反常識的受験対策! 英語の試験は勘で解く 

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もうすでに何回かこの話題で記事を書いていますが、
読んでない人、読んだけど忘れた人、もう一度読みたい人(?)が
いるかもしれないので、書きます。続けて二つの例が寄せられたので・・・

勘で解く! と 考えずに解く と さっさと解く は
だいたい同じでしょうか。

世の中のほとんどの人は

「試験は勘で解いてはだめだ。
よく考えて、しっかり根拠のある答えを書きなさい。」

と言うでしょうね。

でも、多読では

余計なことは考えないで、こんな感じと思う答をさっさと書く(選ぶ)ことを
を勧めます。一見とんでもない助言のようですが、
体に英語がたっぷり溜まっていれば、下手に考えるより、
反射的に解答した方が高得点になるのです。

たとえばここ数日に届いたこんな報告・・・
わたしはほとんど毎年受験の手伝いをしています。
実際にわたしが手伝うこともあるし、児童英語の先生や中高の先生が
生徒を手伝うのを手伝うという間接的な場合もあります。

その中で「勘で答える」というとんでもない知恵が自然に生まれてきました。
だって、実際それでうまく行くことを何度も経験したからです。
その一つ、ある高校生の支援をしている先生に、制限時間90分のある大学の
過去問をとにかく短い時間で終わるように指示してくださいと提案したところ・・・

今回、無理やり二人に65分でやらせましたが、二人とも良い結果が出たと思います。

”65分でやるのは無理と思っていたけれどやれば意外とできた。結果にあまり差がない”と、気付いたようで、試験当日の緊張や、残りの時間で見直せるという余裕感を考えれば早く一度すべて解いたほうが良いという結論に達したようです。

今回は65分にしましたが、今後はやっぱり60分を目指したいですね。

うーん、いろいろな例があるので、書き始めると長くなりますが、
要点だけまとめて、あとはみなさん自身の実体験や支援体験にまかせます。

おもに電通大の学生たちのTOEI受験からわかったことですが、
*ざっと解答し終わるまでの時間が短い方が点数が高い!
これは当然ですね。速く解答できると言うことは英文を読むことが
速くできるということですね。その結果(?)もちろん速いリスニングも分かる。

*TOEICの場合、得点が700点台のどこかで、制限時間内にちょうど
解答し終わるようになる。
ということは、読む速度と点数は正比例すると思われます。
つまり、ひたすら読む速さを上げるとそれにしたがって点数が上がる。
800点台より上になると見た例が少なくなるのですが、
次第に読む速さが上がっていくと、最後は時間が大量に余って
しかも満点となる!?

*文法も単語暗記もたいして頼りにはならない。
文法分析とか、慣れていない語に暗記した訳語を当てはめたりすると
時間がかかります。もうそれだけでよい点は取れないと考えていいでしょう。
その上、文法も訳語も本当に助けになるかというと・・・ ならない!
(ただ、これは説明が長くなるので、わたしが書いた本などを
参考にしてください。)

この二つの点は要するに入学試験の英文量が増えたことで
わかってきたことです。インターネット普及前は試験で読まなければ
ならない英文の量がとても少なくて、読む速さはさほど問題に
ならなかったわけです。昔はだれもかれも英文を文法分析して、
そこに暗記した訳語を当てはめて日本語に直して、
それからやっと問題の答を考えはじめるのでした。
だからそういう「読解」で読み終われる程度の少量の英文が
読めればよかった。

いまはそんなことはやっていられない量の英文が出ます。
わたし自身はまだまだ少なすぎると思いますが、
昔の「読解」と呼ばれるやり方では対処できない量の英文が
試験用紙に印刷されているわけです。
そこで、近年は読む速さが点数と比例することになってきた・・・

もう一人別の先生からの相談を受けました。
まじめな人ほど、勘ではよい点が取れないと思い込んでいる。
それを多読支援を中心にした先生はほぐさなければならない。

普通の子で、学校の文法勉強より多読の方が楽しいと思ってますが、中学受験も結局文法勉強で乗り切った子なので、説得が難しいかも。頑固ではないですが、文法不要が信じられないと思います。今まで4年間そう、模試の結果も悪かったので。今回初めて勘で上手く取れるようになりましたが、まぐれだと思ってます。授業をなるべく聞かないようにして、うちで勘でやって確実に出来る!ってことを実感させるしかないですね。ただもう一つ問題があり、11月20日前後に推薦試験を受けるのですが、文法問題が結構あります。これも日本語で考えず勘で解くようにすればいいとは思うのですが、日本語で考えそうです、、、。何かいいアドバイスありますか?スカイプは上手くいかない時にお願いします。かなりシャイな子なので。

