北風と太陽 まだ吹きますよ・・・

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みなさんの声を借りて不満を吐き出しているさかい@多言語多読です。

今回は高校の英語の先生で「大学ではずっと辞書を引いて英文学を
読んでいた」という先生への風当たりです・・・

NPO多言語多読の講座生からメールが届きました。
文句を言うつもりで書き始めたようですが、書いてしまったら
すっきりしたとか。そこをお願いして、引用させてもらいます。

「自分は辞書をひかないで英語を身につけたことはない」という部分ですが、英語はないかもしれないけど、あなたが運用している日本語もすべて辞書引いて身につけたのか? と思いました。

はは! 北風というより一撃ですね。
いきなりストレートが顎に決まりました。
相手はのけぞってマットに沈みますね。

私の場合、多読は、自分の日本語経験を考えると納得できる勉強法(←始めたころの認識)だから、はじめたのです。
私が通っていた小学校では、三年生になると図書室でカードを作ってもらって、家に借りて帰れるようになりました。その時から毎日一冊借りて寝る前までに読んで、また次の日借りてという生活になりました。両親はそれを見て、福音館の古典翻訳童話シリーズとか他にもいろいろ本を買ってくれました。
そのころ自分で多読のように考えて読書してました。あの本は難しくて最後までいけなかったから、こちらの楽に読める本をもう少し読んでからまた読んでみよう、みたいな。

これを読んで、わたしも小学校のころの読書を思い出しました。
図書室にはあまり行かなかった。でも、歩いて10分くらいのところに
都立短大というものがあって、そこの図書室で何度も本を借りて帰って
きました。読みたい本を抱えて帰る気持ち!
辞書なんか引くなんてまったく考えませんでしたね。
知らないことばはいっぱいあったでしょうが、まわりのおとなに聞く、
なんていうこともなかったと思います。先へ先へと読みたくて。
そのころ読んでいたのはジュール・ヴェルヌとか、勉強漫画!
アトムやイガグリくんは雑誌で。「少年」とか、「少年クラブ」
などなど。ああ、思い出しただけで発売日のワクワクがよみがえる!

五年生ぐらいで作文がほめられるようになり、中学生ぐらいになるともう国語はそこそこ点が取れるので、あまり勉強しなくなりました。(問題文を読んで、自分はそうは思わないけど、こういうふうに答えてほしいんだろうなと思った答えを書くようになった。)
読書好きの子どもって、みんなこんな感じじゃないですか?

酒井先生の本を読んで、これは子どものころ読書にはまっていったのと同じやり方だと思ってはじめました。
一度[多読に]失敗してブランクがあって、でも完全にだめだと思えず無料体験会に行って講座に出るようになって、そういえばわたし、学校に上がるまえ、迷惑そうなおばあちゃんにねだって何度も読み聞かせしてもらった、とか、字がよめないころ「七つのエルドラド」というマンガが読みたくて、姉にふきだしのなかのセリフ教えてもらって、何度もマンガを見たことも思い出して、あれは、NPOの講座で英語でやろうとしているのと同じことだと思いました。

これはとってもうれしいなあ・・・
わたしの本を読んでこどものころの読書を思いだしてくださったんですね!
何も言うことはありません・・・

ありがとう!

追伸
後半を読むと辞書を引きながら読むことしか考えられない英語の先生に
対して「あなたは読書の楽しみを知っているのだろうか?」という
厳しい疑問を投げかけているのですね。読書の楽しみを知らないから、
文章を読むときに辞書を引け、なんて言えるんでしょうね。

途中春風がほおを撫でていきましたが、最後は北風で締めました!

*******新著通信*******

まえがきを二通り書いています。
まだ構想初期の段階なので、だれに読んでもらうかさえ決まっていない!

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