をさなごのやうに 再々修正版

2010年3月23日
カテゴリ : 多読, 多読的翻訳, をさなごのやうに
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イギリスとスペインの旅から帰ってきたらいろいろメールが届いていました。
そのうちの一つ、「スヌーピー」さんからのメールです!

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 さかい先生は今、欧州にいらっしゃるのですね。
名古屋に来られるときでさえ、新幹線の改札から待ち合わせの場所までちゃんとたどり着くか、毎回ハラハラしているさかい先生です。どうぞ
、ご無事に帰国されますように。
さて、立て続けの投稿、お許し下さい。

どうも困ったもので、わたしは移動するたびにみなさんをハラハラさせます。
でも、実際に迷ったことはほとんどないのですよ。
最近では琵琶湖を一周してしまったことくらいかな?

先日掲載していただいたメールで、後から自分でヘンだなあと思ったのが、
「多読をやってきたお陰で、中学英語は心配なさそうです。」
という報告ではなく
「多読をやってきたお陰で、中学英語をすっと受け入れない子になってます」
という報告だったということ。
そして、それを良い結果だと私も思ってしまったということ。
で、やっぱり酒井先生はそれを喜んでくださったということ。
なんかおかしいですよ(笑)

スヌーピーさんのこの「ヘンだなあ」を読んでぼくもやっと「ヘン」だったと
わかりました。多読仲間の常識はおそらく世間では非常識なのですね。

   (そこがストンと腑に落ちない人が多いようです・・・)

では自分自身の、格好悪い話をします。

これもわたしの大事な多読仲間の特徴ではないかと・・・
つまり、自分の失敗を笑って語れる!

先日主人と仲間達が、結婚する18年来の親友のためにお祝いのビデオを作ることにしました。
それにメッセージを入れる。それに英文もつけたい、と頼まれました。
最初の文が
「18年前、ぼくらは出会った―」
でした。
私は何の迷いもなく、18 years ago, we met each other.と書き出しました。

うんうん、事実を語ることばとしては何の不足もありませんね。

ふと。
「中学で文法がさっぱり分からなくなった。」と一旦英語を投げ、その後多読に近いやり方で英語を獲得した
一人の友達を思い出しました。
頼んでみました。そして返って来た回答がこれ。

Since 1992,
our friendship has begun.

! 私はびっくりしたのです。でも彼女の方はむしろ
「え?あなたが伝えたいことって、こういうことじゃないの?」
と、不思議そうな反応でした。
はい、そうです。としか言えなかった。
中学英語をスキップした彼女の強みが、見えました。素晴らしいなと思いました。

いやー、すごい!

これならうれしい気持ちが伝わってきます。
18 Year ago, we met each other. ではそこまで気持ちは出てきませんね。
なるほどね・・・

この違いに気づいたスヌーピーさんもすごいとわたしは思う!

私には、そんな文章を生み出す英語的感性が、まだまだ足らないのです。
最初に出会ってしまった中学校で習ってしまった、最初の文の形。
これが基本形だと思ってしまっている私。
これが染み付いて離れない。
離れないことを、本当に残念だと思います。
子ども達が中学で大人の事情に準じた英語の教科書に触れる前に、自然な形の、本当の英語の文章に大量にふれておくことの大切さを、ひしひ
しと感じました。

わたしなどは学校英語の最優等生でしたからね。
「基本形」が染みついて、たぶんもう離れないでしょうね・・・

教科書の
You are Mrs.Green.
であれほど突っかかった子ども達に先週、同じ「You are...」が使われている
You are My Sunshine
(有名な歌ですが、歌詞はこちら。ご参考までに。)
http://kids.niehs.nih.gov/lyrics/sunshine.htm
を自由に和訳させてみました。自然でいて、素晴らしい訳文ばかりでした。
Please don't take my sunshine away.
を、私のようにtake+モノ+away(awayの位置はモノの前じゃなかったっけ。などと横道にもそれる)などという文の形の知識を
利用せず、
「どこにも行かないで、ずっとそばにいてね。」
と普通に訳す12歳の子。
なんだか嬉しくて、これまでの成長を思い、一枚一枚を読みながら涙が出そうでした。
(ちなみに彼らの思うmy sunshine=Youは、自分の特定の友達を指すそうです。)

涙が出そう・・・ ・・・ わたしもです・・・
いいなあ・・・ 

私のお教室では、中学英語を第一優先にしませんでした。だから中学に入ってからしばらくは、戸惑うかもしれません。
それでも頭も要領も良い子達ですから、適当に上手く乗り切れると思います。乗り切って欲しいです。
たとえ英語の教科書をこなしても、英語の本当の世界って実は教科書の中にはないんだ、もっと広い世界があるのだと感じてくれるのなら、私は本望。
そしていつの日か、多読を受験にまでつなげてあげる指導力を私もつけたい。
ここのところ、酒井先生に届く「朗報」をブログで嬉しく読ませて頂きながら、そう思うのです。

あした「そふぃ」さんとこれからの多読的受験支援のことを話し合います。
きっと多読で染みこんだ英語の感覚をそのまま生かす方法が見つかると
思います。

ちなみに先日子ども達とやった英語の問題集には、こんなのがありました。
Is this a dog? No, it's not. It's a cat.
私の生徒達からどんな反応が出たかは、もう想像にお任せします(笑)

うわー・・・ ・・・ ・・・

何とも言えませんね・・・

スヌーピーさん、ありがとー!!!

ひさしぶりの「だってともだちじゃん!って感じ?」でした・・・ うれしい・・・