ウンチク

#unlearn 始めました!

何がきっかけだったのか、twitter で学校英語や英和辞典など、日本の英語の常識を
疑ってみる試みを始めました。

(ブログは書く時間がないかと思ってましたが、この話題は遅い夏休みから帰ってきても
わたしが覚えているかどうか不安なので・・・)

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学校英語を洗い流すために・・・ シャドーイング+蘊蓄篇

とどのつまり、わたしの書くことはほとんど全部「脱学校英語」についてなのですね。

ま、それはしょうがない。
世の中のほとんどは学校英語の被害を受けている人なので、
学校英語を洗い流すことができるだけ自然な英語になじむための一番近道ですからね。

で、学校英語の音にすっかりとらわれていた人が、突如抜け出しました。
以下はその報告です。

酒井先生

こんにちは。

17日の金曜講座で聞き読みシャドーイングを先生に聞いていただいたら、

「前回(12月20日)と比べてすごくよくなった」と言われ、私自身とてもびっくりす
ると同時にうれしくなりました。

シャドーイングが苦手で、はじめて講座でやった時も、
本当に一音も声を出す事ができなかったことをよく覚えています。

その後も先生の勧めで劇薬シャドーイングもやってみましたが、
頑固な耳が開かなかったのか、正直言って手ごたえを感じることができませんでした。

シャドーイングを「始められない」ことはよくあります。
速い速度で襲ってくる耳慣れない音に固まってしまうようです。
金曜日のYさんもきっとそうだったのでしょう。
でも、手応えを感じないのにしばらくやってみて、劇薬シャドーイングから
速い英語に移りました。

早いスピードの英語のシャドーイングに移りましたが、
先生に聞いていただくと、「英語でない音が含まれている」とのこと。

たしか英語30パーセント、そうでない音70パーセントという悲惨な評価だったよう
な。

大学で習ってきたのは何だったの?「英語でない音っていったい何!?」

シャドーイングを面白いと思うことなく、しだいにfade outしていきました。

講座のほかのメンバーさんたちはシャドーイングの練習を続けているのを横目で見つつ、私は好きな本さえ読めればいいわ・・・とあきらめムードでした。

それは無理もありません。おもしろくなくて、手応えも感じないのでは
続ける気持ちになれないのは当然です・・・

でもそのままにさせておいてくれないのが酒井先生。

12月に入ってから、強制的に聞き読みシャドーイングが始まりました。

ORTのstage 6から選んでやってみましたが、簡単な文なのにCDと同じように読めない私。

ところどころつっかえてしまいリズムよく読めないのです。

先生は、『マクドナルドの法則』や『なんたらマティーニの法則』(すみません、正
確に思い出せません)を説明してくれましたが、

法則は理解することができても、自分の読み方のどこがその法則に沿っていないのかピンと来ない始末。

ふ~、ため息が出るほど頑固者なのです、私。

こちらも頑固者です。あらゆる方法でcrackしようとします。
(そういえばかつて「半田くん」に「せんせーは強情だから」と言われたのを
思い出します。そうなんだ、ぼくは強情なのか・・・と心に残りました。)

でも事件はその直後に起きたのです。

look

looked

はどう聞こえるか?

両方ともlookなんだって・・・え~うそでしょ!

try

tie

はほとんど同じように聞こえるって、本当なの?

