多読的鑑賞

字幕なし多観を続けると・・・

しばらく前に届いた「カナダのお母さん」の報告です。

最近「字幕なし多観」をやってみた人の報告が相次いでいて、
たとえばきのうもカエデさんが150時間経過の報告をフォーラムにしてくれました。

わたしはもう字幕なし多観はSSSのタドクの初期と同じだと感じています。
言ってみれば 多読の初期に辞書なし、分からないところは飛ばす、
合わなければどんどん次へ、と読み進めたように、これからは・・・

   映画でもドラマでも字幕なし多観は最初から標準!

というわけです。

カナダのお母さんの報告は字幕なし多観を数百時間続けるとどうなるか、
一つの到達点を示してくれます。なお、(380時間)というのは、
字幕なし多観を始めてからの多観時間数です。
始めたのは同じ年の2月のようです。最後まで読むとそう書いてあります。
普通はこんなに短い間にこんなに長時間の視聴はできませんが、
幸運にも時間があると三、四ヶ月でこんな風になるのですね。参考までに・・・

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「多読的リスニング経緯報告」

5/18 22990分(380時間)

越えた所辺りから変化が早くて戸惑います。

5/22 400時間

5/8~「Spooks(MI-5)UK」と「The Dead Zone(USA)」がお気に入りです。

「話を動きで理解する」事の出来た「どたばた24」よりずっと動きが穏やかで、

感覚的理解は少々劣りますが、理解力は上がったと自覚出来楽しいです。

5/24 410時間

ここ数日間22990分(380時間)より、DVDを見ながら「大笑いしたり、泣いたり、意見言ったり」しています。

今まではこんな事はありませんでした。

結構必死になって見ていました。

「音と文字を合致させるのよ。頑張って。」

「感覚的理解をも昨日よりも今日は進むようにね。よし!」

「今日は 272分う~ん短ーい。。」

「プラス、そうそう楽しまなくっちゃ!!駄目よそれが一番大事!」

こちらの方と片言でやり取りしていて、やけに通じるんです。

今、気が付いたんですが「ノリが一緒」なんです。

一所懸命に考えて答えるより通じます。

「感覚的理解」と「ノリ」「通じる」一緒ですね!!

なるほど!

音もPhonicsの音では無く「ノリの音」ですね。

だから聴こえて来る音で良いんですね。

合点が行きました。

勝手に納得しています

Phonics の話がここにも出ていますね。
「感覚的理解」と「ノリ」「通じる」--どれも一緒!
まさに理屈抜きの「をさなごのやうに」そのもののようです。

5/25 24953分(415時間)

「これはもっと英語が解る様に成ってから見た方が面白い話・構成だわ。」

と思いまして、途中で見るのをやめました。

5/30 26193分(437時間)

とっても面白くて片っ端から「勿体無いので取って置きたい」状態です。

でも今の感覚(段階)での感じですから、やっぱり取って置かないで見ます。

5/30 25968分(434時間)

「もう一回見たい話」が有りまして、昨日見ました。

今の感覚的理解の状態では無かったので、途中でやめました。

もしかして「更に感覚的理解が進んだ状態で正解」だったかも知れませんが、

判断が付きませんので「おかしな癖」として残るといけませんので、止めました。

5/31  26703分(445時間)

今日は、不思議~な日です。

1.今まではUK英語とUSA英語は「全く別の聴力が必要」な様に感じていました。

始めの頃は、USA英語DVDを沢山見過ぎてしまいますと、UK英語DVDが聴き取れるまで暫く時間を要しました。

その後は、USA英語DVDを沢山見ましてからのUK英語DVDには問題が無かったのですが、その逆は聴き取れるまで暫く時間を要しました。

今日両方交互に45分ずつ見てみましたら、両方とも全く問題無くすんなり聴き取れました。

また、と~っても不思議!!な事に、「両者にさほど違いを感じません」でした。

[MI-5]に登場する色んな国の方々の英語がお国訛りで楽しいです。

これがすごいです!

わたしはこれまでも「イギリス英語とアメリカ英語はそんなに違わない。
英語の音に慣れが少ない場合に違いを意識してしまうだけだ」と言ってきました。
カナダのお母さんはまさにそれと同じことを3ヶ月ちょっとで言い出した!
1日に平均5時間以上視聴しているとそうなるということでしょうか?
そのあたりはまだ分かりません。

次の「油断してカタカナ英語が口から出た」というところもおもしろい!

