一口サイズ研究 「ピンクの青」って何?

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なにしろ講座の中で始まって、講座の進行と並行して深まる研究なので、
とても整理されているとはいいがたいですが、とにかく起きたこと、
見つけたこと、考えたことをどんどん記録していきます。

きょうはkatobushiさんの報告にあったピンクのピンク、ピンクの赤、
ピンクのオレンジ、ピンクの黄色、ピンクの緑、ピンクの青 という
謎の語群についてのメモ・・・

まず、NPO多言語多読の多読用図書のラベル付けはそれぞれの本の
総語数によって、ピンクから赤、橙、黄、緑、青に分かれています。

ピンクは 1冊の総語数が500語までで、つまりいちばん語数の少ない絵本たち。その中でも特に

文字の少ない、絵の多い、音のおもしろさを大切にしている絵本

をまたまたピンクから青に分けて、小さな色ラベルを表紙の左上隅に貼る作業を
しています。

(NPO多言語多読にはこのピンク・ラベルの絵本だけで1000冊以上ありますが、
常時800冊が借りられていて(絵を見ましょうとしつこく言っているだけでなく、
1-Word Book Talk から1-Sentence Book Talk、Bite-Size Read Aloud と、
いろいろな作業でやさしい絵本を使うので、「話す・書く中心クラス」の人も
たくさんやさしい絵本を借りていくのです)、そのため、bite-sizeのラベル貼りは
返ってきた絵本から順番に進行中。)

分け方は簡単。もちろんきれいには色分けできませんが、要するに、
一文がだいたい1語の絵本は ピンク、一文がだいたい2語の絵本は 赤以下 3語はオレンジ、4語は黄色、5語は緑、6語は青、ということになります。

よくしたもので、一文が長くなるとなると、音のおもしろさよりも次第に意味に
重心が傾くのか、bite-size Read Aloud に使える絵本は数が少なくなるようです。
そのあたりも新しい研究課題ですね。

一文が長いと言っても、実は3語+4語 だったり、4語+5語 だったりして、
読み上げる時に意味の固まりで切れば bite-size になるのですが、今のところ
そういう風に切って言わないようにと考えています。

(その典型は8月3日の多読セミナーで発表する11語の文ですが、それはこのブログでも聞けるようにします。)

ついでに、大事なメモを書いておこう。
*一文がたった1語でも、2語でも、リズムはあります。
それを場面と気分にあわせて読むと自然にリズムが出て、読み上げるだけ、
聞いているだけで楽しくなります。

*一文の語数が少ない場合は、繰り返しが多い傾向がある。
赤ちゃんなんかはそういう繰り返しを楽しむのだろうか?
そういう単純さをおとなでも楽しめるのだろうか?
そういえば人間国宝の一人は Harry というカバが主人公の絵本で、
A lot to do, a lot to do,
A lot, a lot, a lot to do.
で多読にはまったと言ってますね。

*繰り返しの少ない複雑なリズムや詩形を持っていて、
rhyme というより poetry という絵本もある! 当然ながら、
Bite-Size Read Aloud から 詩を書くことへとつながっているのだろう。

「をさなごのやうに」がえらいことになってきた・・・

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