ああ、あきれるばかり・・・ 少々修正版!

2011年3月 4日
カテゴリ : 多読亭日乗

いえ、もちろん研究室の片付けに行かなきゃいけないことはわかってるんです。

でも、あまりに腹が立って、書かずにいられません。
京大の入試で携帯を使った話です。

どうしてこの程度のことがこんなに新聞やテレビで採り上げられるのか?
ニュージーランドのことや北アフリカ・中近東の方がはるかに大きな話題だと
わたしは思います。

たかが試験のカンニングをここまで大きく採り上げるのは、
このところ新聞・テレビ関係を 点取り虫たち が支配するようになったからでしょう。

わたしが購読しているのは朝日新聞ですが、

  (「ののちゃん」が見たいから。いしいひさいちさんについてはいつかじっくり・・・)

AERA English、週刊朝日、AERA、 読解力検定・・・
見出しのそこら中に点数信仰、検定信仰、数値信仰が溢れています。

それが今回のカンニング事件できわまったと思いますが、
その背景には 入試は神聖不可侵 という幻想があると思われます。

入試は神聖不可侵という幻想は日本中のかなりの数の人が持っていると
思われます。

  (試験が公平だなんて、大嘘です。

   東大でやったサンデル教授の白熱講義を見ましたが、
   「東大生の親の収入は慶応や早稲田といった私立大学生の親の収入より
   多いのは、不公平ではないか?」というサンデルさんの問いに、ある東大生が
   「それが現実だから仕方ない」という、なんとも「現実的な」答えをしていました。
   結局サンデルさんが期待したと思われる「現実への切り込み」はだれからも
   でなかった・・・ サンデルさんはいったいどんな感想を持ってハーバード大学に
   帰って行ったのか)

かててくわえて、新聞・テレビのエリートは、自分たちの心の支えである 
「大学入試合格体験を汚されたくない」ということで、
ほぼ本能的な反応しているのでしょうね。

入試をカンニングで入ってきた学生は、
入学後の試験で落第退学すればよいのです。
入試にあれほど熱心になるのは、
入学後の授業や試験がたいしたことない現状の裏返しであります。

ああ・・・ 

tadokuをする人たちは、直接海外の大学の授業をインターネットで利用しましょう!

  (日本の大学は・・・ 
   さきほどのサンデル先生の東大の講義でもわかるように、ダメです・・・)

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この記事は最初、上の *** までで終わっていました。
およそ12時間後に読み直してみると、これではいかにも舌足らず、
というより、ただ全面的に否定しているにすぎません。
これから入学する学生、いま通っている大学生の希望を奪うばかりでした。

修正します。

基本的なところで、日本の大学は方向を間違っているとわたしは思います。

  (たとえば 文部科学省は「人材を育成する」ということを繰り返し
   表明しています。人間を「材料」と見ており、それもおそらくは経済的繁栄を
   作る材料とみていると思われます。

   大学もまた、文部科学省の意向に沿って人材育成に努力しているように
   思われます。)

けれども、そうした厳しい状況の中でがんばっている学生や先生や経営者は
います。

そうした先生は非常に数が少ないと思われるので、
これから大学に通う学生、いま通っている学生は、
厳しい目で大学や先生を見分ける必要があると思います。

  (わたしの場合、4年間で、意味があると思えた授業は二つでした。)

何よりも、自分で自分の道を見つけること、そのために大学の施設と学生という
身分を利用する、それが大学にいる意味だと思われます。

Good luck. You need lots of it.