「一口大」について 二口大、三口大・・・はあるのか?

(NPO多言語多読の「話す書く中心クラス」の新しい方向について、
こちらのブログでは講座を超えた一般論を展開します。)

英語の授業で「be動詞」という言葉を聞いて、「A動詞もあるのか?」と
思った人がいたそうであります。文法用語のむなしさを端的に表していますね。

で、「一口大があるなら、二口大、三口大もあるのかな?」と思った人も
いたかもしれません。あるいは「一口大の最初は一語だとして、
一口大は4語、5語・・・無限大と大きくなるのか?」と疑問に思った人も
いたかもしれません。

「一口大」なんていう言い方はここ数ヶ月で突如出てきたもので、
何か意味があるかどうか、わかりません。
以前使っていた「意味のかたまり」とはちょっと違います。
二つの関係についてはまたいつか・・・

で、考え始めたばかりなので、よくわかりませんが、
いまは少しだけ予想を書いておきます。

*「さよなら英文法 多読が育てる英語力」(ちくま学芸文庫)に書きましたが、
「意味のかたまり」は実はそんなに大きくはありません。せいぜい7語から10語
前後ではないかと思われます。

(「意味のかたまり」自体がまだ定義不十分ですが、それはわたし自身が
よく考えていないからです。いつか分かることを祈ります。)

*長い文はせいぜい7語から10語、12語程度の「意味のかたまり」が、
いくつかつながって長くなっているだけだと思われます。

*この長さはおそらく息の長さと関係あるのではないか?
たとえ書き言葉でもそれを裏で支えているのは話し言葉と同じ
「息」なのではないか?

*したがって、わたしが気持ちよく口にできる長さと、母語とする人が
気持ちよく口にできる長さはそんなに変わらないのではないか?

*そこから予想するのですが、気持ちよく口にできる長さは
一語からせいぜい5語くらいまで非常にゆっくりと長くなっていくと
思われます。

*書き言葉についても、「意味のかたまり」は息の長さを超えて
長くはならないのではないか?

いまはここまで!

一口大 について

bite-size と書いたり、一口サイズと書くこともあります。
(口調としては bite-size の方がいいんですが・・・)

「一口大」についてはまだ一度も書いてなかったようですね、
こちらのブログでは。どのくらい大事な「認識」か、まだ分かりませんが、
今どう考えているか、メモしておこうと思います。

多言語多読ブログでは何度も書いています。
初出は今年の1月でした。あちらのブログのタグに 一口大
というのがありますから、クリックしてください。
で、初出の記事の中でこう書いています。

(bite-size とは「一口大」のことと思ってください。
食べ物なら気持ちよく口の中で噛める大きさ、
文章なら、すっと抵抗なく、リズムよく、気持ちを乗せて読める一文の語数です。)

ここで書いた「読める」は「声に出して読める」つまり朗読や読み聞かせが
できる、という意味です。

それで、もし大事な認識であれば、今後少しずつ書き足していくことに
なるでしょう。それまではメモ程度で済ませることになりますが、
今回のメモは 一口大から文字を黙読することについて、です。
というのは、これまで、一口大 をわたしは口から気持ちよく、リズムよく
声に出せる「長さ」と考えてきましたが、きょう、ふと、

読むのも一口大から少しずつ大きくすると、しぜんに かたまり読みができる?

と思ったのですね。「一口大」を読む方にも適用できるのではないか、と・・・?
たとえばこどもはそれこそ「一語文」と呼ばれるところから出発して、
少しずつ長い文を言うようになると考えられていますが、
読む方でも同じことが、おとなに、起こりうる?

ま、これはメモです。頭の隅に置いておいて、時々思い出しながら
実際と比べてみましょう。とにかくわたしは かたまり読み が出来ない人なので・・・

こどもがおとなになるとき・・・

こんな風におとなになることもあるのですね・・・

娘の英語の今年の教科書。去年と同じシリーズで、つまらなさ倍増。あまりにつまらないので、音読してやったら、 ”ああやめて。その、文法できれいに単語並べてみました的ナ英語。。” だって^^; 的を射すぎていて笑った。

この女性は高校2年生です。
「文法できれいに単語並べてみました的ナ英語」
すばらしい感覚ですね・・・!
こういう感覚を持たないおとながほとんどなのに、
この人は教科書の英語がどういうものかピタッと分かっていて、
その上、次のような感想を洩らした・・・

”これを一時間も勉強してたら、そりゃ~つまらないってもんだろうねぇ。。” と言ったら、
”もう、大人になって聞くしかないって事なんだよねぇ。。” としみじみ^^; なんだかな~~

文科省の役人よりも、教科書出版社よりも、高校の英語の先生よりも
世の中を見てしまった高校生・・・ いわば、おとなよりもおとな・・・

わたしのこどもだったら、

「そんなとこでおとなになんかならなくていいんだよ。
聞かなくていいよ。何か好きな本でも読んでるといいよ」

と言うところですね。
実際わたしは二人のこどもにそう言ったのですけどね。
(いや、「英語の時間は耳をふさいでいなさい」と言った。)

第2回多読祭りの報告です!

第2回多読祭りは強風豪雨の予報にもかかわらずとても盛会でした。
写真を見るとその場の雰囲気を思い出します。最初の写真は
開会前にすでに始まった英語多読体験相談コーナーの様子です。

http://tadoku.org/blog/

今回は来られなかったみなさん、今年度のもう一つの催しに
来てください! 8月3日日曜日の多読セミナーです。
場所は文京区の文京学院中学高等学校。

カレンダーに書き込んでおいてください!
それとも来年まで待ちますか?