bitesize について はねにゃんこさんからのメール!

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はねにゃんこさんからメールが来て、最近のシャドーイングの様子を知らせてくれました。

bitesize のことがわかりやすくなると思うので、紹介します・・・

最初に < が入っている行ははねにゃんこさんから届いたメールの引用です。
始めに何も入らずに始まっている行はわたしの返信です。

> うまく出来ないところは繰り返しやることになるので、ちょっと戻るというのが面倒でした。
でもICレコーダーに変えてみると、3秒戻る機能が使えてとても便利です。
>
> 人って3秒で話しているのか⁈って思うくらいちょうどいい所に戻ってくれます(笑)
> 長いセリフもボタンを2回押して6秒戻ると、だいたいいい具合に繰り返し聞けるんです。

3秒戻る機能はたぶんそのくらいでほとんどの「会話」はできているって、調べたんでしょうね。上の引用部分、ブログでいただいていいですか?

その3秒って、おそらく母語話者の bitesize なんでしょうね。
で、3秒+3秒 もあればだいたいの会話は成り立っていくんでしょう。

逆に3秒を越えると、聞いている方は「話が長い!」という気分になるんでしょうね。
そういえばわたしは3秒会話がうまく行かないことがあって、
(特に昔は)かなり相手をいらいらさせてたような気がしますね。
でも、もちろんだからといって、3秒単位で話せるようになるまで英語で話をしない方がいいと
いうのでは、まったくないですからね! ポンと一口で言葉が返せる日が来ることを祈りつつ、
相手をイライラさせててでも何でも、どんどん話してしまいましょう!

> おもしろいですね。言語に関係なく、少なくとも日本語と英語に関しては会話って3秒の
> 積み重ねがほとんどなんだ。たった3秒なら何とかなる気になるというか、3秒のものを
> いっぱい集めて英語をしゃべるバージョンの私を作れれば、かなり上等なものが作れそう
>ですね(*^^*)

「3秒英会話!」なんていう学習書があっても不思議じゃないですね、たしかに。
bitesize の原理(?)に適っている!

> さて、やっていて感じるのは、たとえお手本があっても私がすっと一回で言えるのは
5,6語くらいまでです。
>
> すっと言えないものは何回かシャドーイングしてみます。
> 数回やってから(数回といってもたった一文の繰り返しなので、かかるのは15秒くらいでしょうか)あらためて仕切り直すと、今度はひと息で言えるようになっています。

すっと言えるのは5,6語というのは、たぶんはねにゃんこさんのバイトサイズはいまそのくらい
ということなんでしょうね。

> 5,6語というのはお手本があった場合という条件付きです。それでもバイトサイズって言いますか? 英語でおしゃべりする時のバイトサイズは1語か2語です(^^)

たぶんそうなんでしょうね。お手本があって、どこをどう強調して、どこは手を抜くっていうことが
お手本で聞けると、5,6語まで一息で言えるのではないかな?
お手本なしだともっと短いというのはなるほどと思いました。

> ところがところが、長めの文章だとこの段階でもすっとリピート出来ない。
> 講座でもお話していたように頭にとどめておけない、記憶出来ないというのが第一の原因です。

でもうまく「音を落とせる」ようになると次第にもっと長いかたまりも一息で言えるようになると思います。課題はほとんどの場合、音を落とすことのようですよ。で、それは次のPeppaのせりふもそうですね。はねにゃんこさんの気がついているとおりです。

そこで大事なのは 「音は落ちる」 という原理(??)かな。
長く見えるかたまりも、音を落として短く言ってますね、きっと。

(おお! こんど実際に音の数はどのくらいなのか、くわしく数えてみよう。
だれか協力してくれる人はいませんか? 映画やドラマの台詞を聞きながら、
いくつの音で 一かたまり つまり bitesize なのかを数える作業!
何人かでやったら楽しいだろうな! Skypeでやりますか? 参加者募集!)

> 「音を落とせる」ってネイティヴなら難しいことでもなんでもなくて当たり前にやってることなんで
> しょうか。うらやましいです。
> もしかして、最初はしゃべり始めの頃はofとか言ってなくて、後から整ってくるものなんですか?

> (余談ですが整ってくるで思い出したんですが、Peppa Pigの中でmysteryって言葉を初めて
> 聞いたPeppaは、しばらくの間miss storyって言い間違えるんですよ。かわいい(≧∇≦))

bitesize のヒントになることがどんどん出てくる!

そうです、音を落とすのは母語ではだれでも自然にやってますね。
わたしはよく 「ありゃっした~」 という例を出しますが、日本語でもやってます。
ただ、日本語英語では落とし方がちがうのだろうと思います。
これは マクドナルドの法則 とその裏の チャーチル・マティーニの法則 ですね。

そして、「しゃべりはじめのころは of とか言ってなくて、後から整ってくる」--これはまったく
その通りだと思います。そういう成長というか変化は、小説を読んでいるとときどき
言ったままを文字にしていることがあって、推定できます。

> そしてもう一つ、英語らしく言えなくなってしまうという面もあるのです。
>
> 例えば、Polly Parrotというエピソードにこんなセリフが、あります。
>
> Peppa is thinking of something else to say to Polly Parrot.
>
> ここではthinkingのあとのofが途端に英語らしくない音になってしまい、全体が長く全然違う
リズムになってしまいます。
>
> 長い文章を同じリズムで再現するのはなかなか簡単にはいかないのですね。
> そこでさらにちょっとアプローチを変えます。今度はひと息に言えなくてもいいから、かたまりで
再現していくのです。
> 目安は強く言っている音をリーダーにしたひとかたまりです。
>
> Peppa’s / thinking(of)/ something else to say / to Polly Parrot.
>
> これがすんなり出来るようになると、全体通してひと息で言うのもそんなに難しくなくなります。
> やったー!\(^o^)/

これは理にかなっていると思います。はねにゃんこさんのBitesizeで切ったわけですね。うまい!

> 強く言ってるところを意識しただけなんですが、結果的に私のBitesizeになっていたのなら
うれしいです。

はねにゃんこさんが自分の出す音を冷静に分析して、観察して、工夫するところがすばらしい!
ぜひこんな風に様子を報告してくださいな。一緒にbitesizeを研究していきましょう!!

はねにゃんこさん、ありがとう!!!

おまけ: はねにゃんこさんが書いている Peppa Pig はYouTube に公式チャンネルがあります。
字幕なし多観の第1歩としてもぴったりだし、bitesize speaking の手本としてもすばらしいし、
当然決まり文句の宝庫でもある!!!!! 物語を楽しめたら最高の素材かもしれません。