Bitesize Writing: フリーライティング --脱英作文の旧道と新道

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

このブログを昔から読んでいる人はかつてわたしはフリーライティングを
推奨していたことをご存じでしょう。電気通信大学の授業でもやったし、
NPOの講座でも何度かやりました。

でも、このごろはさっぱりフリーライティングを言わなくなった・・・
その理由を簡単ですが、メモしておきます。

’Free writing’ を wikipedia で調べるとルールが出てきます。
これはこの記事の最後にコピーを貼り付けておきますが、
何も気にせずにどんどん書いてしまおう、ということのようです。
大学の授業やNPOの講座に出た人は、
「筆を休めないで! 動かし続けて!」
わたしがよくこう叫んでいたのを覚えているはずです。

今になってよく考えると、free writing は創作をする人が
「どうも筆が進まない」時に使う書き方だったのですね。
英語国の Extensive Reading をそのまま日本に持ってくると
具合が悪いように、free writing も、そのまま持ってきては
いけなかったようです。

(ほかにもそのまま持ってきてはいけない事物は英語関係だけでなく
山ほどありますが、それはまたとても長い話になるので、
きょうは辞めておきます。)

そこに気がついたのは、NPOの講座でやると、
英語の勉強をたくさんした人は英作文を抜け出すのに、
かなり苦労することを発見したからでした。

ちょうど多読における高速和訳と似ています。
どんなに速く読んでいても「高速和訳」ができてしまい、
英語を英語のまま読んではいない場合があるのとそっくりの現象です。

それが分かって、わたしはフリーライティングをやめてしまいました。
電気通信大学でフリーライティングがある程度うまく行っていたように
見えたのは英語の勉強をたくさんした学生がほとんどいなかったからかも
しれません。

で、たどり着いたのが Bitesize Writing というわけです。
これはもう1語から始めるのだから、原理的に(?)英作文になるはずが
ありません。たくさん書くうちに英作文が洗い流されていく・・・?

そこから英作文に陥らないまま bitesize が大きくなっていくかどうか、
それはみなさんの協力を得ながら確かめていくしかありませんが、
講座では英作文ライティングを抜け出そうとしている人たちがいました。
フリーライティングよりも望みがあるのではないかと、今は考えています。
そこを確かめるためにも、みなさんの協力をお願いする所以です。

で、もう一つ英作文ライティング、英作文スピーキングを抜け出す
道がありそうだということはちらりと書きましたね。
書く速さ、話す速さです。速くて英作文していられない速さ!
これについてはまだ注目したばかりです。
どんな観察結果が出るか、楽しみにしてください!

*****Free writing の wiki による Rules*****
*    Give yourself a time limit. Write for one or ten or twenty minutes, and then stop.
*    Keep your hand moving until the time is up. Do not pause to stare into space or to read what you’ve written. Write quickly but not in a hurry.
*    Pay no attention to grammar, spelling, punctuation, neatness, or style. Nobody else needs to read what you produce here. The correctness and quality of what you write do not matter; the act of writing does.
*    If you get off the topic or run out of ideas, keep writing anyway. If necessary, write nonsense or whatever comes into your head, or simply scribble: anything to keep the hand moving.
*    If you feel bored or uncomfortable as you’re writing, ask yourself what’s bothering you and write about that.
*    When the time is up, look over what you’ve written, and mark passages that contain ideas or phrases that might be worth keeping or elaborating on in a subsequent free-writing session.

特に最後の二つの rules は創作のためですね。
英語獲得途中の人向けではない・・・
そんな当たり前のことが分かるまでに何年かかってるんだか。