多読仲間の「熟成」 プリンさんの場合

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

多読にこんな愉しみがあるとは・・・

プリンさんはFacebookで多読の歩みを見せてくれます。
読む本も、書く英語も、年々成長しているとわたしは思います。
話すのもすごいことになっているようですが、こちらはSkypeで。
聞くのは海外ドラマについてTwitterで語る様子から成長がうかがえます。

その歩みを知るのはこれまでも愉しみでしたが、
今回感じたのはちょっと深くて、じんわり胸に沁みる感懐でした。
このところプリンさんは昔読んだ「グイン・サガ」を英語で読み直していて・・・

その三巻目を・・・

読み終わりました。

このシリーズにであったのは30代。もちろん、その頃は翻訳を読んだのですが。そして、衝撃を受けた作品でした。読んでしばらくは、その意味するところを考えたりするほど。決して子どもだけのものではないと思ったものです。(と言っても中高生向けだとは思うけど。)
その頃、私たちはこの3巻で完結したと思っていました。それから20年近く経って4巻目のTehanuが出版されるなんて夢にも思わなかった。
でも、そこに至る片鱗はこの3巻の所々に示されていたのですね。今回、英語で読み直してそのことも含め、いろんな気づきがありました。ル・ヴィンの文体の美しさ、物語の構成の巧みさなどもそうですが、今日、世界で起きているさまざまな状況を思わず考えてしまうような物語の普遍的なテーマに作者の偉大さを再認識したのでした。
ここまでで、やっと道半ば。続けて、全巻読み通したいと思います。

若いときに翻訳で読んで、年を経て英語で愉しむ・・・
わたしはそこに目を開かれて、質問をしました。

英語の読書が日本語の読書を超えた? 
年齢が日本語の読書を超えさせてくれた?
プリンさんの返事は・・・
どっちもかな。歳を重ねたこともあるだろうし、英語で読んだことも、そうでしょうね。
ヴィンの文体は綺麗だなと思うのですが、難しいです。3巻は特に難しかった。
この巻は老境に入ったゲドと未来を担っていくアレンを対比させながら、生と死を扱っていることもあって全体に暗いです。ただ、死が存在するから生が輝くっていうのはそうだなぁって思いました。あら、語りすぎましたね。😆
いくらでも語ってくださいな。
ル・グィンの英語はむずかしいです。ちょっと飛躍しますが、
曲亭馬琴の南総里見八犬伝の読みにくさをずっとやさしくしたような?
で、老境のゲドのこと、生と死を扱っていること--どちらもわたしが30代で
読んだときは思いもしなかった! (もう一度読むのはきついなあ・・・)
でも、できればわたしも読んで、このあたりをプリンさんに語ってもらうと、
縁側の茶飲み話としては日本史上初ということになりそう・・・
いまはインターネットという縁側がありますからね。
これからは老境に達したオールド多読仲間と茶飲み話が楽しみだ!
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る