学校英語批判

学校英語を洗い流すために・・・ 試験の話題に反応たくさん!

この話題の前便は英語の試験のひどさについてでした。
その記事をFacebookで紹介(リンクともいう)したところ、
これまでで一番多くのコメントが・・・
それを一挙に引用して、きょうの投稿とします。

Sさん:あー。見るだけで疲れる~。

Qさん: この日本語訳でマルがもらえたのでしょうか?

Yさん: このくらいなら、マシです。もっと恐ろしい現実があるんですよ〜。和文英訳で、教科書に載ってる英文以外は、×どうなっちゃてんだよ!!!!と思うことばっかり。笑ってられません。

Sさん: 大丈夫(*^_^*)ある意味、まったく役に立たないから多読やらでザーッと洗い流せます。わしがそうだも〜ん嘆いてもできないものはしゃあないんちゃうかな。先生方も英語ができるイコール日本語訳の概念抜けてない人が多いでしょ。変わりません。

Yさん: 全く役に立たないものに、何分でも費やすことの矛盾に気がついてしまった子達は、辛いですよ。そりゃ、記憶するだけですぐ忘れますけど、その失われた時間を考えると空しくなる方が、健全だと思います。英語なんて見るも嫌になった子は、多読は絶対やりませんし。

Sさん: 虚しくなるのはわかります。自分もそうでした。ただ、英語学習からアプローチせずに読書から英語に入ったわたしはラッキーでした。絶対やらないとは限らない少ない例かもしれないけど、英語を違った角度から見る方法の一つに多読があると思います。

Yさん: 読書スキだと、多読初期に内容的にあまり面白くない本しか読めない時期が乗り越えられないようです。英語を見るのも嫌だという状態では、何を見せても無理なのでね、内容の問題でもないかもしれません。皮肉なことに、自分の娘が例を見ない程の英語アレルギーになるとは。失笑です。トホホ。面白そうなyoutubeを見せたり、かっこいい曲を聴かせたり、普通にバイリンガル環境を作ってたんですけどね〜。テストの度に英語で楽しむことも嫌になってきています。学年でワースト3になったのは、流石に本人もショックだったようで、学校からも「このままですと高校進学(付属校なので)出来ません。」っていうお手紙までご丁寧に頂いて。他の教科で英語だけはまかなえないのです。最低ラインがあって、それを超えないと進学出来ない。ま〜、中学で人生決められるもんか!と思って受験を覚悟してますが。。。嘆いても仕方ないけど、お日様燦々降り注ぐビーチでのんびり寝転がってうたた寝をしていたら、いきなりバケツで頭から氷入りの冷水をかけられたような感覚です。lol

Wさん: 前に甥の英語のテストを見せてもっらたことがありますが、それも出題文の意味が判らなかった。親戚のイギリス人がその英文を見たらこんな英語は見たことがないよと、言っていました。

酒井 邦秀: みなさんの反応の良さにびっくり! この話題はしばらく続けましょう。ほかにもほんっとに酷い問題がいっぱいあるんだから。あ、お持ちだったらぼくに送って下さい!! みんなで嗤いましょう、そして泣きましょう。

Sさん: もっとひどい、つまり私が学生だった頃から変化なし?しかも小学生から英語あるんだっけ。う〜ん。

Yさん: なんか後退してると思います。和文英訳ほど、選択肢が多くなるはずが一つしか答えがないって。。。。小学校では。。。これ以上は言えませんが。。。。

M. S.さん: 日本語に翻訳じゃないが、英語に翻訳すると、”Students in America don’t clean their classrooms.” 英語でSVOは基本です!そして”The signs were in Chinese”

Kさん: わあああーっ!! 今でもこんなことが?!?!?
だいたい問題の日本語をしゃあしゃあと書いてる先生、日本語多読にきてください!!こなれた日本語教えます。
これで思い出したことがあります。
どこだか忘れたけれど、ガイドが日本語に通訳している凄まじくおかしい日本語、子供達がおちょくってた。それは、
いまから、少し休憩します。トイレのほういかれる方はいかれてください。コーヒーのほう飲まれたい方は飲まれてください。
です。おれ、コーヒーになんか飲まれたくないさってね。
英語と違った話でごめんなさい。娘が英語の教師だから、変な例ないか聞いてみます!!

