学校英語を洗い流す

間違えること 多読アホリズム

Now stopping at Tokyo で始まった洗い流しに関わるアフォリズム集

* Now stopping at Tokyo の問題は「正しい表現は何か?」ではない。

* 洗い流すことで学校英語は実際使われる英語と別物であることが浮かび上がる。

* 学校英語という汚れはしつこい。何年経っても別物だということがわからないくらい・・・

* 外国語をしっかり使える人は「単なる道具」とは考えていないに違いない。

* 「外国語は単なる道具だ」という言い方には sour grapes の響きがある。
手の届かないところにある葡萄を「あれは酸っぱいに決まっている」というような・・・

* ことばはたしかに道具だ。しかし店で買ってきて終わりという道具ではない。
使って、磨いて、育てる道具だ。

* ことばは間違うことで磨かれる。

* こどもは何であれ間違わずに獲得することが出来る。

* おとなは間違うことでしか獲得できない。

* 洗い流しは間違いの確認ではない。さっぱりきれいにして吸収するチャンス!

半分は本気で箴言集のつもり

高校の時、現代国語の教科書に「ラ・ロシュフコーの箴言」というのが
入っていて、これがおもしろかったんですよ。高校の現代国語の教科書で
覚えているのはそれだけですね。

あれを真似したいもんだ!

学校英語を洗い流す as のいちばん大事な役割ってなんでしょう?

というわけで、学校英語の常識をもう一つ俎上に・・・

今回は手強いですよ・・・

as の意味といってもいいです。

as を辞書でとあまりにたくさん項目があって、読むのがいやになります。

けれども、そういうたくさんの項目を束ねる(?)大本の役割(意味といってもいいです)は
あるように思います。で、それはなんなんでしょう?

みなさんの学校英語に対する信頼を揺らがせたくて、こんな質問をしています。
別にわたしの理解をみなさんに押しつけようということではありません。
ぜひ info アッとまアくtadoku.org にあなたの考えを送って下さい!
どんな理解や意見や感想が出てくるか、楽しみです!

学校英語を洗い流す belong は 「所属する」か?

お気づきかもしれませんが、ここまで「学校英語批判」という題名で等してきた投稿を
「学校英語を洗い流す」に変更しました。

その変更後第一弾は引き続き belong についてです。
次のようなメールをいただきました。

さかい先生

こんにちは。
先生のブログを「そうなんだよなぁ」と思いながら読みました。

わたしはいまでも「学校のクラブに所属している」といえば
I belong to xxx
しか、思いつきませんが、belongの後ろにはほかの語がくることもあることは多読前から知っていました。

というのも、わたしが仕事をどうしようかと悩んでいるときに
当時の同僚(?)のアメリカ人女性が丁寧な励ましのお手紙をくださり、そこには

You belong in class.

とあったからです。
そのとき初めて、belong in という表現を見ましたが、「こういう言い方があるのか」と思うと同時に
とても温かい気持ちになり、ありがたく思ったのを覚えています。

ところで、関連して(?)思い出したのが be good at です。
これもどうやら怪しいようで…。

ある人がtwitterで英語の練習用のアカウントを作ったときに
「英語は得意じゃないので、間違いがあったら直して下さい」とつぶやいたのですね。
そうしたら、早速英語nativeという人から

I’m not good at English. ではない。
I’m not good in English. であると。

そのやりとりを見ていて「ひえーっ、good atよ、おまえもか!」ってなりましたよ。(笑

まだまだ、たくさんありそうです。
自分で発見できたら楽しいだろうなぁと思いますが、
それにしても、それを現在の職業柄、こどもに教えなければいけないというこのジレンマ!

元同僚のYou belong in class.を信じてもうしばらくがんばります。

では、また。
slo

You belong in class. は大変な褒め言葉です。
「所属する」では何の意味もありませんね、この場合。

「あなたの生きている意味は教室で生徒を相手していることにあるのよ!」

ということです。こんな風な感じ方をした元同僚もえらいと思うなあ・・・

そして「ひえーっ、good at よ、おまえもか!」っていうのが、おかしくも真実を衝いている!
そうなんですよ、学校英語の害はあらゆるところにあるわけで、
学校で習ったことはほとんどすべて「見直し、洗い流し」が必要なのです。

わたしの頭を、みなさんの頭から学校英語を洗い流すために、
これからも記事を書いていきます。感想や意見や疑問や注文を送ってください

よろしくお願いします!

学校英語を洗い流す belong は 「所属する」よりはるかに強い!

