正体は明かしませんが、ナッツボンさんは古い多読友だちです。
ときどきこうしてメールをくれます。
遠方とは言えないところにいて、割と頻繁にメールをくれる・・・
こういう朋もいいもんです。
さっそく引用・・・
酒井先生~
こんにちは!!
多読報告です。
読み飛ばしてくださいませ♪Jojo Moyesの「Me before you」と「After you」を読みました(主人公が同じです)。
http://www.jojomoyes.com/books/after-you/ややロマンチックラブストーリーで(甘すぎはしませんでした)、
主人公の人生探しのようなお話でした。
Me before youにはquadriplegicの登場人物が出てくるので
医療用語もたくさん出てきて、最初は面食らいました。
この本いま流行りですか?
フォーラムでも「たどくらぶ」の報告の中でじゅんじゅんさんが読んでいますね。
あと、イギリスの本なので、イギリスらしい口語表現も出てきました。
Bloke(やつ、あの男のような意味?)という表現を
男女ともによく使っていました。食事シーンもよく出てくるのですが、イギリス文化を感じることができました。
庶民はパスタ、サンドイッチ、ピザ、チキン、サラダばっかり食べてて、
アッパー層はフレンチやエスニックなど各国料理を食べるのが好き…
というようなイメージでした。
そうなんですよね。食事にも階級が出る!
だいたい junk food よりなのは労働者階級、
いろいろ蘊蓄がうるさいのは中流階級ーーざっとこんな風?
たくさん触れているとそういうことまで体に染みこんできて、
受け取り方が深くなるというか、楽しみが増すというか・・・
単語でなにしろたくさん出てきたのが、まず、例のclimb。
車の乗り降りのシーンか、ベッドにもぐりこむようなシーンでよく出てきました。
「上る」の意味は1回くらいしか出てこなかったような…。
はは! ベッドもね。そうですね、出てきそうだ。
climb は9月のJALTで外国人の英語の先生たちに
climb=登ると覚えていませんか?って尋ねて、驚かせてやろうと思っています。
外国人の先生の中にも 単語カードで暗記 なんていうことを信じている人が
いるので、そういう常識を破壊してやろうと、手ぐすね引いている・・・?
あと、pull。これも車を止めるシーン、かばんからお財布を出すシーン、
あとpull a faceでよく出てきました。
学校で習った「引く、引っぱる」ってどういうこと??って
長年思っていましたが、やっと本当のpull感が染み付いたように思います。
「車を引っぱる」「財布を引っぱる」わけじゃないので、
やっぱり「引く」と覚えるのは、かえって読書の邪魔になるような気がします。
まったくです。独眼龍さんがよく言うのは
「多読しているとやさしい単語がわからなくなる」と。
それですよ。いちばん「やさしい」と言われている語ほど、
使い道が広くて、意味が深いのですね。
それを「pull=引く」なんて覚えてしまうと英語の世界に入っていくときに
足を「引っ張られる」ことになる・・・
もう1つ。Sort outという熟語は知っていましたが(知ってるつもりでしたが)、これも「語の感じ」がわかってきました。
男女間のこじれとか、親子間の問題なんかを「片付ける」って感じですよね。
「分類」でも「整理整頓」でもない気がしました!
バラバラになったものや問題をうまくおさめるというか、
まとめるというか、そんな感じがしました。
そうそう! そういえば sort out って、たしかに人間関係でよく使われるかな。
ほかに細々と面白い点がありましたが、
大きなところはこんな感じです!
わからない語もたくさん出てきましたが、もういいやーって
読み飛ばしました!2冊ともなかなか面白く、主人公にやきもきさせられました。
1作目は映画になりました。日本公開は未定だそうです。めずらしくロマンチックラブストーリーにはまった1カ月でした。
次はサスペンスか法廷ものかコメディかなと思って
Amazonで買い込みました(まだペーパーバックが好きなアナログ人です…)。またセミナーを楽しみにしています!
多読はますます進化しますね!
ナッツボンさん、快調に紙の本を楽しんでいる様子。
そのまま行きましょう!
また面白い本を見つけたら教えてください!!
おっと、じゅんじゅんさんの Me before You を巡る冒険もおもしろいですよ。
ぜひご一読を・・・