【新しい旅立ちへ・・・】 メモ わからない が わからない にメール!
2011年4月 5日
カテゴリ : 多読
タグ: 多読の先にあるもの
「わからない が わからない」なんていうわけのわからない記事に、
「杏樹」さんからメールが来ました。
読んでくださると、少し「わからない が わからない」がわかるようになるかも?
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さかいせんせー、杏樹です。
最終講義、お疲れ様でした。行くのはやはり無理でしたけれども。
いえいえ、もう彼の地からちらっとでもそんな風に思ってくださっただけで、
わたしは大感激です。
「進歩が感じられない」「わからない」という人は確かにいるようですね。
結局それも従来型学習の意識と同じで、「わからない部分」にとらわれているのかもしれません。
わからなったら飛ばせばいいのに。飛ばして本の内容が意味不明になったら投げればいい。
…単純に言えばそうなると思うんですが。
あとは本当に好きな本、興味のある本を読んでいるか。気に入った本ならものすごい飛ばし方をしても勢いで読んでしまいます。
またはレベルの高い本ばかり読んでいる。すらすら読める本でパンダ読みをしたらやっぱり読む力は上がっていくと思います。難しい本の合間にパンダ読み。
単純に言えば・・・その通りだと思います。
「わからない部分」を見ているのでしょうね。 (日本の英語の業!?)
わたしたちは常に 「わからないところはすべてわかるまで勉強しろ」と
言われて来ましたからね。(特に英語は)
そして杏樹さんのもう一つの点と思われる
「好きな本を読んでいればいいのではないか?」
これもその通りかもしれないという気がします。
そして、おそらくもう一点あって、それは
「必要なものを読む」
仕事にどうしても必要なものを読むときは 「わからない」 の壁を意識さえしない。
私もまだまだ「英語がわかる」「英語ができる」ような気がしません。でも読みたい
本が読みたい、というのが目的なので「英語の進歩」は考える必要はないなと思います。「英語の進歩」を目的にしてしまうと道を誤ってしまうのかもしれません。「英語の進歩」ではなく、読みたい本とか見たい映画とかを目標にするべきではないでしょうか。でもその目標に届かないから「進歩してない」と思って悩むのかもしれませんけれど…。それはもう「読んだら読めるようになる」と思って読み続けることですね。英語はいいですよ。あらゆるレベルで面白い本があるんですから。
これもまったくその通りだと思います。
けれどもそもそも多読にたどり着いた人たちは
「英語ができるようになりたい!」
という強い動機があるわけですから、一言で「それを忘れなさい!」と言うのも、
残酷な気がします。
とはいえ、「読みたい本が読みたい」 (杏樹さんの場合はたしか「指輪物語」)は
多読のいちばんの助けになるかもしれませんね。
「読みたい本が読めるようになりたい!」と「英語ができるようになりたい!」
これは矛盾していないようで矛盾している、究極のパラドックスかもしれません。
それから、精読の話は興味深いと思いました。
やっぱり多読と対立する概念のように捕えてしまったのが間違いだったと思います。
でも「さらっと読んで深くわかる」といいますが「じっくり読んで深くわかる」とい
うのも「有り」じゃないでしょうか。私は前から「ていねいに読む」なんて言ってい
ましたけど、どうも抽象的な表現で、でうまく伝わらない部分があるみたいです。
「じっくり読んで深くわかる」と言えばもっとイメージがつかめるのではないかと思
いました。それでは…。
「じっくり読んで深くわかる」というのはいいかもしれない!
「あっさり読んで深くわかる」はパラドックス風の表現でわかりにくいかもしれない!
でも、いま掲示板では「深くってどういうこと?」という議論もあって、
「じっくり」のところを「辞書を引きながら、文法分析をしながら」と理解する人が
出てくるかもしれない・・・
ううう・・・・ いろいろ悩みます。世の中の常識と闘うのは容易なことではない・・・
杏樹さんが「ていねいに読む」 と言っていることはもちろん知っていますよ。
でも、うまく伝わらない部分はあるでしょうね。とはいえ、「多読すればわかる!」
と突き放すことはもちろんできません。
そこで、わたしはいま 「わからない の研究」をはじめようと思っています。
(立派にペーパーバックを楽しんでいるのに、試験の点数が変わらない
ことで悩む人もいます。)
「バンクー」さんの投稿からはじまった「進歩が感じられない」という話題は、
かなり多読をした人を不意打ちする(わたしも不意打ちされた)可能性がある、
新たな課題と受け止めています。今後は 「わからない感」 の真実を探っていこう
と思っている次第です。
杏樹さん、ありがとう! この研究にこれからもご協力を!!