無意味なのに人気があるのはなぜ?
ディクテーションの人気は絶大です。
音声獲得の最終兵器とばかり、真面目な人ほどのめり込みます。
(わたしもそうだった!)
ディクテーションで変化を実感する人はどのくらいいるのでしょう?
最初に書いたように、わたしも、わたしの学生も、1年間(40週?)
毎週何時間もディクテーションをやったけれど、成果は感じなかった。
それがディクテーションの実際の姿だとすると、
世の中のディクテーション人気は一考に値すると思われます。
そして愚考の結果、実は日本にはびこる重篤な病につながっている
可能性が・・・
ディクテーションの人気はいかにも「お勉強している感」があるから
かもしれません。時間がかかるし、必死で聞かなきゃいけないので、
苦しい、でもその苦しみの結果少しずつ書き取った部分が増えていく・・・
「プロジェクトX」が人気の日本ならではの人気の秘密が覗きます。
その上、「どうしても聞き取れない部分」がある、
「この山を越えれば新しい世界が見える」かもしれない!
「苦労しなきゃ何にも身につかない!」の人にはこの上ない壁ですね。
聞き取れないほど、挑戦しがいがある。
「こんな苦しい作業をして英語が身につかないはずがない!」
このブログを読んでいる人はもうご存じだと思いますが、
わたしはちょうど逆で、「苦労するから身につかない」のだと考えます。
根性の神様、継続の親分には大変申し訳ないことですが、
何事も楽しくなくては染み込まないと思います。
ではどうするか、楽しく英語の音が身につくなんていうことがあるのか?
ありますね。なかなか楽しくやることがむずかしいのですが、シャドーイングです。
11月5日の特別セミナーでは、楽しいシャドーイングを追求することにしましょう。
でも、その前に、ディクテーションではなかなか耳にも口にも馴染まない
英語の音を1年ほどで身につけてしまった例を紹介しておきます。
YouTubeで公開しています。
もしこれを聞いて耳を疑ったら、ディクテーションは捨てて、
多読的シャドーイングをちょっとだけやってみませんか?
電気通信大学の学生の例では20時間くらいやると
本人はいざ知らず、回りの人ははっきり違いが分かります。
でもくわしくはこの話題の次回の記事で・・・
なお、11月の特別セミナーでは、多読的シャドーイングの理論を
わたしが担当しますが、実際の部分を担当するのは
上のYouTubeでPeter Rabbitを朗読している元受講生です。