北風と太陽 真冬はこれから・・・

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冬将軍の喩えで言っておりますが、いま北陸では大変な大雪のはず。
間の悪い喩えでしょうか?

今回はメールなどに触発されて書くのではありません。
わたし自身が学校の先生方に多読の話をするときによく言う警告を
思い出したので、書いておくことにしました。
大学で辞書を引いて英文学を読んでいたという先生の話から思いつきました。

これまでわたしが言い出した多読のガイドラインはいくつかあって、
多読三原則、多読支援三原則はよく話に出しました。
先生方に向けたガイドラインは一般向けのブログでは出てきたことが
ありません。でも、話の流れからここで一度は書いておきたいと・・・

*多読支援者二原則
① 自分の英語はだめだと思っていること
② 自分の授業では生徒の英語は伸びていないと思っていること

これが、大学で辞書を引いていたので、辞書を引かない英文の読み方は
想像できないという人のことですね。
この先生は「自分の英語はだめだ」とは考えていないので、
自分が昔やった英語の勉強をそのまま生徒に要求するのですね。

これは
「北風と太陽 支援者支援の問題 モーリンさんの意見にお便り」
で引用した「ある人」の意見とほぼ同じですね。

多読はこれまでの「教え方・学び方」とはまったく違うので、
思い切るにはかなりの勇気や思い切りが必要で、
それを当ててくれるのが、「胃天間でのやり方では足りない」という
「絶望」なのでしょうね。

そこまで落ちないと(!)多読に踏み切れないとしたら、
わたしは北風を吹かせて奈落の底に(?)落とすべきなのかもしれません。

*多読支援組織二原則
① トップの強い支持があること
② 同僚に少なくとも一人は同調者がいること

この二つが揃わないとどんなに多読を熱心に採り入れようとしても
消耗するばかりです。揃わない組織では多読導入はあきらめましょう、
とわたしは助言します。実際そういう組織をいくつも観ています。
また、消耗した先生も何人も見ています。

(ごく少数の例外がないわけではありません。)

この場合には太陽作戦で慰めるしかありません。
「授業に採り入れようとしないで、ささやかに先生を慕ってくる
生徒だけに多読してもらいましょう」と言います。
それで目に見える成果が出たら、組織として採用する方向に
行きましょう、というわけです。

けれども、大学はともかく、学校はむずかしい。
さまざまな制約があります。その中でがんばっている先生もいます。
尊敬に値しますが、制約が多読をゆがめてしまう場合もあります。
さらには先生が自分で制約を作ってしまう場合さえあります。
生徒や保護者にもさまざまなレベルで制約があります。

学校はむずかしい・・・ そこで図書館多読の推進をめざすわけですが、
そのあたりについてはまたいつか書きます。いまは原稿書きに戻ります。

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