Nさん: 先生の言う学校英語が具体的にどう不自然なのかとかどう悪いのか、実はいまいち掴めていなかったんですが(問題文の奇妙な日本語は明らかですが)、

そうかペーパーバックなどのネイティブのことばに出てこないような言い回しをいうのですね。最近ここらへん関心強いです

酒井 邦秀: Sさん、英語嫌いが小学校から始まる・・・

Kさん: これで英語好きになったら奇蹟だ!!

これほど反響が大きいとは思いませんでした。
ぜひみなさん、おかしな試験があったらぼくに送ってください。
写真を撮って送ってくれたら、うれしいな!

音は落ちる マクドナルドの法則 ごく単簡なる序説

学校英語を洗い流すために音の話題を採り上げて、
学校英語の音をばっさり斬ったつもりでしたが、
再説と謳ったものの、よくよく過去の記事を検索してみると、
なんとマクドナルドの法則について説明した記事はないようです。
(なんとまあ、クドナルドなこと! マが抜けたんです)

一方「チャーチル・マティーニの法則」は何度か説明していますね。
二つの法則は表裏一体で、マクドナルドの法則の方が表なのに・・・

(きょうは風邪で一日ぐでぐでしておりましたが、まだすっきりしません。
NPOの事務所では多読講座受講生の忘年会の最中・・・
くやしいから Gamay Nouveau という葡萄酒を飲んでおります。
そのために、この投稿はかえって簡単明瞭になるかもしれません。)

マクドナルドの法則は、日本語と英語では音の強調の仕方がどう異なるか、
これを端的に表現したすばらしい法則です。(単なる自画自賛ですが)

で、きょうは二つのことを声に出して実験してもらうだけです。

1. 日本語で マクドナルド をできるだけ速く言ってください。

2. 英語で McDonald’s をできるだけ速く言ってください。

すると、二つのことばの強調の仕方が根本的に違うことがわかります。
そして、それを無視した学校英語は出発点から方向を間違えていることが
わかるはずです。

どう違うかについては、次回のこの話題で・・・

始まったと思ったらいきなり ところで・・・ 学校英語を洗い流す/多読のパラドックス

近く出版の運びとなるはずの学研の本の打ち合わせで、

by the way = ところで

という一対一対応に話が及んで、みんなで大笑い。つまり・・・

学校では「by the way = ところで」と習うので、英語で話をするときに
「ところで」を by the way と英訳してしまいます。
それが実はおかしい場合があることは、例によってわたし自身、
痛烈な「失敗」をしてはじめて分かったのでした。

だれだったか忘れましたが、ある英語母語話者がわたしに

「なんで日本人は by the way と言ってから話が戻ってこないのか?」

一瞬何のことか分からなくて、でもすぐに分かって、自分の誤解に愕然としたのでした。

by the way はそういえば 話の本筋にちょっと離れた話題を持ち込んで、
でもそれはとても軽い話で、すぐに元の本筋に戻ることが基本らしい・・・

(ま、例によって「基本」だから、そうじゃないこともあるでしょうね。
あらゆる例を確かめたわけではないです。実際、「ところで」の意味で
いつも使っているけれど、文句を言われたことはないという人がいます。
もっとも、「文句を言ってもいい」関係になっていないと文句は言って
くれないことがあります。これはいつか「ネイティブ・チェック」について
別に書きましょう。覚えていれば・・・!)

一方、「ところで」は話題を変える場面で使いますね。
もし by the way =ところで なら、by the way と言って話題を変えていいけれど、
by the way = ちょっとだけ本筋から脇に外れるけどね という決まり文句だと
すると、「なぜ元に戻ってこないのか!」という不審、疑問、疑い(わざと話題を
かえようとしているのではないか?)と思われることになりかねませんね。

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・・・という話を今週の火曜日に学研との打ち合わせでしたところ、
木曜日にある人が by the way のあとで元に戻る例を見たそうです。
それは Star Trek の中だったそうですが、いずれDVDが出たら確かめますね。
そしてどんな場面か紹介します。

そのある人は 「アンテナが立つとどんどん引っかかってくる」と言いました。
そうなんです。辞書を引くと、その語にすぐに出くわす、という経験のある人は
多いでしょう。それが多読のすごいところですね。大量の英語に触れるので、
気にし始めた表現にはすぐに出会うことになる・・・

それにしてもだれが by the way =ところで にしたんでしょうね?
そして、それが少なくとも60年くらい修正されなかったのはなぜでしょうね。
わたしの見るところ、それが 学校英語のしつこさですね。
早い時期に覚えたずれにはなかなか気がつかない・・・