古い仲間です。パピイさんから・・・
酒井さん、ご無沙汰いたしております。
9日のブログ、「字幕なし多観! 4週間(ごく短い)報告」を読んで
気になることがありましたので、メールします。
「驚くのはBさんの感想では「10%もわからない」と言っていること!本当に
10%しか分かっていないとすると、それでも楽しめるということは驚きですね。」
と書かれていますが、これを読んだ多くの人は違う感想を持つだろうと想像します。
それは、「これだけ英語がペラペラな人でも、10%しか理解できないのか?
多観というのは、たいへん難しいものだなと」
英語ペラペラという表現は嫌いなのですが、世間的にはよく使われるので
あえて使いましたが、Book Talkメモからの想像です。
つまり、酒井さんの意図と正反対の理解をされる危惧を抱きました。
たしかにそうでした。 Book talk のメモで見るとおり、Bさんはかなり英語の
できる人です。
その人が「10%しか分からない」と言えば、たくさんの人がわたしにはできそうも
ないと、字幕なしから遠ざかってしまうかもしれませんね。講座ではこんな風に
書くことを話すことがつながっています、という例としてメモを紹介しましたが、
短慮でした。一つの記事で二つのメッセージを送ろうとしたことが間違いですね。
そこで、ほぼ毎週多観をしている私の「10%の理解」についての考察ですが、
会話を自信をもって理解できたと感じられるのは、10%くらいなのかも
知れませんが、登場人物の表情、また身振り手振りや、背景などから
ストーリーのかなりの部分は間違いなく理解されているものと想像します。
でなければ、ドラマにはまらないだろうし、
Why did Mary commit suicide?
Why did her husband kill Martha Hoover?
What is the pharmacist going to do?
I can’t resist my curiosity.
というコメントも出ないでしょう。
多観は絵本読書に似ていて、画面や効果音などから得る情報が大変多いのです。
11日の「ぼーっと眺めるところから始めましょう」というコメントは、
大変良いと思いますが、その前で躓く人がいないことを祈ります。
(なんというか・・・ 古い仲間の意見は何とも言えずありがたいです。
わたしが言うのは変かもしれませんが、なんだか気持ちがゆったりとしてきます。
阿吽の呼吸を心得ているとでも言うのか? 知己といいますか・・・ )
で、「ほぼ毎週多観している」パピイさんの10%以外の部分のこと、
実にその通りですね。「登場人物の表情、また身振りや手振り、背景」から
物語を理解しているのですね。そこから楽しみが生まれるのでしょう。
「でなければ、ドラマにはまらないだろう」というところもその通りです。
主観的にはセリフの10%しか分からないと思っても、Bさんは
場面と登場人物の表情でDesperate Housewives の世界と物語に浸り
きっているのですね。
ぜひみなさん、 book talk のメモの部分は、「こんなにできる人でも
10%しかわからないのか!」ではなく、「10%しかわからなくても
こんなに深く物語に入り込めるんだ!」という例と受け取ってください。
そうそう、劇薬シャドーインングがあるのなら、劇薬多観もあって良いのでは。
知らない言語の映画かドラマを見て、どれだけ楽しめるかを試してみては?
(フォーラムにも書きましたが、私は意図せずに経験しています)
おまけ:多観をしていて悲しい事
エンディングで、エピローグを字幕で説明されることがあるのですが、
読み切る前に消えることが多々あります。初見なので、気づくのが
遅いという理由もありますけど>言い訳ですね
☆パピイ
劇薬多観! これもぜひみなさんに試してほしいな!
実は以前 The Red Violin という映画のYouTube版を紹介したことがありました。
あれはまさに「劇薬多観」を目指したものでした。
https://www.youtube.com/watch?v=pBQurTMveac
ニスのために赤く見えるバイオリンの数奇な運命を描いていて、
上のリンク先は画面がきれい! 各国を巡って、時代を亘って、
使われることばもいくつもあって・・・ このYouTubeの映像を見て
字幕なしが当たり前になったという人もいます。
「分からないことに耐える、慣れる」ためには恰好の出発点かも知れません。
でも2時間は長すぎるかな? その場合は何度も見た映画やドラマや
アニメもよい出発点ですね。
(字幕がないとほんとに画面を隅々まで見られる!)
パピイさん、ありがとう! そのうちパピイさんの字幕なしおすすめも
知らせてください! みなさん、Happy viewing!