さて、1週間前に投稿した記事についてです。
今回もブログの記事を読んですぐに返事をくれた人がいました。

I belong to XXX club は、わたしも、ふつうに「わたしクラブに入ってるんだ~」、という文脈では、ちょっと違和感あるかな、という気がする。もしそのように言うとしたら、クラブを追い出されそうになっているとき、とか? みんなはわたしをここから追い出そうとするけど、わたしはテコでも動かないぞ、なぜなら、わたしは“生来ここに属するもの”なのだから、みたいな感じで、“I belong to this club!!”って、叫ぶ…とか?(笑)

わたしの意見も同じです。

belong は 「所属する」 よりも相当強い場合が多いような気がしますね。
ジャズのスタンダード・ナンバーでMy Heart Belongs to You というのがありましたね。
この場合は強烈な愛の伝え方、というよりは脅迫か?

それからわたしがよく引用する映画「ショーシャンクの空に」 Shawshank
Redemption の冒頭にも belong の重い役割をほのめかす例があります。
新入りの囚人たちに向かって、銀行の重役か大学教授のような身なりの
刑務所長(これも名演!)が聖書をかざして垂れる訓示が
こわい!

I believe in two things. Discipline and the Bible.
Here, you’ll receive both. 
(holds up a Bible)
Put your faith in the Lord. Your ass belongs to me.
Welcome to Shawshank.

つまり、非常に強くて、切れないことが前提の帰属を語るのが belong の
基本な役割なのだとわたしは今のところ考えています。
メールの主も同じ感想のようですね。

だから I belong to XXX club. と言うのは、繋がりが切られるかもしれない
瀬戸際で「叫ぶ」ことになると感じたのですね。

(なお、Your ass belongs to … は決まり文句です。
あちこちに出てくるはずなので、出てきたら出現箇所を知らせてください!)

さて、あなたの I belong to XXX club. への反応はどうだったでしょう?
もし・・・

「belong は 「所属する」 っていう意味だから別におかしくないんじゃないかな?」

ということだったら、学校英語のしつこさを少し考えてもいいかもしれませんね。
次回の話題を楽しみにしてください!

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「学校英語批判」という題名からすると意外かもしれませんが、
わたしは学校英語が間違っているということを言いたいのではありません。

意外に聞こえるとしたらまだまだこのことを繰り返し書く必要がありそうですが、
「学校英語批判」という記事の最終的な目的は「学校英語の間違いを指摘すること」
ではありません。そうではなくて、わたしの頭の中の、そしてみなさんの頭の中の
学校英語を洗い流したいのです。

「間違っているか、正しいか」はどうでもいいです。言葉に「正答・誤答」なんてない!

(あるとすれば伝わりやすい言い方と伝わりにくい言い方がある程度。
伝わりにくい「言い方」でも、身振り手振りや実物を見せるなどで伝わりやすくする
手はあります。マルバツでは決められません。)

学校英語の「決まり事」を洗い流せば、みんなそれぞれの日本語の上に育った
「誤答」を平気でするようになる--その全体を Japanese English と呼ぶとすれば、
それはむしろ美しい光景だろうと思います。

今は次のような二つの「誤答、間違い」が混在して、実にきたならしい光景なのです。
二つとは・・・

*日本語を母語とする人が当然犯す間違い
--これは日本語と英語の根本的なずれに原因があります。
したがって、日本語を使うひとならだれでも同じように間違える傾向があり、
これは根絶はありえません。

(むしろ日本語使用者の証し、誇りとも言えます。)

ただし、「だれでも」同じように間違えるので、
日本語話者が英語でどんどん発言するようになれば、いずれ Japanese English とは
そういうものだと了解され、受け入れられるようになるはずです。

*学校英語がわたしたちに学習させている間違い
--こちらは日本語との違いから「自然に出てくる」間違い・ずれではないので、
学習しなければ犯すはずがない「間違い・誤り」です。いわば
「雉も鳴かずば打たれまい」に当たる?

こちらの具合の悪い点は、「学習」の程度によって、間違える人と間違えない
(学校英語をちゃんとやらなかった)人に分かれることです。
つまり間違え方がバラバラ! いつの日か、間違えているなりに「整った」
Japanese English と了解される可能性は小さい・・・

学校英語を洗い流す 好評につき・・・

Now stopping at Tokyo は大変な反響でした。
こんなに関心が高いなら、ここから学校英語の洗い流しができるかなと
期待し始めました。

そこで、一対一対応の批判を再び・・・

わたしは大学卒業してからしばらくは 学校のクラブに所属していることを

I belong to XXX club.

と表現するのだと思っていました。

今はそうは考えませんが、みなさんはどうですか?
また1週間後にわたしの考えを記事にしますが、みなさんの反響を今回も
楽しみにしています! info あとまくtadoku.org へ送ってください。