なんでも「・・・力」と呼ぶのが大流行で、わたしはあまり好んでおりませんが
(唯一すばらしいと思ったのは「老人力」!)
受験関係、英語学習関係ではこれがやはりまずは読んでもらうきっかけに
なるのではないかと、突然「多読力」ということばを一回限り使うことに
します。
要するに、多読で大学入試の準備をするとしたら、どのレベルまで読める
必要があるか、という目安の話であります。繁村本(と呼びます)を
読んだ Mさんから、思い当たる節があると、メッセージをいただきました。
多読で試験対策を考えている場合は参考になるのではないかな?
繁村本はこの記事執筆時にまた<英語・学習書>分野で第3位に返り咲いて
おります。驚くべき粘りです。これも多読の二度目の波が来ている証?
で、
先生の著書を拝読しております。甥っ子さんのエピソードのところで、思い出したことを…
うちの息子がアメリカに行って、4年生の時はだいぶ宿題を手伝っていたのですが。作文の書き方のルールや文法的な学習がたくさんありました。それは私が大学の英文学専攻の学生として学んだものと全く同じでした。小学校3,4年生レベルの本までを楽しむことができれば大学入試に臨めるのではないか、と思ったのでした(^^)まさしく甥っ子さんがそうだったんですね!
いただいた報告は、わたしがこれまで言ってきたことの裏付けになると
言えそうです。非常におおざっぱな比較ですが、わたしは
「大学入試には黄色ラベルまでの多読と過去問だけでいいはず」
と考えています。
NPO多言語多読で黄色ラベルというと、1冊5千語から1万語までの本ですね。
有名なシリーズでは、Magic Tree House がざっと5千語くらい、
Sarah, Plain and Tall に始まるPatricia MacLachlanの書いたシリーズが
7千語から1万2千語くらい、というところでしょうか。
小学校2年生か、3年生向けくらいかもしれませんが、ま、そのくらいの
違いはとりあえず無視しましょう。
というのは、これまでは大学入試の勉強というのはとにかく難しい英文を
読めなければだめだと思われていたのですが、わたしの甥の例も、
Mさんの息子さんの実体験の例も、実はそれよりはるかに「やさしいレベル」で
いいのかもしれないと示唆しています。そこが大事だと思います。
わたしは何十人もの受験生を一人一人を相手に、つぶさに見てきました。
いまも何人か、見守っています。その経験からしても、
塾や予備校でやるような受験対策は無駄で、無茶で、無思慮に見えます。
大事なのはせいぜい小学校中学年までの英語の読書、そして志望大学なり、
TOEICなり、TOEFLなり、IELTSなりの過去問をたっぷり経験すること、
その二つだけだと考えています。
わたしが受験を手伝う場合は、単語帳も、文法問題集も、構文暗記も、
英作構文暗記もやらないのです。
多読と過去問の二本立て、とてもすっきり単純!
一方、最大の障碍は学校英語です。学校英語に影響されると
多読の効果が出にくくなるようです。
そこで、「勘で解きましょう。考えてはだめ!」となるわけですね。
Happy 受験多読!