耳障りな音sの音が弱いと指摘され

何度stopって発音しても先生からOKをもらえず・・・

Couldn’tの発音に注意するように言われても

40年くらいこの発音でやってきたんですけど、私・・。

などなど。

とにかく次から次へといろいろな例を聞かされて、頭をがぁんと一発やられたぐらい
の衝撃を受けました。

家に帰って早く音を出してみたくてしょうがなくなり、湯船につかりながらひたすら
発音し続けました。

それから3日間くらいは、何かにとりつかれたように常にぶつぶつtie try die
dry・・と声に出していたように思います。

その時やっと、子音と子音との間に母音を挟んでしまっていた自分の癖に気付いたのです。

お見事! それはなかなか気づきにくいのです。

それも当然ですよね。stop の s の音が出ていない!なんてことは
だれも言われたことがないでしょう。s の音なんて、注目する先生は
いませんからね。

でも、Yさんの場合、 この S の音が転換点だった・・・

そして再度ORT Stage 6を聞き読みシャドーイングしてみました。

子音と子音が繋がっているところがあると、なんだかうれしいという変な感覚。

そしてCDについていけないところやリズムに乗れないところは、思い切って発音するふりだけにしてみました。

以前よりもらくに読めることに気づき、一気に聞き読みシャドーイングが楽しくなり
ました。

文を見ながらのシャドーイングなので、どの部分をとばしたらよいかが分かるように
もなりました。

以上が、お正月休みに起こったことです。

英語らしく読むことに対し、少し欲が出てきたところです。

次回講座で、「あれはやはり幻だったのか」と先生に言われないことを切に願っています。

Yさんの変化はあまりに劇的だったのです。それで、わたしは
「これは夢かもしれない。次回は前のようにカタカナ音70%に戻っているかも
しれない」なんていう、ひどいことをYさんに言ったのです。

いや、もちろんそうはならないという確信はあります。
けれども、不思議なことが起きたという気がします。

シャドーイングではkatobushiさんがひどくはまって先頭を走っていましたが、
先週の金曜日には一気にkatobushiさんに追いついたと思いました。
わたしはYさんに、「なぜこの人に劇薬シャドーイングを勧めたのだろう?と思うくらい
英語の音になっています」と言ったくらいでした。

わずか3週間ですよ! こんなことがあるんですねえ・・・

まだよくわかりませんが、Yさんの場合、劇薬シャドーイングは効かなかった。
速い英語のシャドーイングも効かなかった。そこへ「強制的に」
聞き読みシャドーイングをやってもらって、ついでに英語の音と日本語の音の
違いについてひとくさり蘊蓄を挟んだ・・・それがよかったようです。

(水曜多読講座では、Uさんに劇薬シャドーイングの道を、
Nさんに蘊蓄の道を歩んでもらっています。)

だれにでも「強制聞き読みシャドーイング+日英の音比較」が効くとは
思えませんが、この組み合わせで劇的な変化があることもあると・・・
これはぜひ覚えておきましょう。

さあ、残るは金曜講座の強者Aさんです。
どうやってAさんを攻略するか・・・ わたしは強情ですからね。
まだまだ頑固に攻めます!

でも、どうやって・・・?

学校英語を洗い流すために・・・ 別れ際の一言 Good-bye篇

Good-bye の目撃情報が集まってきております。
なお、どれも「もう会わない、会えない(かもしれない)」状況ですね。

たとえば・・・ある絵本からは

【Good-bye】めっけ(^^)。SNOW BEARという絵本で、Little Snow Bearが初めて一人で外に出たときに出会ったlittle sealと楽しく遊んで別れる時、”Good-bye”でした♪ pic.twitter.com/RXfoS994c5

この絵本を見せてもらいました。たぶんもう会わないと思われる別れ際でした。
(リンクは効かないようです。)

また・・・

まだありそうだけど取り急ぎ、覚えている範囲でわたしが出会った時系列順に。

1つめ。
ジャック・フロスト パパは雪だるま
http://www.amazon.co.jp/dp/B00006LY0I/tadokuorg-22/
酒井先生もおすすめの映画!(というかおすすめされたので観ました)
これはどこかは言えない!言えないってばー!

これは言えない、言うわけにはいかないのですが、この場面は3人の登場
人物がいて、3人目は Good-bye と言わないのです。
なぜその一言を言わないか・・・ その理由は「言えない!」のです。
観てください!

2つめ。
Just Good Friends (Cambridge English Readers Level 3)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0521775337/tadokuorg-22/
色々あったところで、主人公の女性が、友だち(男)からあきれられて告げられるんだけど、たしか「なんでわたし達の間で Good-bye なんて言うのかしら?」な感じに
ノーテンキに受け止める彼女が印象的。

ほー、なるほど・・・ これは読んでません、わたしは。
こうやっていわゆる「語感」もしくは「語勘」が育っていくのですね!

3つめ。
Sherlock S2E2 (The Reichenbach Fall/ライヘンバッハ・ヒーロー)
Goodbye, John
https://www.youtube.com/watch?v=4W4dHJ31Qyg
屋上にたつシャーロックを見上げ、まさか、まさか嘘だろ?が、確信に変わる瞬間。

というわけで「Good-bye はもう会わない(会えなくなる)ときに使うようにわたしは感じています。」だと思うのです。

じゅんじゅん

最近では最大の Good-bye. ですね。これは大きな Good-bye!
YouTubeで観られるようですが、Sherlock と John の関わり合いを
知らないと分かりにくいかな? あ、そうか、そうじゃないですね。
状況からいって、もっとも納得のいく Good-bye. ですね。
それ以上はとりあえず考えることないんだな。

続報がありますが、それは愛知県から帰ってきてから!

