手本つき名作絵本朗読はとても楽しい! 図書館多読サークルからのメール

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図書館関係の記事が多くなっていることはみなさんご存じだと思います。

図書館多読の研究普及のために、豊田高専の西澤さんを中心にさまざまな努力を
重ねているわけですが、その一つにメーリング・リストがあって、研究と普及のために図書館多読に関心のある人たちの交流を図っています。

そこに投稿されたメールをご紹介します・・・

「図書館多読の招待」に興味をもち、地元で図書館を利用した多読ができないかと
徒歩圏、自転車圏で小さな普及活動をしています。

12月のYYYさんの投稿に今ごろ反応してすみません。
生徒さんも、先日卒業されたことと思います。
酒井理事長が提案された、名作絵本のYouTubeの朗読音声利用はされたでしょうか?

名作絵本にはほとんど全部 YouTube に朗読が見つかります。
特に有名な作品はいくつも見つかります。その中から気に入った朗読のまねをします。

私の周囲では、この方法への食いつきがとてもよく、昨日も盛り上がったのでご報告します。
以前NPOの講座で、YouTubeの朗読音声を練習して読み聞かせをし合う講座生の皆さんの様子を見学してぜひ取り入れてみようと思いました。
昨年から、地元の地域生協と、子どもの通う県立高校の図書室で、生協委員やPTAの保護者対象に英語多読を紹介しているのですが
その両方で、この方法を紹介すると皆さん軽い興奮状態になりました。
スマホを取り出し、すぐやってみたくなるようです。

名作絵本の力なのでしょうね。NPOの講座でもみなさん大変気に入って、
みなさんほとんど夢中でYouTubeの朗読をシャドーイングしました。

生協の方は、昨日で8回目でした。市の図書館はどこもORTが入っていないので(多読本が多くあるはずの市中央図書館でも)私の持っているORTや絵本を少しずつ読み、10月からは公共図書館でメンバーが好きな絵本を見つけてYouTubeで練習してきて読み聞かせをする、宿題?を始めました。
ここの多読は、ゆっくり、語数もなければ記録もしないで(語数とかレベルという概念を一切説明していません)貸出しもなし、ORTの絵を見て笑い合っている、実にゆるい感じなのですが、途中で気がついた大きな特徴としては、和書の絵本読み聞かせの達人が数名いることです。
小学校の読み聞かせボランティア、放課後の支援員として日々小学生に読み聞かせするベテランは、選んでくる本が本物だなあと思いました。

語数もレベルも関係なしというところ、すばらしいですね。
初期には多読普及に大きな力があった語数記録もレベルも、今では弊害が目立つようになってきました。
これが世の移ろいかと、感慨深いものがあります。語数やレベルで勢いをつけた多読ですが、
これからはそうしたものとは縁のない スロー多読 が主流になってほしいと考えています。

特に「長年続けたママさんバレーを腰が痛いのでやめたから」という理由で参加したIさんはすごいです。
数十年英語とは縁がない、ということでしたが初回から3冊、それもThe Happy Day(はなをくんくん)、Harry The Dirty Dog(どろんこハリー)、Play With Me( わたしとあそんで)を借りてきてくれました。
そして恥ずかしがることも照れることもなく、3冊続けて読み聞かせてくれたのです。
YouTubeの朗読を聞いて練習するのが、とても楽しかったみたいです。貸出しもしていないし、1ヶ月に1回あるかないかなのですが、彼女は紹介したOxford OWLやStoryline Onlineを相当楽しんだらしく、昨日も私よりよっぽどよくわかっていて、新しく参加した人に説明してくれています。
昨日はAngus and the Ducks(アンガスとあひる)を借りてきてくれて「この朗読、お父さんで、子どもが横で口をはさむのがかわいいの!」と言うので、みんなでその音声を聴き、ページだけめくってもらうことにしました。自分たちがお父さんに読み聞かせてもらう子どもになったようにに、わくわくしてお話を聴きました。来月は何を借りてきてくれるのか、楽しみです。

どれも名作絵本ですね。NPOの講座でも上の Play with Me 以外はだれかが Read-Alou しましたね。

この「読み聞かせ」が始まってから、子どもの本の名作をよく知っている人たちだとわかってきたので、いつの日かこんな本も読めるといいですね、というつもりで昨日はMy Father’s Dragon(エルマーのぼうけん)を持っていき、冒頭の2分だけCDを聴いてもらいました。
そのまま無造作に置いていた本を、Iさんが自然に読み始めたのはびっくりでした。
ORT5まで数ヶ月かけてゆっくり読んできて、いきなり字が多い「エルマーのぼうけん」に行くのは、語数やレベルがある多読では掟破りなのでしょうが、自分の大好きな愛着のある本というのは、そんなことは軽く超えてしまうようです。聞いてみると、「ところどころわからない言葉があるけど、よく知ってる話だし何のことかわかるから」とあっさり何でもないことのように言っていました。
それを可能にしたのは、好きな絵本を何度も読んでもらいたがる子どものように、同じ本の朗読を何度も聴いて真似をする練習をしたことにあるのかも?と推測しています。愛着のある名作絵本を一冊何度も読む、というのは、ほどほどの本を何冊も読むよりずっと効果があるのかもしれません。(そんなわけで、Iさんの腰痛にひそかに感謝しています)

Oxford Reading Tree  の Stage 5 まで5ヶ月かけてゆっくり・・・ 5ヶ月かけて英語の種をゆっくり
育てたのです。十分時間をかけると突然大きく芽を出すことがあります。(逆にしょちゅう芽が出るか
出るかと確かめると、なかなか出てこない・・・ ガマくんとカエルくんの話にそんなのがありました。)

多読本が少ない図書館でも、日本でも有名な英語の名作絵本は入っているので、CD付属でなくてもスマホで音声が聞ける時代になったのはありがたいことだと思います。プロのナレーターさんでなく、素人のお父さんお母さんがアップしている朗読もほほえましく、親しみが持てます。

長くなりましたので、高校図書室で行ったPTA多読講座での名作絵本読み聞かせの反応については、また次回ご報告します。

最後のところ、とくに大事です。どこの図書館でも 外国の有名な絵本 は入っています。
それを次から次へと借りてきて、YouTubeで朗読を聞く、聞きながら文字を追う、
絵だけを見ながらシャドーイングをする・・・Tadokuで外国語を吸収するのに、こんないい方法は
ないでしょう。ぜひやってみてください。

ただし、シャドーイングで練習した Read-Aloud を聞いてくれる仲間がいるともっといいですね。
仲間も、図書館で見つかるかも!?

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