2.先程喫茶店に行きましたら、皆さんがUK英語で話していらっしゃる以上にもっと綺麗に、まるで日本語のカタカナ英語で話していらっしゃるかの様に聴こえました。

私は油断をしたらしく口から出たのは「カタカナ英語」でしたw

ひとつひとつの言葉がはっきりと聴こえ、互いの音も全く混ざり合っていない感じです。

文章にするとお馬鹿さんみたいですが、びっくりではなく「不思議な感じ」でした。

「多読的リスニングの日付順時間表」で分数に成っているのは、

「思いっきり我侭に」「つまらないから」「楽しくないから」途中で見るのを止めたDVDです。

視聴時間が15分以下の場合は記載して有りませんが、大量にあります。

「字幕なし多観」をtadokuの標準的始まりとするに当たっては、
多読三原則を援用して、ぜひ「自分に合わなかったら投げる」を
忠実に守ってほしいと思います!

次の部分では The Lord of the Rings の英語が簡単!

6/3 37303分(450時間)

数年ぶりに、The Lord of the Rings: The Fellowship of the Ringを見ました。

とっても簡単な英語でびっくりしました。

以前見た時は「字幕を全部ノートに書き写して辞書を引きました」が、さっぱり解りませんでした。

私は何をやっていたのでしょうね(笑

6/3 27569分(459時間)

「感覚的理解」って素晴らしい!!ですね。

初めて解りました。

今日もう一回見たい位面白いDVDが有ったんです。

「日本語版で見たい!絶対に面白いから英語版で終わりにするの勿体無い。」

と思いました。

初回は「字幕無し」だったので、二度目は「字幕付き」を探し出し視ました。

今までは「感覚的理解」は、「字幕の有無でかなり左右される」と思っていたんです。

全く関係無い!!!んですね。

理解する事も、楽しむことも。

びっくりしました。

6/5 28284分(471時間)

5月29日の結論が出た様です。

感覚的理解を会得したのでしょうか?

何を見ても無茶苦茶面白いんです。

「面白かったから勿体無い。日本語で見たい。」

なんて全く感じもしません。

日本語で見ているのと全く同じ楽しさ、

いえ、それ以上ですw

なぜそれ以上なんでしょうか?!

多読的リスニングを始めたのが2月5日です。

このペースを落とさずに、多読的リスニングを続けます。

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3月から、30代40代を中心とした社会人のみなさん20人ほどに
多読・tadokuの話を聞いてもらっています。3月は学校英語から多読へと
抜け出すためのunlearnの話で、4月は同じくtadokuへと抜け出すための
unlearnの話でした。5月は文字と音についてunlearnの覚悟ができたとして、
それではどうやって生の、自然な、実際に使われていることばを獲得するのか
という話をします。

すでにかなり英語の勉強をしてきた人たちなので、わたしは一気に
字幕なし多観を勧めようと考えています。第2回の最後に第3回の予告をしたところ
この講演会シリーズに会場を貸してくださった男性が

「普通は字幕なしで映画を観るというのは最終目標ですよね。
そこから始めようっていうところがすごいですね!」

と言いました。

なるほど、と思いましたが、考えてみれば、辞書なしで洋書を読む、というのも
三原則多読が提案されるまでは外国語学習の最終目標だったのですね。
文字についても、音についても、平仄が合いましたね。

注 「平仄」 は 「ひょうそく」 と読みます。古いかなあ・・・?
どうもいかんですね、つい一部の人にしか通じない言い方をしてしまう。

字幕なし多観についてツイート

ある人がツイートしていました。
とても簡潔に字幕なしへの道、そして楽しみを伝えてくれます。
そこで紹介・・・

多読始めたばっかりの頃は一生懸命文字を追いかけて挿絵はほとんど見てなかったんだけど、絵本をたくさん読むようになったら逆に文字なんかどうでもいいや~てなってきた それはそれで問題あるのかもしれないけど、そのおかげでか字幕なしで映画みるのも特に苦にならない 絵でわかるわかる~てなる

これ以上は短くならないことばで自分の多読からtadokuへの進化を
語っているのですが、実はそのままわたしが言い出した多読から、
みなさんが道を開いた tadoku への進化を言い表していると思います。