学校英語を洗い流す Now stopping at …

この話題は日本の学校英語を批判する目的で書いています。
みなさんの「英語」がどれほど自然かをテストするつもりはありません。

みなさんが東京駅に停車中の電車内で見かけた Now stopping at Tokyo という表示を変だと思わなかったとしても、みなさんが変だと言っているわけではありません。伝えたいことは「学校英語が stop =「止まる、止める と教えたことが変だ」ということです。

くれぐれもこの記事でわたしがみなさんのこれまでを否定しているのだとは考えないでください。むしろこれからの道を示そうとしていると受け取ってほしいと願っています。

お待たせしてごめんなさい。 ミュンヘンに旅立つ前に成田空港で送信した
「学校英語批判」は東京駅に停車中の「成田エクスプレス」車内で見た

Now stopping at Tokyo 東京駅に停車中

という掲示についてでした。

この掲示の写真を撮ったつもりでしたが、今は見つかりません。
でも、成田空港の駅についてからの掲示を撮ってあったので、
それを代わりに見てください。変な点は同じです。

成田2

 

ちょっと読みにくいのですが、

Now          Airport
Stopping at          Terminal 2

と表示されています。この時、成田エクスプレスという電車は
「空港第2ターミナル」駅に 停車中 でした。

で、どこが変なのか? まずそこから書きましょう。

この問いかけに対して二つの反応がありました。
一つは・・・

「わたしが、感じたのは、電車に乗ってて、Now stopping at … と聞こえてきたら、その電車は、その瞬間、動いていてくれないと、なんとなく気持ち悪いかな、という感じ…。」

もう一つは・・・

「もう止まってるのにね」

でした。どちらも同じ奇妙さを感じたのだと思われます。

ではどこが変なのか? ここからの「説明」はとてもむずかしい・・・
わたしには説明できるとは思えませんが、おそらく stop という語が状態を表しているのか、動作(この言葉もしっくりきませんが)を表しているのか、そこに stop = 止まる・止める という一対一対応のまずさがあるのだと思われます。

もう少し詳しく説明すると、 「停車中」 は 「動いていない状態」 を表し、
車内表示の Stopping  は stop という  「動作の継続中」   を表していると思われます。
つまり学校英語の言うように 「 ~ing は ~している」 だから 「止まっている」状態を表すかというと、そうはいかないわけです。 「止まる動作を継続中」 というわけで、「動作」 を止めてはいないのです。

ああ、もうめんどくさくて読む気がしないでしょうね。やめます。
結論に行きましょう。

一つ、「stop = 止まる、止める」 はそういうわけで、間違いを引き起こす。
二つ、「stop = 止まる、止める」と覚えてしまうと、それを反故にして、stop と 「止まる、止める」 の違いに気がつくのはきわめてむずかしいらしい。

ということです。「きわめてむずかしいらしい」というのは、9月28日以来のわたしへの反応が二つしかなかったことから判断しましたが、もし、「あ、そうじゃないかと思ったけど、メールは書かなかった」という場合は、お願いですから、メールをください。 info あとまあく tadoku.org へお願いします。

その際、多読歴を付け加えてくださると、学校英語の 「stop = 止まる、止める」 という一対一対応がどのくらい多読したら反故になるのか(リセットされるのか? 削除されるのか?)わかってくるかもしれないので、研究資料としてありがたいです。

ちなみに 上の「正解」(いや、正しいかどうかはむずかしい問題で、単にわたしと同じ意見だったというだけですが、わたしが「正しい」としての「正解」)を知らせてくれた二人の一人は多読歴のものずごく長い人ですが、語数は分かりません。冊数もページ数も聞いていません。もう一人はイギリス滞在1年3ヶ月の小学生で、1年3ヶ月に触れた英語の量は300万語か400万語くらいでしょう。

いずれにせよ、きょうわたしが批判したいことは・・・

* どんな外国語の単語や文法も、日本語の単語や文法とずれなく対応することはない。
* 一度覚えてしまった訳語 (この例では stop = 止まる、止める) は簡単には洗い流せない。

・・・でした。みなさんの感想を心から待っています。

(反応してくれたお二人に感謝! こうして研究は進んでいきます!!)