韓国語多読の会+GRの功罪

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最近やっっとフォーラムに登場したみやさんは実はNPO多言語多読では長い間ボランティアとして日本語多読用読み物(GR)を作ってくださっています。
で、表題の話題で報告を送って下さいました・・・

NPO多言語多読では、英語のほかに元々「NPO日本語多読研究会」として
活動してきた日本語多読、なかなか軌道に乗らないのですがスペイン語多読、
そして最近加わった韓国ご多読も活動の中に入っています。

メールをくださったみやさんは、日本語多読読み物作成に大きく関わりながら、
英語多読の講座に通い(絵本が大好き!)、最近韓国語多読の会に参加しました。

酒井先生
ご報告が遅れましたが、先週、韓国語多読の会に参加してきた報告です。
我流多読の数ヶ月と金曜夜の多読講座で、もうかれこれ2年半近く英語多読を楽しんでいます。私は日本語多読のGRを作っているので、レベル0の学習者の気持ちが知りたいと思って韓国語多読を体験させていただきました。感じることはいろいろでしたが、一番強く思ったのは、GRと音声が欲しいということだったので、こちらに報告を送ります。

英語多読では、絵本を読んだり、講座の仲間のお勧めに嵌まったり、字幕なし多観を試したり・・。ここしばらくすっかりGRと離れて多読を楽しんでいます。英語多読を始めたときからGRならばレベル4くらいまでは抵抗なく読める気がしました。もっとも、翻訳しながらの読みだったと思います。ところが、オリジナルのものになると、すぐにひっかかってしまう。そして音が想像できないという状態でした。しばらくはGRも読みましたが、次第にnativeの子ども向けのものや絵本中心の多読に切り替えました。最近は、音声を大事にした取り組みを如何に継続させるかが自分の課題です。

まさにこのところの「GRの功罪」に沿った成長ですね。

さて、韓国語多読の会 初体験の報告です。私は韓国語の入門講座に数ヶ月通ったことがありますが、その後6.7年、したことと言えば、韓国ドラマ(主に歴史物)を見ていたことくらいです。果たしてハングルが読めるかどうかというレベルでの参加でした。
韓国語多読の会には、魅力的な韓国の絵本がたくさんありました。私にとってハングルは読むというより解読するという感じだったのですが、これが幸いしました!絵から入るしかないんです。知らない単語も何も、ほとんどの単語を知らないので、意味は絵を見ながら想像するしかない!でも、英語多読でguessして読む癖がついているせいか、知らない単語ばかりでも苦痛はありませんでした。違う本をいろいろ読んでいると、複数の本に同じ単語が登場する。違う場面で使われている同じ単語に出会うことでその意味がはっきり見えてくる。こういうことは英語多読でもよくありますが、ほんの数冊の韓国語多読の絵本を見ただけで何と同じことが起こりました。

英語多読でめざしているものが、韓国語多読でたしかめられた!
貴重な報告です。

ハングル入力できないので書けなくて残念ですが、韓国語の「キス」の意味の単語、しっかり身体に入りました。韓国のお母さんは子どもへの愛情表現が濃いんですね。それから韓国のおいしいには「香ばしい」が大切ってことがわかりました。単語帳なんか作って覚えたところで、よほど繰り返して出てこないと忘れてしまう。年齢を取れば取るほどそういう傾向は顕著になります。でも、感動しながら、文化に触れながら出会った単語は、確実に自分の中に落ちるように思います。もちろん、年齢と共に、わかりきった日本語が出てこないのと同じような現象は起こりますけれどね。
ただ、ここで強く思ったこと。CDあったらいいのに!!! 英語多読していて思うことの一つは、音を伴って体験したものは記憶が濃いということです。韓国語達者な方が読んでくれたりしたのですが、聴き読みやシャドーイングのためにCDが欲しいと思いました。ハングルは発音記号ですから、一つ一つの単語読むためのキーとしては非常に有効だと思います。でも、それじゃ聞こえるようにならない、聞き取ってもらえるような読み方にはつながらないんじゃないか、と感じました。

