をさなごのやうに

会話は決まり文句でできている?

決まり文句はいま一生懸命書いている本の大事な話題です。
決まり文句はもう一つの大事な話題バイトサイズとも関係ありそうなので、
毎日頭から離れません。
そこで、Kさんのブログにすぐに反応しました。引用します。

決まり文句。

会話は決まり文句(一言で言える言葉)なんかでほぼ構成されているらしく。

私もその説に同意します。

会話がほぼ決まり文句でできているかどうか、それは言い切れません。
いま多読仲間の協力を得て、どのくらい決まり文句が使われているか調査中です。

なあんていうとかっこいいけれど、決まり文句とは何を指すのかさえよく
わかっていないので、はたしてこの先どうなるか、なんとも言えません。
いまは日常会話はかなり決まり文句でできているのではないか、という
予想があるというくらいのものですね。

たとえば次の引用に出てくる I’m bored. なんていうのはたしかに
決まり文句ですね。

英語が超初級の生徒さんが、

幼児向けのお話動画を見ていたら、

「I’m bored」がたくさん出てきたそうで、

これは、つまらない?って意味ですか?っておっしゃるので、

そうですよ!とお答えしました。

他の部分は何を言っているのか分からないけれど、映像がそれを補い「I’m bored」の意味を体感する。

辞書で調べて覚えたのではなく、体で感じた決まり文句(と、私は思います。I’m boredも決まり文句と)。

「I’m bored」

こんな感じの短い言葉を感情込みで取り入れるには、

動画が一番と私は思います。

こういうのが積み重なって、英語が話せるようになるのですから。

そう思います。いま孫がどうやって日本語を獲得していくか見ていますが、
場面と決まり文句をいっしょに吸収して、その場面でその決まり文句を言う--

ここ何年読書よりドラマで英語に親しんでいたけど、最近はまた超簡単な英語の絵本(オーディオ付き)に親しんでいる。

それがよさそう!

適当さを大切にするなら、Sex and the cityくらいなら、字幕なしで十分に楽しめる。そういうドラマはたくさんある。ディズニーなんかもいける。

自分の中に「落ちている」英語は、口から簡単に出てくる。
(落ちるとは、自分の言葉になっているという意味。この言葉が私の中に「落ちた」理由は、読書か映像のどちらか。リアルな現場では未体験。)

I’m screwed up./めちゃくちゃになる。

この単語は、辞書を調べて意味を確認したことはないし、
表現を覚えるために口から出す練習もしていない。

だけど、先日、ぱっと口からでてきた。
まさに「めちゃくちゃになった」場面で。

「自分の中に落ちている」というのは、場面とむすびついて体に入っている
という意味ではないかと、わたしは思います。

一方、自分の中に「落ちていない」言葉は、
口からもちろん出てこない。その言葉を聞いてら「意味は知っている」けれど、頭を上滑りする言葉。

つまり、「感情」と言葉がくっついていない。

(感情と言葉がくっつくには、映像などで情景がセットされている必要があると思う)

言葉と感情をくっつけるには(つまり自分に落とし込む)、
もちろん、大量に触れることだけれど、

それと同時に私が、大変効果的だと思うのは、
シャドーイングや同時に言えるようになるくらい、そっくりまねをすること。

頭で上滑りする英語でも、英語でコミュニケーションは取れる。

私は、文法は得意だったし、学生時代、単語もすぐに覚えることができた。好きだったから、英語が。

けれど、読解しながら英語を読んでいた先にまっていたのは、
「その言葉しっているけど、早いと分からない。長いと分からない」という現実。

感情と言葉がくっつき始めたのは、読書(やさしい)と映像を大量にやりはじめてから。

私がとてももどかしいのは、「簡単なのに」、分からないこと。簡単なのに文章が分からないことがある。明らかに使われている単語は簡単なのに。
(単語の意味はそれぞれ分かるのに、分からない。聞けないことがある。)

その「わからない」は、私のモノになっていないから。そう私のものになっていないから。

だから、私のものにしたいので、めっちゃ簡単なものに、あらためて取り組むのです。

実はめっちゃ簡単なものは日常会話のほとんどのセリフらしい。
まだ分かりませんが・・・
だからぜひ日常会話がいっぱいのドラマや映画をたくさん観てください!

決まり文句の話題はまだまだ続きます。
みなさん、どうぞ何か感じたり、思い当たったり、気がついたりしたら知らせてください!

Kさん、ありがとう!

連絡先は・・・

Twitter: @kunisakai
Facebook: 酒井邦秀
メール: tadokuorgあっとまあくgmail.com (NPO多言語多読事務局宛て)
sakaikunihideアトマアクgmail.com (さかい個人宛て)
LINE: さかい@多言語多読

待ってます!

 

米国からクリスマスの贈り物二つ! 先生がいなくても授業は立ちゆきますか?

これまで何度もこのブログに登場してもらった米国ノートルダム大学の
はなぶささんからすばらしいクリスマス・プレゼントが届きました。

「このあいだ町の図書館にいったら、本でツリーが出来てました!」

それと、もう一つ、このツリーよりも大きな、大きなプレゼント!!

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文法を学ぶタイミングについて noAさんのブログから・・・

文法がことばを使えるようになることにはほとんど何も関係がないことは
2002年以来何千人という人の多読を観察してきて、明らかだと考えています。

当時からわたしは「たくさん(読んだり聞いたりして)吸収したら、
整理するために文法をはじめるタイミングです」と言っていて、
Cambridge University Press の Grammar in Use などを推薦していました。

20年近く経ったいまも、その考えにはまったく変更や修正はありません。
そのことをもう一度確認できる記事がつい最近 noAさんのブログにありました・・・

子供から大人まで楽しく学ぶ英語〜noA’s English Club〜

「続き」でわたしの感想を付け加えます。

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2019年1月から葛飾区立中央図書館で多読サークル!

あちこちの図書館で多読サービス開始と同時に多読サークルが発足するという
かつては考えられないようなうれしいことになってきました!

とくに葛飾区立中央図書館の場合は、IさんとIさんという(!)
二人の強力で実行力のすごい多読仲間に恵まれて、見事な滑り出しになりそうです。

(チラシ)葛飾多読LOVE 英語多読入門講座

このリンクは両面のチラシです。
ぜひ拡大して1月、2月、3月の日程を確認して、
もし時間がありそうだったら参加してください。
1月2月はわたしも参加します。3月も参加したいけれど、まだわかりません!

岐阜県多治見市図書館で、エンジニア向けのワークショップ!

多読はこどもからお年寄りまで、ずいぶん広がってきました。
でも、これからまだ広げたいのは企業内多読!
まだ入っていないのですよ。時間や(大嫌いですが企業の価値観に
合わせるなら)「効率」から言えば、どう考えても多読なのですけどね。

(極端なことを言えば多読のような新しいものを「試してみよう」
という気がないから日本の企業は沈んでしまったわけで、
わたしの望みは無い物ねだりと言えないこともない・・・)

そこでTさんの主宰する Wings of Engineers という集まりに
わたしは期待をかけたいのです。前から一度参加したいと考えていました。
それが今回「たじみ多読を楽しむ会」と共催、しかも図書館シンポジウムの
前々日、焼津図書館の講演会+ワークショップの前日に開かれるというので、
喜んで参加しました。Tさん、Iさん、そして終わったあと飲み会に参加して
くださったみなさん、ありがとうございました!

ワークショップの様子を「たじみ多読を楽しむ会」のIさんが報告して
くださったので、続きで読んでください。

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