「ねーやん」さんからいただいたメール
2009年12月 6日
カテゴリ : 多読, をさなごのやうに
タグ: スペイン語, 多言語多読, 学習=お勉強
「ねーやん」さんは、多読をはじめてまだ一月。
でも、多読は自分に合っているという予感があるようです。
そのわけは・・・
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はじめまして。昨日掲示板に初投稿したねーやんと申します。
先生のブログを拝見していて色々思うところがあったのですが、
どこに書いたらよいか分からないのでメールします。
(実は昨日長々と書いていたのですが、操作ミスで消えてしまい、
あまりのショックに不貞寝したので今日になりました。)
それはショックでしょうね。
このメールとおなじくらいの長さだったとすると、不貞寝もわかります・・・
自己紹介したとおり多読歴1ヶ月ですが、日本語多読歴
(母国語本の虫歴)には自信があります。
また、英語とスペイン語をやっているのですが、高校は
英語科を、大学はスペイン語を卒業しているにも関わらず
あまり本を読めるようにはなりませんでした。
なんでこんなに違うのか、自分で考えてみました。
おー、おもしろそう!
1.本の虫ができあがったわけ
まず、自分がなんでこんなに本好きになったのか、読書歴を
振り返ってみました。
生まれたとき
・家庭内に本好きな人はいない。父母の蔵書はほとんど見たことない。
父はカラオケ好き、母はスポーツ観戦好き(主にテレビ)
祖母はスポーツ民謡と、和裁好き。
共働きかつ兼業農家で、誰もが常に働いているイメージ。
あいうえお、数字くらいは祖母に教わった記憶があるが、
読み聞かせなどはしてもらった記憶はない。
そういえば、わたしはどうだったんだろ? みなさんはどうでしたか?
幼児期
・スーパーで売っているペラペラの絵本をたまに買ってもらう。
ももたろう、さんびきのこぶた、など。
※母方の祖母の家(叔母が元保育士)の家によく行く。
壁一面の絵本にどきどきして読みふける。
ねーやんさんのこどもの頃を読んでいるうちに、自分のことを思い出してきました。
わたしも祖父の家の押し入れに入りこんで本を読んでいた!
わたしは小学校4年からめがねをかけていましたが、それは暗いところで
本を読んだからだとよく言われていました。ねーやんさんとおなじだ! ↓
小学校1~2年
・親戚に「もう読まないから」と、小学生用文学全集をもらい
うきうきして読む。西遊記、ガリバー旅行記など。
小学校3~4年
・マンガに目覚める。りぼん、なかよしなど。
・コミックを読みたいがために、暗がりで読み、近視になる。
・従兄弟の家に行くと勝手に部屋に入り、マンガを読み漁る。
主にドラゴンボールなど。
小学校5~6年
・YAに目覚める。コバルト文庫など。
・従姉妹の蔵書を勝手に漁り、隠される。
・書店に行きたがり、行けば行ったで「何冊まで買っていい?」
と親に聞くちょっと嫌な子供になる。
中学校
・立ち読みに目覚める。
・ファンタジーに目覚める。十二国記、デルフィニア戦記など。
この頃に買い始めた作家は、今でも読み続けているものが多い。
・貸し借りに目覚める。
立ち読みって、目覚めるものでしょうか?
おそらくそのくらい「そうか、いくらでも読みたいだけ読める!」と
うれしかったんでしょうね。
高校
・立ち読みがランクアップする。
立ち読みしたいがために、2時間に1本しかない電車に
わざと乗り遅れる。
・通学時に文庫を2冊以上持ち歩くようになる。
このあたりでもう立派な本好きができあがりです。
私思ったのですが、英語多読の歩みととても似ている気がします。
ほんとにそうですね!
わざと乗り遅れる・・・ あとちょっとで乗れたのに、乗り損なってニンマリする・・・
ポイントは、※の部分です。
4歳から8歳くらいの当時、この本を、全部読破したと思うのです。
それこそ、「いないいないばあ」から「おしいれのぼうけん」まで
何百冊と。そして、「本読むのって楽しいなあ」という頭が
出来たのだと思います。
それから、これは、両親が大変珍しいパターンなのだと
大人になってから分かったのですが、うちの親は
「勉強しろ、本を読め」と、一言も言わなかったのです。
むしろ、本を読んでいる私に向かって
「本なんか読むな、外で遊んで来い」という親だったのです。
こんなわけで、「読書=勉強(やらされるもの)」ではなく、
「読書=遊び(自分からやりたいもの)」という感覚が
昔からあったのです。
すばらしいご両親です!
2.英語、スペイン語が読めないわけ
これはもう、「勉強」だったから、としかいえません。
単語を「覚えなきゃいけない」、文法を「覚えなきゃいけない」
英文和訳、和文英訳は「正しくできなきゃいけない」
っていうのは、正直苦痛でした。
それだけですか・・・
たしかに一言でまとめてしまえばそうでしょうね。
そしてそれはわたしも強く感じています。
わたしのことばで言えば「お勉強」がよくない!
短いけれども、とんでもない本好きのねーやんさんが本を読めるようにならなかった、
それで十分説得力があります。
3.多読をするにあたって(今後の計画)
多読についても、1.を踏まえていってみようかと思います。
特に、※のあたりです。
当時の私を思い出すと、それこそ1ページ1行の絵本から
片面文字片面絵の本までごっちゃに読んでいたように
思います。いまがまさにそんな時期なのかな、と思います。
そして、多読3原則の「つまらなかったら即やめる」について
なのですが、この「つまらない」感覚がちょっとわからないのです。
割と何でも楽しく飛ばし読みできるヒトなので。
ただ、ちょっと厚かったり、文字の密度が高かったりすると
めまいがすることがあるので、めまいがしたら後回しにしてます。
YLを気にするのもどうかと思うし・・・。
みなさんが難しいっておっしゃるPeter Rabbitとか単語がわからなくても
絵で推測して「ここはこういう話なのね♪」って思って読んでたら
結構読めちゃったし。
ということで、無理やり結論付けてしまいますが、
「楽しく読める本を、読みたいだけ読む。
ただし、めまいがしたらその本はいったん停止し、
楽しく読める本に戻る。」
という方針でいきたいと思います。今後ともよろしくお願いします。
自分の道をはっきり意識しているからでしょうね、ねーやんさんの「今後の計画」には
一点の曇りもない・・・
(我田引水ですが、「をさなごのやうに」を地で行くねーやんさん?)
この様子なら、たいていの人にとって非常にむずかしい
「合わない本はどんどん投げる」はそもそも関係ないかもしれませんね。
そのへんも含めて、これからもねーやんさんの Happy reading を祈ります!
ほーんとに、楽しいですよ-! あ、スペイン語読書も楽しんでね!!
(そのうちこっそりオフ会で・・・)