Hさんと同じように、多読も挿絵だけのGRから始まって、
聞き読みや絵本へ、そして字幕なし多観へと進化してきました。
その過程は文字だけでなく、音も絵(場面)も同じくらい大事だという
分かってきた道程です。

そしてわたしが言い出したのは多読(とシャドーイング)だけだったと
言えます。聞き読みも、絵本も多読も多読仲間が発掘したのです。

別に試験受けるわけでもなんでもないし当分これでいいかな~何より楽しい

「何より楽しい」のだから問題はないでしょうね。
楽しんでいるうちに描写の細かいところや、感情の機微や、
情景のスケールまで楽しめるようになります。わたしは

「そのまま Enjoy English!」

と返信したのでした。Hさん、引用を許してくださって、ありがとう!
みなさんも、まずは「楽しむ」ところから出発を!

字幕なし多観! カイさんの場合

カイさんは古い仲間です。どのくらい古いか忘れましたが、
名古屋オフ会で何度も一緒になりました。その後4、5年はオフ会に
登場していないと言う事なので、ざっと10年近くだろうか?

そのカイさんが今月18日の知多市立中央図書館の多読講演会に来てくれて、
わたしの字幕なし多観のすすめを聞いて、それで、やってみたのです。
その様子を facebook で報告していたので、ブログにもらってきました・・・

英語の多読で英語を読むことに抵抗がほとんどなくなりました。
多読の仲間で今話題なのが

多観、多く観る

だそうで、字幕なしで映画、ドラマを見る。そうな。
英語多読と同じ手法で、分からない所は飛ばして観るらしい。

へーほー

という事でやってみました。
Burn Noticeシーズン3の1話。
結論、結構分かるもんですね。
理解度4割だと思いますが、ストーリーはわかったし、楽しめた。

4割理解でモヤモヤ感はありますが、字幕なしでそこそこストーリーを追える自分にはちょっと感動しました。

多読はじめて10年ぐらい?
人間成長するもんだ。

多観、ちょーっと続けてみましょうかね?
映画より本が好きな私なのでモチベーションが低めですが(爆)
ま、ボチボチペースでやってみまーす。

多読や多観に興味ありましたら下のサイトに遊びに行って見てくださいませませ(*^^*)

NPO多言語多読
http://tadoku.org/

初めてやってみた字幕なし多観だったけれど、カイさんは読む方ではもう自由自在
(なんでも読める、かどうかは知りません。好きなように読めることはたしか)
だからあっさり楽しめたのでしょうね。

でも理解度4割は十分すぎるくらい! もっと少なくても楽しめるようです。
ぜひお試しを! ちょっとでも楽しめたら、続けてみてください。
楽しんでいるうちに理解度が上がっていることを実感することでしょう。

そういえば知多ではメロディ♪さんが字幕なし多観の入りやすいやり方を
紹介してくれました。何でも最初は字幕なしで観て、細部まで分かりたかったら
(おもしろい映画やドラマほどそういうことはある!)2回目は字幕つきで楽しむ。
そうすると細部まで分かって、次のエピソードに万全の態勢で入れるわけですね。

あ、もう一つ知多で話題になったこと!
字幕は映像を見る邪魔になる!!
字幕なし多観を試すと、それがわかるそうです。

カイさん、NPOのウェブサイト紹介まで、ありがとう!

おっと、大事なことを忘れてました!
カイさんが字幕なし多観を試してみる直前の、わたしとのやりとり・・・

字幕なし、一回はやってみまーす。面白くなかったらやめちゃうー(≧∇≦)

酒井 邦秀 おもしろくなかったらやめちゃうー いいね!

先生、私、人様が勧めてくださるものはチャレンジします。楽しくなければ、私には合わなかったのね。と撤退します。

また同じ事を人様に勧めていただけたら、もう一回チャレンジします。それでも合わなければ、無理〜と諦めます(≧∇≦)

酒井 邦秀 お見事です。カイさんらしい!

10年前の人です。眉に十分唾をつけて始める!
いまは「多読はいいものらしい」という噂を信じて始める人が多くなりました。
それじゃあ、ちっともおもしろくない!

楽しくなければ、私には合わなかったのね。と撤退します。

これでなきゃね!