我田引水ですが、みやさんは 絵から入って音へ という、NPO多言語多読の
講座と同じ道を辿ろうとしているようです。なんとか朗読を手に入れて、
(読み聞かせてもらって、録音する?)絵から音へ、それから文字へという
経過について報告してほしいものです。

音のことでもう一つ、記憶力がどんどん落ちている自分が、6,7年前にちょっとかじっただけの韓国語なのに楽しめたもう一つの要因は、ドラマで音が入っていたということだと思います。簡単な挨拶の言葉がわかるだけでもずいぶん読みやすいなと思いました。また、ドラマでは疑問詞疑問文がよく使われるので、それが音で入っているから、何となく想像がつく。やっぱり音は重要だとあらためて思いました。
韓国語は日本語と語順が同じで漢語が多いのでわかりやすい。ドラマも多いし、CDとGRあったら多読進めやすいと思いました。英語のように学校英語のおかしな癖がついていないのもよいことかも。
時間があったら韓国語多観を試したいです気分ですが、まずは時間がないときでも継続できる英語多観のいい方法を確立したいです。

韓国語多観の素材はいくらでもありそうに思うけれども?

さて、GRについてです。英語の本にはCDつきのものがたくさんありますが、他の言語にはあまりないと思われるので、CD付きのGRがぜひ欲しいというのが、GR欲しい理由のひとつです。
でももうひとつ、GRの大切な役目を再認識しました。「あ、読めた!」っていう喜びなくして多読は始まらないのです。多くの日本人は、たとえ英語苦手だった人でもレベル0よりは少し上から始める人が多いのではないでしょうか。それがいいか悪いか、今は脇に置いて、実態はそうなんじゃないかと思います。けれども、多言語多読という視点で考えるとき、0レベルの人に「あ、読めた!」という感動を与えることはやはり大きな意味があると思いました。日本語GRがんばります。
そしてもう一つ、多読は多読してこそ成り立つものです。GRの意義はそこにもあるのではないでしょうか。いろいろなレベルの本を豊富に体験するための一つの手段としてのGRの存在意義を忘れてはならないと思いました。韓国語の絵本の山はとても魅力的でしたが、やっぱりGRも欲しいと思いました。量が読めること、レベルの橋渡しができること、これはとても重要だと思います。
英語多読ではGRの功罪について語り合うところまで来ているかもしれませんが、それは、本はもちろんCDも映像も比較的手に入りやすい英語多読の恵まれた条件あってのことではないでしょうか。いえいえ、英語多読にしても、個人で大量の原書を購入することはできないし、誰もがよい図書館や多読の支援者の近くに住んでいるわけではないのです。
私は首都圏に住んでいて講座にも通うことができるとても恵まれた環境にあります。だからこれからもGRでないものに手が伸びると思います。でも、これからはお勧めのGRを発掘することも心がけようと思いました。そしてレベル逸脱の語彙、文法を使いながら、よりナチュラルで読者を惹きつけられる日本語GRのシリーズも作りたいです。
GRの功罪というと若干否定的に聞こえますが、GRで陥りやすいことを意識しつつも、どんなGRをどう活かすかという風に考えていくのが、多くの人が多読methodを進めていくことにつながるのではないかと思いました。

実はtwitterでみやさんと同じようにGRの良さを確かめたツイートがありました。

久しぶりに GR 読んだけど、やはり何だかんだ言ってもスルスル行けてしまうんですね。今みたく自信を失っている時にはいいのかも。

GRの功にこれを加えなければ行けませんね。
生ものの絵本や児童書で背伸びをしたあと、スルスル、ツルツル読める!
と感じて元気を取り戻す! 大事な役目です!!

みやさん、Sさん、ありがとう!

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