音は落ちる 「kemie」さんから 上杉謙信と武田信玄

2010年10月22日
カテゴリ : 多読的おしゃべり, ウンチク
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なんてこった!

こんなおもしろいメールを忘れていたとは!!

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はい、お顔も、このメールも忘れておりましたが、
何かのご縁でもありましょうか、ふっと出てきてくれました。

酒井先生、こんにちは。kemieです。
名古屋でお会いしてから三週間近く経ちますから、もう、お忘れでしょうね(笑)
知多での講演は、とても楽しかったです。
生き生きとして、情熱にあふれ、スリリングでもあり、まるでロマンス小説のようでしたよ~
たくさんの方が多読を試してくださるといいですね。

ロマンス小説は言い過ぎだと思います。
それに最後の「スリリング」も、どこへ話がつながるのかわからないというスリルと、
そもそも酒井さんはこの先話を続けられるのだろうか? というスリルですよね。

先生も書いていらっしゃいましたが、知多の図書館は素敵なところでしたね!
多読用の図書が揃っているというだけでなく、館内が明るく清潔で、利用者も読書あるいは勉強に専心している感じで。子供が騒ぎ立てること
も、他の図書館に比べると皆無に等しいくらいでしたし、眠り込んでいる浮浪者も目に付きませんでしたし。
きっと図書館のスタッフの方々の姿勢が反映されているのだろうと感心しました。

ほんとに・・・

知多はまちがいなく日本一の多読向きな図書館です。

すでに何度も書いていますが、館長さんをはじめ、多読に理解のある方が何人も
いらっしゃって、司書さんがいろいろ配慮してくださっています。
多読の進め方を書いたポスターがあり、ちらしがあり、多読記録帳まで備えてある!
CDもきれいに棚にそろっている!!

さて、あの折、「メールで下さい」と先生に依頼されていたことが二つありましたので、忘れないうちに書いておきます。

(1)音は落ちる・・・というお話で、私が思い出した小話。
 イギリスに初めて観光に出掛ける人に、「是非、ケンジントン宮殿を見てくるといいよ」と薦めてくれる人があり、「それで、タクシーに行
き先を告げる時に『ウエスト・ケンジントン』と言っても通じない(聞き取ってもらえない)から、『上杉謙信(うえすぎけんしん)』と言
うといいよ」と教えられたそうです。ところがその方、イギリスへ行き、タクシーに乗り込んで、どういうわけか「武田信玄」と行き先を指
示してしまって、ケンジントン宮殿は行くことが出来ませんでした。チャン、チャン。
 本当に「上杉謙信」で理解されるのでしょうかね?

大丈夫だと思います。

ロンドンではそのほかに Victoria 駅のことを 「ビクトリア」と言わずに
ただ トリア と言うといいという話もあります。「ビク」を落とすわけです。

同じように West Kensington も ton を落としてしまうと英語らしくなると
思われます。

West の t が気になるかもしれませんが、大丈夫。
実際にはこの t は声にしません。
「上杉謙信」の音も実際には ギケ というところはだれもちゃんと分けて
言わないでしょう。 ギケ は言いにくいので、たぶん 「うえすけんしん」と言って
いるのではないかな?

そして 最後の ton は Victoria の Vic を落としたと同じ理由で

  (弱い音節は消える傾向がある)

声にしません。そうすると、ほら似てきたでしょう?

教訓としては

  英語は書いてある文字をすべて声にすることばではない!

ということかな? 「音は落ちる」のです・・・

それにしても 結局 「武田信玄」 を言っただなんて、できすぎ!
そこは「kemie」さんの創作?

おもしろい話題ばかりなので、kemieさんから届いた一つのメールを二つに分けます。

続く・・・