「単語の暗記」と「もののなまえをしりたい!」について・・・ 告白篇その二
2009年11月 9日
カテゴリ : 多読, 永遠のFAQ
タグ: さよなら英和辞典
「みぃみぃ」さんからも告白が・・・
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このところいくつかの話題が並行して進んでいて、
どれも大きなテーマで、そこにいくつものメールをいただき、
未公開の記事がたまってきて、
わたしの頭ではとても整理がつかず、
ぼろぼろとこぼれそうですが、
ここは一つ、比較的筋の追いやすいメールを紹介して、
正気を保ちたいと思います。
酒井先生、こんにちは。
11月4日のブログ記事を読んで、「このくらいのことは私もしている!」と思ってメールしています。
私は、手元に紙の辞書を置いていないので、辞書こそひきませんが、洋書を読みながらちょくちょく「ネット検索」はしています。
一番インターネットで検索をしたのは、Jodi PicoultのMy Sister's Keeperという本を読んだ時です。
主人公の姉が生死にかかわる病気という設定だったのですが、臓器の名前や病院での処置の内容、その他もろもろあまりにも専門外過ぎて事の
重大さ(病の重さ)がわからなかったので、その病気について日本語のページを検索したり、ネット辞書を活用したりして調べながら読んでいました。
あと、私がよく検索するのは、「場所の名前」です。
ミステリを読んでいると、実在の場所がそのまま出てきたりして、その場所のことがわかると時間や距離感がぐっとわかりやすくなるので、インターネットで地図やその場所を紹介しているサイトを検索することがあります。
Dan BrownのThe Da Vinci CodeやAngels and Demonsを読んでいたときは、ルーブル美術館周辺や、ヴァチカン市国、ローマの地図を検索したり航空写真を見たりして本と一緒に楽しんでいました。
それから、Jeffery ArcherのFalse Impressionを読んだ時は、ニューヨークに住んでいる主人公の女性がジョギングで走ったルートをストリートビューでたどってみたこともあります。
「赤いLOVEを見ながら、云々」という記述があって、それがどんなものかどうしても知りたくてあちこち検索して、ストリートビューで「赤いLOVE」の前に立ってみたり・・・私は酒井先生の「辞書はひかない」という言葉の中には、わからないことを一切調べてはいけないというのは入っていないと思っていました。
とっとっと・・・ ここです!
多読をはじめたばかりで、まだ辞書依存症の残っている人にはわからないことも
一切辞書を引かないことをすすめます!
でも、様子によっては(辞書依存症が極端な場合、いきなり辞書を禁止すると
その人の世界が壊れるんじゃないか? 多読を捨てるのではないか? と
思われる場合)少しずつ辞書を引くのを減らしましょうね、とも言います。
引きながら読みながら、ご自分を観察して、少しずつ依存症が治っていくか、
つまり、辞書を少しずつ引かなくなるかどうか、確かめましょう、と言います。
でもでも、基本的には多読開始初期にはまず「100%理解しなければ!」という
呪縛を解くことをめざして
辞書禁止!
と言います。
でも、100%わかることをあきらめられたら、図鑑やGoogleの画像検索はとてもいいと
思います。「ストリート・ビュー」もいいですね! うん、よいなあ!!
辞書をひいてもわからない言葉はあるし、辞書をひいても理解できない文章があるというのは、自分自身の「お勉強」の中で充分わかっていましたから。
ただ、この物や場所が具体的にどんな形で、手触りで、雰囲気なのかというのが物語を理解する上で(特に字ばかりの本を読んでいる時は)、
とても大切な時もありますよね。
そこには制限がかかっていないとずっと思っていたので、当たり前のように辞書も含めてネット検索しちゃってました。
だから、罪悪感もなかったです。今まで・・・一応、ごめんなさいって言っておこうかな・・・ね、酒井先生。
いや、だれもわたしにごめんなさいなんていうことはないんです。
それに一人一人違うからね。みぃみぃさんの場合は多読をはじめる前から
「辞書をあきらめていた?」のだから、引いても依存症を引きずることはないわけで。
というわけで、世の中ほんとに一筋縄ではいかないものであります・・・
みぃみぃさん、告白(?)ありがとー!!!!
おかげで「辞書禁止」の意味をすこしくわしく書けたよー!