入試はそれほど大事か?

2012年1月16日
カテゴリ : 多読亭日乗

世の中は数字へ数字へと突っ走っているようです。
TOEIC狂いもそうだし、資格試験の大流行も同じ熱狂のように見えます。

おととい(14日)のセンター試験で配布ミスがあったとかで、
わたしが毎日見ている朝日新聞はきょう(16日)の朝刊第1面のトップで

配布ミス 4500人影響

という白抜きの大見出しを掲げています。

配布ミスは朝刊の第1面のトップを飾るほどの大事(おおごと)・・・?

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第1面のトップだけではありません。
わたしが朝日新聞を購読しているのは「ののちゃん」という四コマ漫画のため
なのですが、その「社会面」ではこれまた特大の極太活字で

「人生かかってるのに」

そしてそのすぐ横に

公平性に疑問の声

何をか況んや・・・ というのはまたしても古すぎますか?
平たく言えば 「馬鹿につける薬はない 嗚呼!」 でしょうか。

「人生かかってるのに」を見て、うちのかみさんは一言・・・
「人生なんかかかってないのに」と。
入試に人生がかかるようでは、世の中がおかしいか、人生そのものが
おかしいか、あるいは両方おかしいのでしょう。

(多読仲間には 試験も資格も点数も関係なくすばらしい人生を楽しんでいる
人たちがたくさんいます。)

おそらく朝日新聞の中核を担う人たちつまり40代50代の人たちは徹底的に
試験と資格と数値目標の世代なのでしょうね。AERA という週刊誌も、
AERA English という英語雑誌も、教育パパと数字信仰の塊のように見えます。
それに朝日新聞社本体がなんと「読解力検定」などというものまで登場させた・・・

察するに朝日新聞の中核を担う人たちは大学入試をうまく切り抜けたことしか
自信を持てることがないのではないでしょうか? 点数が自分の今の地位を
あらしめた、と考えているかのようです。

そのほかのことについては、バブル破裂後の大多数の日本人と同じように
すっかり自信を失っている。いよいよ数字と試験と資格にのめり込む・・・

もう一度・・・ 何をか況んや・・・