学校英語を洗い流すために・・・ 今の学校の試験は?

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学校英語を擁護する人たちは、たとえば大学の先生だったり
(OreRyuSJさんのブログに登場する「破綻4人組」などなどなど・・・)
中学・高校や予備校の先生だったり、自分の受験時代を懐かしがる
(そして正当化したがる)一般社会人だったりしますが、
そういう人たちは、学校英語の試験がどれほど珍妙かつ奇天烈、
非現実的なものか、ご存じない・・・

大学の英語の先生は中学高校の授業の実際を知らないし、
中学高校の先生は授業や試験で扱う英語が奇妙だと言うことを知らない。
一般社会人で学校英語を擁護する人は少ないでしょうが、
擁護する人は現実を知らないか、知っても奇妙さが分からない・・・

で、実際の学校英語の試験というものはほんとに唖然として、
笑い転げて、そのうち気持ちが暗ーくなって、何もかも放り出したくなる
くらいひどいものなのです。

最近ある多読仲間のお宅に招かれて、中堅進学校の中学生向けの
試験を見て、そういう例を集めたいと思い始めました。
奇妙さの分かる人にしか伝わらないとは思いますが、
分かる人が学校英語批判を強めてくれたらいいな、という趣旨ですね。

では、写真を見てください。

写真

写っている部分は「能動態を受動態に書き換える」という、
おそらく100年以上前から姿も形も変わらない「定番」の問題ですね。
写っている試験は昨年12月!

どれもこれもおかしな問題なのですが、中でも・・・
*上三つの回答が by … という答えを要求しているのは非現実的です。
主語+be動詞+動詞の過去分詞+by+行為者 なんていう形は
何冊ペーパーバックを読んだって、まず出てきませんよね。
まったく出てこないって言うことはないでしょうけど、基本的には
日本の学校英語が作り上げた 恐竜的、ガラパゴス的英語ですね。
*下から二つ目の問題 Is your father loved by your family? って、
あまりに突っ込んだ質問過ぎませんか? 「あんたのお父さん、家族に
嫌われてるわけ?」というようなやりとりになりますよね?
それを試験の問題にするかなあ? この問題を作った先生は、
英語が実際に使われる場面や気持ちを思い描けないから
こういう質問をひねり出せるんでしょうね。

鉛筆で答えを書いている中学2年生はたいしたものです。
こんな問題たちに負けてはいません。

写真2

 

拡大して読むとわかりますが、いわゆる受動態の「定番」の答え方はしていません!

いいなあ! すごいなあ!!
この問題の狂気の中でしっかり正気を保っている!!!
4 の日本語文はすべて普段通りの普通の日本語です。
それに比べて、5 の日本語文のひどいこと・・・!
(「その水はトムの友達によって飲まれました・・・正気ですかあ!?
暗くなるしかないですね・・・)

こういう中学生が普通の正気をなんとかそのまま伸ばせるといいのだけれど・・・
(実は両親がかなり独自な人たちなので、心配はしていません。
あとは学校でどんな圧力がかかるか、ですね・・・)

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