理解度? それがどうしたの?

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何でも数字で表現したい人たちがいて、実は世の中にとっても
悪いことをしていると、わたしは考えています。

少なくとも人間にかかわることを数字で判断するのは無理では
ないでしょうか? おそらく西洋の自然科学の発達に圧倒された
ためだと想像するのですが、社会科学はともかく人文科学にも
数字信仰がはびこって、悪さをしていると見えます。

「100万語」なんていう数値目標を言い出したわたしが今ごろ
どの口でそんなことを言うのか、と問い詰められたら返すことばは
ありません。

でも、100万語も、SSSのYLも、関わった一人として、いまは
功罪相半ばすると見ています。実は大学の授業では100万語を
目標にしようと授業で言ったことはないのです。またYLの害を
逃れるために虹色ラベルなども提案しています。

そういう軌道修正よりも、カイさんのFacebookへの投稿は
静かな説得力があるように、思います。「続き」の最後に
Facebookのページへのリンクを貼り付けておきます。

あなたが英語の本を『面白かった』
と感じたとき、その本の理解度は何%でしょう。

60%程度の理解度でも、物語に引き込まれて
「ああ、面白かった!」となることもあれば
「なんかモヤモヤして、イライラして楽しめない!」という事もあるでしょう。  

どうやら『本を面白い』と感じるのに
理解度はそれほど重要ではないようです。

少し想像してみてください。
山の中にある花畑の有名な道を歩いています。
今日は、霧です。
道を見失うほどではないし、
2メートル先までの花はとても綺麗に見えます。
でも5メートル先となると、ボンヤリして見えません。

こんな山散歩。
あなたは楽しめますか?

「霧は出てるけど、道に迷わなかったし、
近くの花がとても綺麗に見えた。
とても素敵な散歩だった。
また今度晴れた日にも来よう」
と喜びますか?

それとも、

「綺麗な花畑のはずなのに、
近くしか見えないなんてがっかりだ。」
と落ち込みますか?

多読の面白さも、
このように物事のとらえ方の違いが、
関わって来るようです。

分かる所、楽しめる所を見つけていくと、
理解度が低くても『面白い!』と感じる事が多いです。

分からない部分に気が向くと、
イライラしてきます。

少しおおざっぱ。ぐらいの方が、
難し目な本はサクサク読めます。

と言っても、これは、個人の性格もありますし、
本の好みもありますので、絶対とは言えません。

ちゃんと分かったら絶対面白いのに!
という本はあります。
そういう時は少し寝かせておきましょう。

時間を置いて、他の本をたくさん読んで、
また読み直してみてください。
霧が少しずつ晴れてくると思います。

そして、多読歴が長くなれば、
多少の霧でも楽しく読めてしまうようです。

あなたに合った読み方が見つかりますように。

Happy reading!

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ほかにもたくさん多読・Tadokuのヒントがあります!
どれもわかりやすくて、親しみやすいことばで書かれているところがすごい!
ほとんど多読・Tadokuの公式ガイドと言っていいくらい!
これからもきっと増えていくと思います。

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