プラハ日記 その三

2009年9月 8日
カテゴリ : 多読亭日乗

火曜日に帰るつもりが月曜日に帰ってきてしまいました。
どこかで「土曜日:学会終了、日曜日:観光、月曜日:出発」と思い込んでしまって、
日曜日の朝に「待てよ?」と気がついて、あわてて空港へ。
日曜日に予定していたフェルメール、レンブラント、本屋さん、文房具屋さん巡りは
全部吹っ飛びました・・・

そういうわけで(?)、報告はプラハに戻ります。

プラハは歴史の都ですが、もしみなさんがこれからプラハに行くとしたらどこを見る
べきか? それはガイドブックに任せて、わたしは一つだけ紹介します・・・

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わたしたちにアパートを貸してくれたチェコ生まれの友だちが「ここだけは行きなさい」
といって一つだけ紹介してくれたところがあります。実際に見に行って、わたしも
「ここだけは・・・」とみなさんに紹介したくなりました。

* ミューシャのデザインによる市民会館

  古い教会の彫刻も見る価値があるし、ステンドグラスもきれいだし、町の広場の
  物売りや音楽家たちも物珍しくて楽しかった。

  けれどもそれはヨーロッパのほかの古い町でも見ることができます。
  でもプラハの市民会館はプラハにしかありませんね、考えてみると・・・

  アール・ヌーボーの作品には好き嫌いがあるでしょう。わたしも特に好きというわけ
  ではありませんでした。市民会館を見た後でもそれは変わりません。
  でも、あそこまで徹底して一つのセンスで貫いた内装はすごい!
  廊下やエレベーターや部屋の壁、天井、椅子、テーブル、そのほかあらゆる部分に
  装飾にアール・ヌーボーの若さ? 清新さ? 丁寧さ? が見て取れます。

なお、アール・ヌーボーで有名なミューシャはチェコ語では「ムーハ」の方が近いそう
ですが、フランス滞在が長く、パリでサラ・ベルナールのポスターを手がけて名前が
売れはじめたということで「ミューシャ」の呼び方が知られるようになったとか。

「プラハ日記 その二」との関連でいうと、この市民会館の1階にあるカフェもアール・
ヌーボーで統一されたすばらしいものですが、今回食事をした中でではいちばん
うまくなかった。もちろん有名なだけに一番高いところでしたが・・・

いや、中途半端に高いところだったのかもしれませんね。もっとお金を出せば
観光の中心部でもおいしいものが食べられたのかもしれません、念のため。

写真は近いうちにくっつけます。

くっつけました。プラハ市民会館の1階にあるカフェの内装です。

DSCN5215小.jpg

 

あとは1.7MBの写真にリンクを張れるようになれば・・・

建物の中は徹底的にアール・ヌーボーなのですが、すごいところはちっとも
押しつけがましく感じません。バロックとか、マニエリスムとか、過剰なスタイルが
ありますよね。ああいう風ではないわけです。アール・ヌーボーはどこか
さわやか・・・

大きな写真にリンクが貼れたら、椅子の背や間仕切りのデザインにもご注目を!
シャンデリアなどもこんな具合です。

DSCN5226.jpg

このシャンデリアと天井の漆喰はぜひ大きな写真で見てほしいので、
リンクが貼れるようにがんばります。