S さんからメッセージが届きました。
いつもずばっと問題点を指摘してださいます。
で、今回の意見はこれからしばらくブログやフォーラムで揉みたいと考えている
Tadoku三原則についてです。S さんは「Tadoku三原則は要らないと思います。」
最初に提案したTadoku三原則(仮)は次のようなものでした。
① 仲間と一緒に
② ことばの氷山を
③ Bitesize から作る
S さんの意見・・・
原則とは「多くの場合に共通に適用される基本的なきまり・法則」ということのようです。
自由自在なTadokuに似合わないように思います。
特に気になるのは、これがNPOの英語多読講座3年半の賜物だということです。
NPOの英語多読講座は参加者・環境共に特別なものです。
理想・方向性とすることはできても、それを今、原則とすることは厳しいと思います。
ずばり! ですね。 「原則」 は 「自由自在なTadokuに似合わない」 という点。
ではなぜわたしは多読三原則を言い出し、今回Tadoku三原則を提案しようとしているのか?
それは不思議なことに(?) 自由になるため なのですね。
多読三原則もそうでした。学校英語の呪縛から自由になるために
「辞書」から自由になって、「分かる」から逃れて、「努力」から離れることを提案したのでした。
一言でいえば 「楽しくないことはしない」 という提案でした。
S さんの意見に触発されて考え始めたことですが、今回提案しているTadoku三原則は
多読三原則の中身を具体的にして、何をどう楽しむかの方向付けを試みたのですね。
一言でいえば 「をさなごのやうに」 という提案です。
つまり、学校英語の「和訳、理解、努力」から逃れることができたとして、
では生きた外国語をどうやって獲得するのかという提案です。
次の点。
「①仲間と一緒に」については、その方がさらに世界が広がりますよということであって、
最初に原則ありきでは無理があると思います。言葉をコミュニケーションの手段と考えれば、
他者は当然あるべきなのかもしれませんが、「多読」は独りでいつでもどこでもできるからこそ
受け入れ易かったのだと思います。
これは前回の記事同様、「ぐるぐる議論」になりかねない点ですね。
つまり、多読は・・・
独りでできるからよかった → 独りでできることが失敗だった
これについてはもちろん考えています。
「仲間をどう作るか、仲間をどう見つけるか、仲間にどうやって遭うか」
ということですね。
仲間の大切さはNPOの講座よりも前から感じていたので、長い間考えています。
NPOが、仲間といっしょにTadokuする中心というか、核というか、広場というか、
情報交換の場所にしたいと願っています。
SSSの時代は掲示板と掲示板から生まれた「オフ会」が仲間を作り、見つけ、会う場所でした。
今は掲示板もフォーラムもブログも、それだけでは「仲間といっしょにTadokuする」には
足りない時代です。Twitter も Facebook も Skype も、Google なんとかも利用したいですね。
実はその方向でもう5、6年前からSkypeでおしゃべり会の実験をしてきました。
Twitter で世界中の人とTadokuについて語り合ってきました。
Facebook の活用はまだまだですが・・・
でも、まもなく多読を長い間やってきた人、これからTadokuを始める人、
その間の人、だれでも参加できる 「場」 を提案します。楽しみにしてください。
そういう場ができてはじめて、Tadoku三原則の ① 仲間といっしょに が意味を
持つわけですからね。
「②と③」については、漠然としたものであって、誰もが説明できる共通の認識を持っていないと思います。 多読3原則が受け入れられたのは、多くの人が理解し納得でき、それを実践できたからだと思います。
これもその通り、ずばりの指摘ですね。でも、この点については同感の人は多いだろうと
推測します。
多読三原則は世の中に普通にいる 「辞書を使って、全部理解して、最後まで読む」 人たちに
向かって、180度異なる道を提案したので、みなさんどこへ向かうか、分かりやすかった。
Tadoku三原則 は逆に、仲間といっしょに も、 bitesize も、 ことばの氷山 も、
いったい何のことか分からない! さかいさんはどこへ行こうと言っているのか!?
だからこそNPOの講座から引退して、4月から Tadoku三原則 を 平たく説明して、
深く掘り下げるブログ記事を書き始めたわけなのです。先日の tane さんのように、
また、今回の S さんたちのように「(部分的に?)分かったぞ」という投稿が届いています。
そうした声を支えにまだまだTadoku三原則の提案・研究は続けます。
多読三原則だって、方向は(語学学習の常識のひっくり返しなので)分かりやすかったとはいえ、
みなさんにその方向に進んでもらうのは大変なことでした。
Tadoku三原則を広めるのも大変さはたいして違わないでしょう。
多読三原則で常識を外れることを知った人たちに納得してもらえばいいだけのことなので、
その意味では多読三原則のときよりも苦労はないかもしれません。
たとえば多読三原則を自分流に解釈して受け入れたこんなメッセージが届いています。
1.楽しいから少々わからなくても気にしない。2.何だか前よりわかるから楽しい。2でちょっとまた自分で難しい本を読んで1になりやがてまた2になるを繰り返し中。三原則は守ると言うより英語への違う角度からの気づきでした。
また、こんなメッセージも!
マイクロライブラリーを開催して、私も気づきました。参加者には、「楽しいのが一番」と、勝手に三原則を解釈して(笑)お話してきました。
これからは、堂々と、楽しく!を強調していこうと思います。
わたしがいっしょにTadoku三原則(仮)を探っていこうというのは、こういう人たちです。
これからもよろしくお願いします。ぜひなんでも意見や感想をお寄せください!
連絡先・・・
Twitter: @kunisakai
Facebook: 酒井邦秀
メール: tadokuorgあっとまあくgmail.com (NPO多言語多読事務局宛て)
sakaikunihideアトマアクgmail.com (さかい個人宛て)
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