音と文字を結びつけ、音と息を結びつけ、息と意味を結びつける--
その単位を「一口大、一口サイズ、bite-size」と呼ぶとして、
それがどういう単位なのか、まだ考えが足りません。
一口サイズということを言い出したのは、ほんとに最近のことで、
NPO講座のみなさんとR/A(Read-Aloud=読み聞かせ)や1-W B/T(一語Book Talk)や
1-S B/T(One-Sentence Book Talk)などというものをやっているうちに、
少しずつ意識し始めたのでした。こういう「単位」を考えることがことばの獲得とどう
関係があるか、あるいはまったく関係ないか、それはまだ分かりません。
そもそものきっかけはみなさんが好きだということで選ぶ R/A 用の絵本でも、
内容が伝わってくる読み方と内容にするりと入るのがむずかしい読み方とあると
気がつきました。内容が伝わってくる読み方は音が豊かというか、
聞きやすくて音自体が邪魔にならないというか・・・
音が妨げになる場合はいろいろあるようです。音自体、音と音のつながり、
音の切れ目と意味の切れ目、音の切れ目と息継ぎ、内容とメリハリの関係、
内容と間(ま)・・・ いくらでもありそう。
で、みなさんを観察しながらいろいろ考えているうちに、否応なくわたしはわたし
自身の一口大を考え始めました。
短いはずのメモなのに、前置きが長くなりました。その第一のメモです。
********メモ始まり******************
わたしは House M.D. を観ていて、次のセリフが二つとも内容をつかめませんでした。
* The correct answer is I’m not involved and and I’m not biased.
* So it’s not so much fun when you are actually sick.
文字で読めば分かります。そこでわたしが考えたこと・・・
*この二つはわたしには ひっかからずには言えない
*わたしの一口大はこれよりも短い。
*一口大を越えているので言えない、だから聞こえないのではないか?
*これを「ただ言えるだけ」では一口サイズとは言えない?
*これを原語と同じ速さで言えなければ一口サイズではない?
*講座の人で、このくらいの長さの文をそれほど苦労なくつっかえずに
言える人が数人いるけれども、わたしはその人たちと同じく、
「自分のペースでは言えるけれども、英語本来のつながり方で言われると聞こえない」
のではないか?
*「音は落ちる」と前から言ってきたけれども、わたしが「言えない」のは
消えるべき音が消えていないからだと思われる。
*ああ、最初から文字ではなく、音だけで英語に触れたかった・・・
(おそらく外国語は全部そう。母語はもちろん)
********メモとりあえず終わり*************
大事なことばかりのような気がしますが、これだけではなんのことか
分からないでしょうね。わたしも忘れてしまうかな? たぶん忘れないので、
少しずつ分かりやすい表現にしていきます。そのためにも、みなさんからの
反響を期待しています。twitterでも、Facebookでも、メールでも、Skypeでも、
みなさんの考えを知らせてください。
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