やさしいことばをたっぷり 「プロってだれ?」篇 (毒)

2009年10月13日
カテゴリ : 多読, 多読のパラドックス
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表題の件は反響を呼んでいます。

で、わたしが驚いたのはみなさん「わたしは趣味です!」と言い切っていること。
今回ご紹介するメールはそれ自体かなり刺激的ですが、わたしにはまっとうな
意見と思われます・・・

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この人たちはどうも「英語ができるようになる」なんてことはまるっきり考えていない
ようですね、まりあさんも含めて・・・
そこがすばらしい! 「たのしけりゃいいでしょ」と堂々と宣う。

もちろん、はじめは「学習」のつもりではじめてかまわないのです。
いままで日本には「英語学習」しかなかったんですからね、最初はだれだってそう
なんです。でも、どこからか学習を越える部分を感じてほしいですね。

↓ この人はいくらなんでも少々越えすぎですが、それでもみなさんの未来の姿で
あってほしいです。

先生、おはようございます。

ブログで、また”英語ができる”だなんだという文が出てきて、
げんなりしておりましたが・・・

げんなりする気持ちはわかります。
けれども、ちょっとだけ考えてください、YYYYYYさん!
多読をはじめた人のほとんどは「英語ができるようになりたい・・・」と思って
はじめるのです。それは敢えて言えば「正しい」です!

けれどもたくさんの英語に何気なく触れていくうちにいろいろなプレッシャーから
解放されて、「英語なんかできなくたっていいさ! 楽しいんだから!!」という
気持ちになってくる・・・ そのうち、「英語ができる」ということばを聞いただけで
「なんだか違うなあ」と思うようになる、それは自然な移り変わりだと思うな。どう?

私もまりあさんと近いこと考えているんだと思うんですが、

プロというのか、意識的な努力をしなくても英語が日常にある人
(蘊蓄のメンバーには多いですよね)と、
自分で働きかけないと、英語はなしですむ人を、別にしないといけない。
うーん、なるほど・・・ そういえば・・・
後者は、”動機”が萎んだら、そこでお終い。
”英語ができる”を目標にしていたら、必ず動機は萎む。
だって絶え間ない努力なしに、英語ができると実感し続ける!ことなんて、
できないでしょ?
なのに、例えば、[世の中の英語雑誌]などの記事は、
後者を対象にしているはずなのに、英語プロの書き手によるプロの習得方法
ばかり。
プロの手法をアマが真似て、続くわけない、必要もない。
あれは、動機がそがれるように応援する、罪作りな雑誌。

鋭いなあ、みなさん!
実はおなじ感想をここ数ヶ月で数人の人から聞いています。
そしてわたしもそれを感じていた。

もっと言うと(YYYYYYさんのメールから角を取った分、棘を足すと)
あの人たちは本当に「英語プロ」なんでしょうかね?
わたしには「英語プロごっこ」をしているだけにしか見えない・・・

したがって、その人たちのことばは「英語学習ごっこ」をしている人たちにしか
届かないのではないかな? そうした雑誌を作る人たちはその辺がわからない
のだろうか? それともわかっていて、そういう人たちに書かせる方が売れると
踏んでいるのだろうか?

いつか・・・ いつかね、「英語プロ」の権威によりかかるのではなく、
外国語を心から楽しんでいる人たちを中心に据えた雑誌を作ってほしいものです。
そうしてこそ本当に雑誌が愛され、長く売れるはず。

それで、英語があたりまえにない人は、
”英語ができる”ではなくて、
”英語が使える”
英語を使ってハッピーになれたかどうか、それだけ振り返ればいい。
大人になってからの英語でも、
XXXXさん、Yさんのように、英語をツールにすることはできるんだから。
自分の日本語が稚拙だからって、上手になってから使おう、なんて思わない
でしょ。

     (ついわたしも世の英語雑誌に不満をぶちまけてしまいました。
      わたしは自分のこどもたちに「世の中の汚れをできるだけ見ないように
      するんだよ」と言ったことがあります。電車に乗ってもテレビを見ても、
      汚れだらけのような気がします。
      世の中と一緒に浮き足立つことだけはしたくないものです・・・)

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ちょっと話はかわりますが。
これ、日本語についての質問するフォーラムで、
気まぐれに書いてみたら

(質問)
"Sakki no sempai wa kakkoyokatta desu yo?" Also, what sort
 of inflection would there be if this was spoken?"

(私)
Hi, everyone,

Adding "よ" at the end of a sentence in Japanese is almost
similar to the question tags in English.
He was good-looking, wasn't he?

突然中途半端な投稿して、日本人だとも書かなかった私がいけないんですが、
棘のある?笑える返信がついた。:

(返信)
Really? my text books all say it's for speaking emphatically.

どこの国でも、お勉強しちゃう人は、textが絶対になるんだなって。

そうです。[お勉強しちゃう人」はどこにでもいて、みんなパターンが似ているのです。
教科書絶対とか、文科省絶対とか、NHK絶対とか・・・      
あーーあ・・・

なんだかYYYYYYさんにつられて悲憤慷慨調になってしまいました。
タグは「多読亭日乗」にしよう・・・

でも、YYYYYYさん、ありがとー!