【新しい旅立ちへ・・・】 ゼロからスタートへの提案 メモ#5
2010年12月20日
ついに書くことにしました・・・ 長らくお待たせして(?)申し訳ありませんでした。
さてそういうわけで、やっと「多読三原則以来の大提案」の話に入りましょう。
#1で書いた C 提案 の話です・・・
まったくのメモ書きなので、疑問がいくつも湧いてくることでしょう。
そうした疑問についてはぜひすぐにわたしにメールをください。
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「多読三原則以来の大提案」 と書いたので、わたしは自分で敷居を高くしてしまい、
なかなか提案をはじめられませんでした。
でも、この提案はまだ メモ の段階だったということを思い出して、
思い切ることにしました。
すでに何度かほのめかしたように、C提案 は 「劇薬シャドーイング」です。
以下のメモは前回の「国立スタバ会」の際にメモ書きしたものです。
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以下は下書きです。ふらっといかが会に誰も来なかったので、
1時間ちょっと、集中して一気呵成に書きました。
みなさんから意見や感想をいただいて、
少しずつ整えて、新しい村のトップからすぐに行けるところに置こうと思っています。
みなさんの意見や質問や疑問や注文をお待ちします!
劇薬シャドーイングでtadokuへ
ここで言う「劇薬」とは、ウルドゥー語やスワヒリ語やアラビア語や
アゼルバイジャン語のようにまったく道の言葉をシャドーイングすることです。
また、ここで言うtadokuとは、多読とおなじ考え方で行う英語獲得の活動
すべてのこととします。(一般に4技能と呼ばれるもの)
最後に「使用上の注意」があります。よく読んでからご使用のほどを・・・
村祭りで「ゼロから」という話をした
ここ数ヶ月、多読の先へどう進むかを考えてきた、
いや、ずっと考えていたのだけれど、2月のそふぃさんの意見以来、
急速に考えがまとまってきた。
そふぃさんの「受験にシャドーイングは必須」という言葉は、
わたしの中で、音と文字を結びつけてくれた
多読村祭りに参加した「バンクー」さんが
http://bbs.tadoku.org/kb7.cgi?b=muramatsuri&c=t&id=220
という投稿をしてくださって、その中で、
「リスリング力も自然とアップ、又、樽が溢れるように、会話やライティング力もつく、
と過大な期待をしていた私は、まだ成果が出ていないようです。」と書いています。
それで、以下の花火を上げる気持ちになったのです。
(バンクーさん、ありがとー! 以下は直接的にはバンクーさんへの
返信です。)
* 多読から多聴へはきわめて自然な延長だった
* けれども、「多読から多読的精読へ」、「多読から話すへ」、「多読から書くへ」は、
スムーズにはつながらなかった。
* → 書く、話す、翻訳する、
* → 浮気をする
* → 劇薬シャドーイング
* ← 多読三原則は最初「眉唾もの」と思われた。
それと同じくらい眉唾な提案をしたい
追い出して「ゼロから出発する」ために、劇薬シャドーイングを提案!
* 劇薬シャドーイングを提案する根拠
10時間で英語の聞こえ方が違ってきた「???」さんの例がある。
目的は (村祭りでお話ししたように)ことばの90%を占める「音」を通して
ことばに近づく、迫る、吸収する、本質をつかむこと。
* 劇薬シャドーイングからの過程
・劇薬シャドーイングの目標は「途切れずについていくこと」
つまりもごもごシャドーイングです。
・劇薬シャドーイングで頭がまっさらな状態になったら、
次には理解できないくらい速い英語のシャドーイング
・次の目標は、英語のメロディーとリズムだけを再現すること
それを続けるうちに、霧が少しずつ霽れて景色が見えてくるように、
外国語の音が口から出るようになるはずです。
さらに続けるうちに一つ一つの語や音も再現できるようになる
さらには 一文を メロディーもリズムもはっきりと、
一つ一つの音のいい加減さ(消え方)もきっちり再現できるようになる!?
* 多読的精読へシャドーイング?
