いま、Jacqueline Wilson さんの一口大を探る作業をやっておりますが、
これがなかなか一筋縄では行かない。ことばに関することはなんでもそうです。
息継ぎの場所を探していると、息継ぎはしていないけれどことばを区切っている場所がある、
それをどう処理するか? うーん、ま、とにかく、やっています。成果をお楽しみに・・・?
で、今回はわたし自身のbitesizeがいかに小さいかという話です。
マウスを使いたくないので、海外ドラマを見ながらよくシャドーイングをしています。
で、できるだけ台詞と同じ時間で言い切ってしまいたい。
そこで、わたしが音を落としていないことが非常にはっきりとして、半ば愕然としております。
たとえば、この録音はごく小さなbitesize文ばかりです。
この録音のbitesizeを確かめて、それをわたしが「ポンっと一口で言えない」とはいうのは
どういうことか説明します。
A: What exactly do you want from me? --7語
B: I want you to tell me what I should do about it? --12語
A: I’m gonna tell you exactly what you’re gonna do about it. ーー11語
Nothing. --1語
B: What do you mean nothing? ーー5語
A: I mean don’t give him anything back. ーー7語
He’ll get the message. ーー4語
12語、11語なんていう長さはとても手に負えませんが、
5語でも、What do you mean nothing? は録音した音声の時間では言えません。
反対意見はあるでしょう。
「何も同じ長さで言えなくてもいいではないか。
さかいさんだって怪しい東アジア人でいいと言っているではないか!」
そこで例の公式が登場します。
伝わり方=語る内容×伝える言葉
つまり 内容と言葉の関係は 掛ける関係 なのですね。
どちらがゼロでも何も伝わらない。
たとえば・・・
内容がちゃんとある場合は(=1)は言葉がひ弱(=0.5)でも、
相手に半分(0.5)は伝わるーー 1×0.5=0.5 という感じでしょうか。
一方内容がゼロの場合は(=0)言葉がちゃんとして(=1)いても、
何にも伝わらないーー 0×1=0
要するに内容に自信があれば、ことばは少々しっかりしていなくても
いいでしょうけれど、わたしは内容にそんなに自信がないので、
ことばで不利にならないようにことばそのものを磨く、ということですね。
おっと、bitesizeの話ではなくなってしまいました。戻しましょう。
というわけで、相手の耳を引きつけておくために英語ということばの
成り立ちに合わせた話し方をしたい。そして、相手の言い方に沿った
聞き方をしたい。
What do you mean nothing?
を
ホワット ドゥー ユー ミーン ナッシング?
と言ったのでは、英語の特徴に慣れた人には負担が大きすぎて、
途中で興味をなくされてしまうかもしれない。
それでも What do you mean nothing? はなんとか 0.5 くらいの感じで言えますが、
同じ5語でも、Feel like buying me breakfast? は一息では言えない。
わたしのbitesizeはどうもこの5語あたりで成長が止まっているのかもしれません。
もう一つ、最近見たドラマで、I’m gonna go get a coffee. も
わたしはすっきりとは言えません。
何度も繰り返せばぎりぎりbitesize風にはなりますが、
初見ではとても無理です。
さて、このあといくらでも長くなるので、まとめます。
* こうした短い文をリズムよくさらっと言えないのはなぜか?
音を落としていないからです。これは bitesize の大事な要素なので、
おいおいくわしく書きましょう。
* 上のように書くと、外国語の音をある程度でも獲得するのは
とても大変のように聞こえると思います。
けれども、本当は簡単なのです。
聞こえてきた音を「 をさなごのやうに」繰り返せばいい。
わたしの場合大変なのは、頭を使いすぎるからです。
付け加えておきたいこともう一つ。
上のやりとりはすべて決まり文句です。
「bitesizeほぼ決まり文句」ーーこれも bitesize の大事な要素なので、
いずれ例を挙げてもっと解説します。