若い人たちが出てきたぞ! 夏帆さんの Bitesize Book Summary

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Facebookで、夏帆さんが Book Summary を送ってくれました。

Raymond Briggs さんの Snowman を幼児向けにボードブックにした
絵本があるのですね。そこに夏帆さん自身の要約を Bitesize で語っています。

どうしてこんな音になったのか!?とだれでもびっくりするのではないかな?

これを聞いて驚いたわたしはさっそく返事を送りました。

すばらしいですね! 声がいい! 落ち着いている! だから聞きやすい。
それに、カタカナ音がないのはすごいです。
シャドーイングのほかに発音については何をやりましたか?

夏帆さんには数年前に一度広島市で会ったことがあります。
ある中学校が多読を採り入れる手伝いをちょっとだけしたのですが、
その時広島市に住んでいた夏帆さんはお母さんといっしょに講演会に
来てくれて、そのときシャドーイングを聞かせてもらいました。

それでびっくり!
実は広島市には電気通信大学でわたしの多読授業をとった I さんがいて、
この人は「シャドーイングの鬼」と言ってもいいような人なのですが、
その I さんもことばがないくらいに英語独特の音を出していたのです。

そしていま、高校3年生になって、シャドーイングではなく、
自分の英語で Book Summary をやったわけですね。
だから、シャドーイングの場合とはちがって、
自分の音で、自分の英文を語っている!

そして、この声の落ち着き、音の高低、最初の Ho, ho, ho. の h に
見られる息の音、もちろん s や sh の音の息の音・・・
いろいろなところに日本語の特徴を持ち込まない音が聞こえます。
なんといってもリズムやメロディーが英語らしい!
というような細部のよいところを挙げ始めたらきりがありません。

(くれぐれもこういう細部にこだわらないでくださいね。
細部にこだわらずにシャドーイングを続けると、
こんな風に細部まで英語の特徴を備えるようになりますよ、
ということです!)

それと、うまく演技しているでしょう? 聞いていて楽しい!
高校3年生ですからね、ここまでどれほど英語の世界と物語と
場面と気持ちを音を通じて浴びてきたか、驚きです。

褒めるだけでは夏帆さんのためにならないので、
この先どうなっていくといいかをちょっとだけ・・・

decoration や musicians のように日本語にもある
長めの語はかすかに学校英語の音になりかかっていますね。
でも、それはこの2語くらいなので、いつか消えるでしょう。
夏帆さん自身は気にせずにこのままシャドーイングしていって、
いつか自分で学校英語の影響をチェックするだけでいいと思います。

わたしは続いてこんなメッセージを送りました。

noAさんの読み語りを聞いたことはありますか?
つい最近は文字なし絵本の book summary もやっていますね。
夏帆さんも、読み語りたい本や book summary をしたい本が
見つかったらやってみませんか?
そしてYouTubeで世界の人に聞いてもらいましょう。

夏帆さんの答えはこうでした。

シャドーイングのほかに発音については何をやりましたか?
→シャドーイングとシャ読とあとは洋楽を歌ってます。
私のベースはfox in socksなので、英語が思うように
話せなかったり、読めなかったり、上手くいかないときは、
fox in socksをCDと一緒に気が済むまでよんでます。

noAさんの読み語りを聞いたことはありますか?
→はい、よく聞かせてもらっています!すごく聞きやすいので、
いつかあんなふうに話せたらいいなぁと思ってます!
作られているストーリも可愛くて、楽しませてもらっています!

夏帆さんも、読み語りたい本や book summary をしたい本が
見つかったらやってみませんか?
→そのように言っていただけて、とても嬉しいです。
ブログの件、大丈夫です! 名前は、夏帆でお願いします。

うれしいですね! 多読で英語に親しんだ若い人が二人、
YouTubeデビューということになるかもしれない!!

夏帆さんのおかあさんに、夏帆さんがシャドーイング以外に何を
やってきたか尋ねました。すると、こういう答えでした。

私が見ている限り、シャドクと好きなもののシャドーイングと、
毎朝歌を歌っているくらいです。 The 12days of Christmasが
歌えるようになり(笑)、先日、英語座談会でお披露目できたのは
ラッキーでした。 学校から山のようなcd付英語副教材を
買わされていますが、見向きもしません。 夏帆には内緒ですが、
多分、ALTの先生と、おしゃべりするために学校に行ってたかもしれません。

どうもたくさんの例を集めれば集めるほど、
学校英語とどれだけ離れるかが、自然な英語に近づくいちばんの
近道のように思えてきます。夏帆さんの場合、学校から買わされる
CDつき副教材を無視している様子。それがよかった!?

ま、なにはともあれ、楽しみな若い人たちが続々と現れて、
多読がTadokuになって、新しい時代が開こうとしているようです!
若い人たちの邪魔をしないように、世の中に邪魔をさせないように、
NPO多言語多読はがんばります!

夏帆さん、おかあさん、ありがとう!

追伸
夏帆さんのおかあさんのことで、一つ思い出しました。
夏帆さんの様子をこうして褒めると、おかあさんがどう支援したのか、
気になりませんか? わたしはあるときおかあさんに感心したことが
あったのです。

広島で会ってまもなくだったと思いますが、夏帆さんのシャドーイングを
ブログの記事にしたくて、Skypeか電話でおかあさんに許可をお願い
したのです。すると、おかあさんは「ちょっと待ってください。
夏帆の考えを聞きますから」とおっしゃった。わたしはびっくりしました。
夏帆さんはまだ中学生だったので、わたしはおかあさんに許可をもらえば
それでいいかと思っていたのです。とんでもない!
おかあさんは夏帆さんをちゃんと一人の人間として見ていて、
夏帆のことは夏帆に尋ねなくては、と考えていたわけです。
こどもとの距離はこうでなくてはいけないな、と思いました。
深く反省させられて、いまだにあのときのびっくりを忘れることができません。