tadoku仲間の凄さ・・・

2010年1月 3日
カテゴリ : 多読, 多読的リスニング(多聴), 多読のパラドックス
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昨年の11月30日にわたしは東京都立千早高校で多読について講演をしました。
そのとき一緒に講演をしたのはかの有名な吉田研作さんです。
文部科学省の英語教育方針を左右する大物です。

そこで吉田さんがとても興味深い話を聞かせてくれた・・・

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わたしは例によって、大学の英語の先生がみんなペーパーバックを読めるわけ
ではない、わたしの知っている大学の英語の先生でペーパーバックを読める
人はほとんどいない、という話を講演の中でしました。

お昼を食べながら、吉田さんは文部科学省の英語関係の「えらい」人が
1年間に1万ページも読んでいて、会う度にたがいに「おもしろい本を読んだ?」と
情報交換するのですと言っていました。

そして、1年間に1万ページも読むことをとてもすごい、すごい、とほめたのですが・・・

・・・

・・・ ・・・?

・・・ ・・・ ・・・??

1年間に1万ページでってそんなにすごいことでしょうか?

たとえば「間者猫」さんは「君は闘っているかね? ~洋書と映画と音楽と~」
というブログのある記事

今年は、あんまり読んでないなあという感じですが、
18冊読んでますね。思ったより読んでるなあ。

と書いていました。(ま、それを読んで、吉田さんのエピソードを思い出したわけ)
そこで、すぐに間者猫さんに総ページ数と総語数を教えてもらいました。

    (おっと! 読んだ語数だけなのか、聞いた語数も入っているのか?
     間者猫さん、読んでいたら、再度教えてください!)

6900ページちょっと、240万語ちょっと、だそうです。
これから1ページあたりを計算すると 347語になります。

そうすると、吉田研作さんの友だちの文科省のお役人は1年間に350万語くらい
読んでいることになります。

ほとんど英語のペーパーバックを読まない大学の英語の先生よりは立派ですが、
わたしたちの多読仲間にはもっとたくさん読む人がごろごろいます。
専門家よりも素人の方がたくさん読んでいるという「多読のパラドックス」!

吉田さんの語ってくれたエピソードの御陰で、わたしは多読仲間の凄さを
再確認できました。

なんといっても、その文科省のお役人は英語が職業なのですからね。
そして、みなさんのほとんどは趣味・・・ それなのに、英語の専門家よりも
たくさん読んでいる人がごろごろ・・・

すばらしいとも言えますが、みなさんがどれほど変わっているかを示している
とも言えます。

ま、なにはともあれ、今年も・・・

Happy reading and listening, and writing and speaking!