多読的精読とはさらっと読んで深くわかることだと何度か書いたことがあります。
多読的精読は分析しながら読むわけではありません。
(もしゆっくり分析しながら読むことがあるとしても、それは内容の分析であって、
文を文法的に分析することではないでしょう。)
そふぃさんの言うように、意味の切れ目がわかるようになる可能性がある。
それはKくんやHくん、akoさんにも起きたと可能性がある。
村祭りの午後の話で話題にしたように、むずかしく見える論説文でも、
書いた人の頭の中では音として響いているにちがいない(脳内音読?)。
* 英作文スピーキングから多読的スピーキングへ (ここは論理的混乱あり?)
これはわかりやすいでしょうけれど、大事なことは言いたいことが
「意味のかたまり」単位で口から出るようになる可能性があるということです。
したがって、一語一語を積み重ねていく「英作文」が速くできるようになる
ことを目指すのではありません。状況に合った文や意味の塊が「ポン」と
出てくることを期待しましょう。
たとえば授業では最初は Yes. No. からはじめます。
でもそのうち、Yes. の代わりに Right. や Absolutely. そして
No. の代わりにI’m not sure.とか、I wonder.やI don’t know.
You may be right, butなどと言えるようになるとかっこいいですね。
そういう決まり文句は少しずつ本や海外ドラマから拾ってきましょう。
(ただし、メモしたりして、学校英語風のアプローチが復活しないように気を
つけてください。)
要するに、真似をする!まるで「をさなごのやうに」どこかで聞いた言い回しを
合っているかどうかなど気にせずにとにかく使ってみる。使ってみて変な顔を
されたら考える、という程度でいいでしょう。
そうやって、たっぷり読み、聞き、話し、書く中で徐々に自然な英語が成長する
のを待つといいと思います。思いの外成長は早いかもしれません。
* 英作文から多読的ライティングへ (ここは論理的混乱あり?)
多読的スピーキングへとほとんど同じです。いわゆる英作文のように一語
一語を積み重ねるのではなくて、一文または意味のかまたり一つが「ぽろ」っと
ペンの先からこぼれる――そういう書き方をめざします。
たくさん書いて、どんどん書けるようになったら(つまり日本語とあまり違わない
速さで書けるようになったら、そしてお金儲けや立身出世や、納得しない
相手を説得する必要が出てきたら、文法を勉強しましょう。
そして、なんでもまねをして書く!
使用上の注意
かつては「安全な洗脳の方法はないだろうか」、という言い方で表現した
ことがあった。
多読は漢方薬的に効くとすれば、劇薬シャドーイングは外科的処置にあたる
かもしれません。
「はまこ」さんの例
わたしの記憶と再現に大きなまちがいがなければ、はまこさんは長い間
シャドーイングを続けて、ついに家族がはまこさんに話しかけた日本語を
理解できなくなったことがありました。
劇薬シャドーイングを試みる場合は、ご自分の様子をよく観察して、
おかしな様子が現れたらすぐに中止して、わたし宛に報告をしてください。
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とんでもないことを言い出すものです。
(とはいえ、多読三原則ほどの強烈さをみなさんが感じてくださるかどうか、
心配ではありますが)
でも、わたしと一緒に冒険に出かけませんか?
多読をインターネット上で普及しはじめたのはちょうど9年前でした。
それから5年半経ったところで多読の先にあるものを求めて新しい旅に出た
わたしたちは以来4年半で、多読三原則以来の大きな冒険に出ようとしています。
どなたか、劇薬シャドーイングをやってみようという人はいませんか?
眉唾物であることは認めます。
けれども・・・ 多読三原則だって、途轍もなく 眉唾だった・・・!
あのとき眉唾物に飛びこんだみなさん!
Why not this time?
わたしも劇薬シャドーイングをはじめます。
そして、少なくとも10時間は続けて、みなさんに報告します。
一緒に未知の世界に飛びこんで、どうなるか確かめてみませんか?
次回の記事は、劇薬シャドーイングをどうはじめるかについて、です。