高度にお勉強なふたり・・・
2009年7月16日
カテゴリ : 多読的シャドーイング, 多読亭日乗, みんなの集まり
きのうは一般向けの多読サークルがありました。
(「さかいの予定・みんなの予定」を見てください)
そのあと、二人の折り紙付きのお勉強派の人たちと延々夕飯を共にしながら語り合いました。
その覚え書きを・・・
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*二人とも行き詰まりを感じていた。
一人は昨年の11月からORTをStage4まで1冊100回ずつシャドーイングしてき
て疲れてしまったという人。
もう一人はTOEIC780点で、このところ伸び悩んでいて、数十冊のTOEIC学習
本を熟読したけれども、学習本ではもう点数は伸びないのではないかと考えて
相談に来た人。この人は大学で英語の音声学を専攻・・・
(今月29日の集まりに関係する・・・ 後述)
* 一人の方は高校のときの英語の偏差値が60を越えていた。いまもすぐに高速
和訳が出そうになる。そこで、できるだけ速い音源で聞き読みをしてもらうため
にハリー・ポッター第1巻の聞き読みを宿題(お勉強の対抗手段は強烈な宿題)。
* この方は先週いらっしゃったときに(すでにどこかに書いたのに見つかりません
が)2倍速音源でもごもごシャドーイングを1週間宿題にしました。和訳しながら
シャドーイングしたり、極端形の音(「多読的シャドーイング」を参照)でシャドー
イングすることを予防するためでした。
この人はきわめてお勉強的にシャドーイングしたにもかかわらず、音が実に
英語の特徴を備えていて見事なのです。非常に意識的に音を出していた
ようなのに・・・!
* 英文科の人からは学習書10冊弱を召し上げ。来年3月の学部卒業時に
(希望があれば)返却。
取り上げた理由はもちろんTOEICの学習書は試験まで1ヶ月以内のドーピン
グにしか必要ないと考えるから。
食事しながら中身を見て、その荒廃ぶりに言葉もなくなりました。ひじょーに
よくないものですね。学生たちがぼくの授業で使っている学習書はそこまで
ひどくなかったような気がしますが。
* 英文科の人に、大学の先生には多読をやっていると言わない方がいいと
助言。特に大学院に進もうとしているなら、絶対に言わない方がよいと
思われます。つまり、英文科のお勉強とtadokuの二重生活を進言。
* 学習書はどういう基準で購入するのですか?と質問。著者が有名であったり、
よく売れているから、ということらしい。
* 10時ごろ、調布駅前で別れるときになっても、わたしが抱えた学習書を
じっと見ている。「ぼくの友だちですから」と未練たっぷり。
なんとか来年3月には「あ、あれ、いりません」と言ってほしい。そうなるか
どうか、ぜひみなさん、見守っていてください。
最後に、お二人に「一つ一つの文字の発音を練習することは意味がない」こと、
ディクテーションは原理的に不可能であることを見てもらうために、
今月29日午後5時から、DVDを見ながら解説をすることになりました。
お近くの方で一緒に解説を視聴したいという人はどうぞいらっしゃってください。
メール・フォームで連絡をくだされば、教室までの案内をお送りします。
資格などは一切ありません。どなたでも結構。