追伸
さっきこの記事を公開したと思ったら、すぐにカイさんから facebook でこういう
メッセージが届きました。

あはは、ありがとうございます。字幕って必要なかったのね〜としみじみ。講演会に行って良かった。ありがとうございました!!!

なんてさっぱりと気持ちのよいコメント! ありがとう!!

学校英語を洗い流すために・・・ 別れ際の一言 Good-bye篇 続

この例も「もう会えない(かもしれない・・・)」場面です。

Downton Abbey は何人かはまっているひとがいますが、
(わたしも・・・!)イギリスのテレビ・ドラマで、なんともまあ巧みに作ってあって、
見所がいくつもあります。その話は最後に付け加えましょう。
いまは20世紀初頭のイギリス上流階級の一族を巡る大河ドラマとだけ理解してください。

先日、このGood-byeの話題があってから、

Downton Abbeyの未視聴分をひたすら見てたら、耳に飛び込んできました。

Series 2の第1話目。

フィアンセを連れてDownton Abbeyに戻ってきたMatthewが戦場戻るとき、駅に見送り
に来たMaryと交わされた別れ際の会話の中。(このシーン、かなり好きなのです)

自分に何かあったら、母親とフィアンセを頼むとMaryに伝え、Maryがもちろんよと答
えたあとで……。

Mary : Good-bye then. And such good luck.

Matthew : Good-bye, Mary. And God bless you.

その後、Matthewが汽車に乗り込み、ホームを出て行く汽車を見送るMary….。

Matthewは戦場に戻っていくわけで、その後、会えるかどうかはわからないというシ
チュエーションかなと思います。

見ていて、あっ!と思ったので。

お知らせまで。

「その後、会えるかどうかはわからない」ので、Good-bye. と言い、
God bless you. と祈ったのですね。

みなさん、こんな風に Good-bye が使われた場面を見つけたら知らせてください!

で、Downton Abbey の見所ですが・・・

*昔の領主屋敷の内部をつぶさに見ることができる!
(できればBlu-ray がいいんですが・・・)
*貴族の家庭と人間関係を覗くことができる。
*Upstairs, Downstairs つまり使用人の世界と人間関係を覗くことができる。
*Upstairs も Downstairs も人物像が多彩で「立っている」
*20世紀初頭の歴史を覗くことができる。
(タイタニック号の事件、第一次世界大戦、電話の登場、階級の変化、
アイルランド独立運動、女性解放への流れ、労働者階級の苦しさの一端、
荘園経営の変化 なんと盛りだくさん!)
*役者がうまい! これはもう絶望的にうまい・・・

ついでに・・・

*ことばはかなり明確に話しています。
*毎日、Dinner の時には着替えるんですね。知らなかった。
白い蝶ネクタイか、黒い蝶ネクタイかも意味が違うらしい。
*そういうわけで「字幕なし多観」の一つに加えてはどうでしょう?

なお、100年前が舞台だから Good-bye. と言ったわけではありません。
そのことは次の記事で・・・

「字幕なし多観」へ・・・ 多読的観賞の初めの一歩

sloさんの定義によれば、「多読的」とは

「たのしい」こと
力がぬけていること
こまかいルールというか「正しいこと」にとらわれないこと

なわけで、映画やドラマを字幕なしで観る場合も、この定義をそのまま
利用します。つまり

英語学習やお勉強ではなく、楽しみとして鑑賞すること
気楽に見始めて、好みや自分のレベルに合わないと感じたらすぐに投げること
もちろん全部分かろうなどと思わないこと、いや「分かろう」などとは思わないこと

・・・に尽きます。
そこからどんな素材を楽しむかということも決まってきますね。

*日本語で十分楽しんだ映画やドラマ
*比較的アクションの多い映画やドラマ
*子ども向けなど、短めの映画やドラマ

 

そして一番肝心なことは「全部分かろう」としないで、
とにかく見始めること--合わなければどんどんやめていいんですから!

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NPO多言語多読のフォーラムにも書きましたが、ここまで数年かかっています。
字幕なしで楽しめば良いのだと思いながら、わたしは臆病でありました。
多読三原則を言い出した時と同じ勇気があれば、「字幕を消して!」という
助言をもっと強く言っても良かったのですが、にじませるだけに留まっていました。

これからはみんなで少しずつ多読的観賞を充実させていきましょう!