わたしのアドバイスは次の次の引用です。
その前にうまく勘で答えることに納得させることができたという報告が・・・

今日レッスンでしたので、学校英語の悪影響のせいで解けなくなったと説明しました。授業は聞かないようにして、多読を楽しみ、過去問を勘でたくさん解いていこうと話して、納得してくれました。今日過去問をやったところ、早く解いて、正解率も少し良くなってきました。来週の定期テスト終了後、過去問を勘で解く!を毎日やっていこうと思ってます。まだどう出るか分かりませんが、これがベストだと思いますので、頑張ってみます。また報告します。センセー、ありがとうございました。

わ! がんばったね!! よく納得させられたもんだ・・・ やぱり早くやると下手な考えができなくていい点になるんだね。ある程度はそう言えると思う。学校英語に邪魔されなくなったら、考えることも役に立つかもしれないけどね。実は[ほかにも]そういう子がいて、90分の過去問を無理やり早くやってもらったら、65分で終わって、点数が上がった!

「英語の試験は勘で答える」--はたしてこれが今後常識になるかどうか、
予断は許されませんが、いままでわたしが受験の手伝いをしてきた経験では
まっすぐ「勘」の路線を走っています。

実は「鉄緑会」という、東大受験生しか相手にしないというゴリゴリの
受験塾があるのですね。そこに中学2年から多読をはじめたSさんが
高校3年になってから通いました。たくさん読んだあとだったからか(?)
いろいろ思い当たることを教えてもらって勉強になったそうですが、
一つおもしろい報告をしてくれました。

(これはすでに書いたことですが、もう一度書いておきます。)

鉄緑会では東大の入試問題の後半はあまり力を入れないのだそうです。
量が多すぎて、単語暗記、文法分析では対処しきれないからでしょうね。
東大の英文の量はほかの大学にくらべると多めです。
それを和訳しながら読んでいたら時間が足りない。

そこで、ある東大生のブログにある次のような「ワザ」を使うことに
なるようです。雰囲気も興味深いので長文の引用になりますが、
ここで話題にしたいのは太字の部分だけです。

「東大英語攻略法!」

しかし僕のブログを読んでもらったところで、
突然英文を読むスピードやリスニング能力があがったりすることはありません(笑)

そこで今回は東大英語の得点を最大化する為だけの小手先の受験テクニックをお伝えしましょう!
(知っていた人や実践している人も多いと思うので、斜め読みで結構です。)

時間不足に対抗する手っ取り早い手段はズバリ「解答順を変えること」です。

僕のオススメの解答順は
1A(10分)→2(20分強)→4B(7分)→リスニング問題文先読み(5分)→3(30分)→4Bの続き(5分弱)→5(20分強)→4A(残り時間-10分)→1B(10分)
です。

この解答順の一番の特長は、
リスニングで強制中断される開始45分付近に和訳をもってきている点です。

和訳は文章全体を通した理解をそこまで必要としないので、
リスニングの前後に分かれても本文の読み直しをしないですみます。

近年は三問構成で出される4Bですが、
僕は調子がいい時は前半に2問、調子が悪いときは1問解く感じでやっていました。

そしてこの解答順で行くと最後に記号問題を残しているので、
時間が足りなくなっても最悪適当につければ数点はもぎ取れます!

非常にあっさりまとめれば、東大の英語の問題を解くには
「英文を読むスピードが速くなければいけないけれど、それは簡単には
速くならないので、小手先の受験テクニックを身につける必要がある。
その一つが解答順を変えることで、たとえば和訳は文章全体を
読まない、記号問題は最後にして最悪適当につける」
のですね。

そんなにギリギリなら、読む速度を上げることをまず考えるべき
なのに、基本的なところは変えずにワザで切り抜けようとする。
それが東大の受験対策ということのようです。

鉄緑会という塾のやり方を知りたいものです。
どなたかご存じの方は教えてください。

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