外資系企業と多読 多読は口伝えで・・・
2010年10月19日
カテゴリ : 多読, 多読的おしゃべり, 多読支援
タグ: よむよむ文庫, 多言語多読, 日本語多読
なんどもこのことを書くのはもちろんはばかられるのですが、
偏差値40から生還」した「ちなつ」さんは外資系企業に勤めている特殊な例ではない
ということを強調したいので、つい何度も書くはめに・・・
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「偏差値40から生還した」ちなつさんがイギリスと電話会議とは!
さかいさんへ
こんにちは。ちなつです。ご無沙汰していてすみません。
仕事と育児で毎日が圧倒されてますが、ほそぼそと本読んでます。
よりによって水曜夜にUKとの電話会議が多くて、なかなか多読サークルに
いけないのが悲しいです。
で、本が借りられないから、自分で買う、、、ということを繰り返し、気づけば
我が家の英語絵本の蔵書も100冊超え。
まあ、上の子(12歳)が自力で読めるようになってきてるし、下の子(一歳児)も
読み聞かせすると喜ぶし、買い続けるとします。
「こどものために・・・」というのは多読貧乏に至るいちばんの近道ですね。
さて、最近、そんな蔵書の別の使い道がでてきました。それは・・・
「外資系」と聞くと、そこは英語の得意な人ばかりが働く場所、
みたいな認識が一般には出回っているんだと思いますが、実情は・・・?!先週のこと。他のチームのマネージャーさんたちが、
「仕事できても英語できないと、なかなかプロジェクトに参加できない。
悲しいかな、外資の運命だねー」
と諦めモード。。。以前から、そんな状況が面白くなかった私は、
「そんなことはないです。そんな運命変えちゃいましょう。
英語、なんとかなりますよ。」
と、多読&多聴のメソッドがどんなに効果があるか熱く語ることとなりました。
結果、部内の人に、我が家の蔵書貸し出しサービスをする ということになったのです。
ありがたいことです・・・
偶然きょうはある日本語の先生が同僚の日本語の先生方に英語の多読用図書を
貸し出してくださっていることを知りました。
さまざまなプロジェクトで、海外オフィスとつたないながらもバンバン英語を
使っている私が、実は「ベタな日本育ち海外経験なし」というのは なんだか
皆さんに受けたみたいで、部内53人に多読&多聴のお誘いメールを出したところ・・・希望者殺到。
結果 蔵書貸し出し利用者は現在9名+待機希望者8名 合計17人という大盛況。。。
やりましたね!
お誘いメールが効いたのか? ベタな日本育ちで、海外経験なしが効いたのか?
(それとも、偏差値40、ひらがな英語から生還 の話をなさったのか?)
17人/53人 ほぼ3分の1ですよー びっくりです。
外資勤務であっても、英語が足かせ・・・という標準的海外経験無しの日本人が
どれだけ多いことか。待機の人がいるのは、私の蔵書に限りがあるからなんですが、
嬉しいことに、この話を聞きつけたアメリカ人上司が、
自分の子供たち用に使って今は倉庫に眠っている絵本たちを会社に持ってきてくれることに
なりました。
そこは外資系。
よく考えたら子育てが一段落した外人スタッフに頼めば、一気に蔵書が増えるかも
しれないことに気づきました。
なんだか、新約聖書の山上の垂訓を思い出すじゃありませんか・・・
感激です・・・
多読に「即効性」を求めるのは無理だと分かってはいるんですが、
アウトプットの場が職場にすぐにあるので、どのように進化するかは未知の世界です。
すでに外人を交えた「おしゃべり会」の提案も、外人からあがってきました。
インプットの横に、すぐにアウトプットの場がある、これはどうなるのか楽しみです。またご報告しますねー。
いやー、すごいことになってきた・・・
おしゃべり会をぜひ見せてほしいものです。
そして、社内でどんな風に英語が使われているのか、
どんな英語が使われているのか、見たいものです。
(これが簡単ではないのです。社内の機密保持なんていうこともあって、
簡単には見せてもらえないのです。ほかで断られた経験があります。)
外資系で、英語を使う環境にいながら実は英語が足かせになっていて、
密かにコンプレックスの原因になっているというのは、
「まんじゅうこわい・・・」の記事に似ているかもしれませんね。
多読が「英語できない!」という人の気持ちを軽くする手伝いになりますように・・・
追伸
ちなつさん、水曜日の誰でも多読サークルには70代半ばと思われる女性お二人が
いて、この人たちはゼロから8ヶ月でペーパーバックを読むようになりましたよ。
多読は実はいちばん即効性があると、わたしは密かに信じる者です。
みなさんを説得するにはもっと実例が必要だとは思いますが、
わたしの勘ははこの方面ではかなり鋭い!
ちなつさん、報告をありがとう!
また次の報告もお願いします!!
追伸 二つ目
最近いくつか多読についての「論文」というものを読みました。
どれもぼくにはとてもむなしい響きがあります。
岐阜のひろくんは2年前かな、ぼくの一宮市の講演中に
「さかいさん、多読の楽しさが伝わってこないよ!」
と、注意してくれたのでした。
(そのときぼくは「理論的な話」に走っていたのではなかったかな?)
それとおなじことを多読についての論文を書いている人たちに言いたくなりました。
多読は論文で広がるのではないだろうと思います。
口コミで広がるのだろう、それ以外の広がり方はむなしいと、
「まんじゅうこわい・・・」の記事とちなつさんの報告の記事を書きながら
つくづく思いました。
みなさん、ありがとう!