1月29日 水曜多読講座の報告です!

Yさんのスペイン旅行 たまたま見かけた結婚式?

講座の始まる直前の5分間「脱学校英語発音講座」は
今回 Oxford Reading Tree の音声からすべての引用例を持ってくる
というすばらしい試み!

前回まではある発音の参考書を引用していたのです。
実はきょうわたしはそれを ORT からの引用に変えましょうと
提案するつもりだったので、この試みには本当にびっくり!
探すのは大変でしょうが、ぜひ続けてくださいと言いました。
探せなくて、脱学校英語発音講座の期間(最初の予定では
3月末まで)が先へ延びてもいいと思います。
やはり自分の耳で確かめたことだけをみなさんと共有したいもの!

講座開始後最初に東と西のテーブルで聞き読みシャドーイングを
している間に、南のテーブルの比較的新人たちと読書相談。
TOEIC750点の人、講座に来る前に100万語読んでいた人は、
(これからも絵本を読み続けてもらいますが)
早くも次回から聞き読みシャドーイングへ!
(二人は1`昨年10月26日の無料体験講座に参加して、
11月から受講。)

けれどもきょうは新人たちの読書相談は少し早めに切り上げて、
東と西のテーブルで読み聞かせとブックトークを、全部では
ありませんが、しっかり聞きました。

今回読み聞かせですばらしかったのはMさん。
リズムに気をつけていたのもすばらしかったのですが、
内容に合わせて声音を変えていました。
題材は Cat Traps と言えば知っている人もいるでしょう。
一文が短くて、しかも適度な間を作るとおもしろさが増します。

みなさん、読み聞かせる絵本の bite-size と、リズムを意識していて、
(bite-size はリズムを作って朗読できる文または区切りの長さのことで、
一口サイズとも)
たとえばSさんのように、適切な本を選んで、文の長さも、区切りも
意識して上手にリズムを作っています。
慣れれば少しずつ一口サイズが大きくなっていくと思われます。

book talk は東・西のテーブルには熟練組と比較的新人組がいます。
熟練組は英文の要約メモを作って、しかしそれはほとんど見ずに
本の紹介をしました。要約に対する質問もかなり出始めました。
新人組はメモをほぼそのまま読み上げます。
質問は少なめですが、少しずつ増えていくでしょう。

Look and Ask は先週に続いてYさんのスペイン旅行の二度目。
今回も、訪ねた場所の名前を書いた大きな紙を見せながら、
想定問答集(?)で説明してくれました。
プロジェクターでスライドを大きく見せるので、
結構旅のお相伴をしたつもりになれます。

Yさんのスペイン旅行 たまたま見かけた結婚式?

Yさんのスペイン旅行 たまたま見かけた?結婚式

左はファシリテーターのNさん。
来週はBさんのアメリカ滞在の思い出--楽しみです!

例によって受講生のみなさんから講座時間内の活動について提案が
ありました。2月12日の講座の後半1時間を「お悩み相談会」にするのだ
そうです! すごいですねえ・・・ そして発表者(?)も二人決まって、
その人たちの報告を中心に多読の進め方、悩み、疑問などについて
話し合うということのようです--これ楽しみ!!

1月26日 新宿四谷図書館で多読講演会!

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40名募集のところ、キャンセル待ちの人も出たそうです。
四谷図書館の館長さんとスタッフのみなさんに感謝!

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初心者向けということでしたが、いつものように、さまざまな
初心者が集まりました--
本当に英語の勉強はひさしぶりという人、
英語はだいぶやったけど、多読は初めてという人、
多読はだいぶやったけれど、しばらく休んだのではじめからという人・・・

年齢の幅もかなりありました。だから話の焦点をどこに合わせるか、
むずかしかったかというと、そういうことは今まで一度もないのですね。
どなたももう一度多読の大本の話を喜んで聞いてくださるようです。

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で、最近わたしとしては説得力があると勝手に考えている
絵本の大事さの話をしました。かなり読んだ人には改めて絵の大切さを
思い返してもらい、さらにmangaや映画や海外ドラマの必要を説明しました。

次回は2月23日。今度は音の話を主にしようと考えています。
さて、いろいろ音声材料を持って行きたいな、楽しみだな・・・!

1月22日 水曜多読講座の報告です!

実は3週前から、10時20分から25分まで、Nさんによる
「脱学校英語の音」という見に講座が始まっております。
少し早めに来て参加する人が何人もいて、
NさんはOxford Reading Tree の1冊を何度も何度も聞いて得た
「学校英語の音」と「実際の朗読の音」との違いをまとめて、
発表してくれます。すごいでしょう!?

いつものように東と西のテーブルでは聞き読みシャドーイング、
その間南のテーブルでは新人たちの読書相談ではじまりました。

Read-Aloud (RA)は東西のテーブルで3人と4人に分かれて、
Book Talk (BT)は西が3人で、一人10分、東は4人で一人8分、やりました。
BTでは、なんと全員がメモを作っていました・・・!!!!

メモの利用法はいろいろです。
やさしい絵本の場合は RA とほとんど変わりません。
それがまた入り口をなだらかに、入りやすくしています。
ちょっと長い本の場合は、ひたすら読み上げることもあれば、
ちらちら参照しながら話すこともあります。

けれども、東西ともBTにはだいぶ慣れてきて、かなりくわしいメモは作る
けれどもほとんど参照せずに話し続けます。たいしたもんだ!
録音がうまくできていれば聞いてもらえるようにしたいのですが、
講座中はずっとだれかが声を出していて、なかなか聞きやすい録音は
むずかしいやな、であります。

ただ、せっかく Look and Ask が軌道に乗ってきたのだから、
ぜひただBTに耳を傾けるだけではなく、本の内容について
質問をしてほしいと思っています。そちらにすこしずつ背中を押します。

Look and Ask はYさんのスペイン旅行でした。
食べ物の話に花が咲いたり、small talk へと広がり始めています。
みなさんの質問は比較的簡単なものですが、
用意してきた想定問答集の答えはなかなかよい!
そのために、どうも Look and Ask というよりはやはり Show an Tell に
近づいているかな? でも、南のテーブルの新人たちは日本語で質問を
しているので、もう少し Look and Ask で続けましょう。

読売新聞ジュニア記者に取材されました!

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1月24日(金)、読売新聞の中高生ジュニア記者4名の訪問を受けました。
「英語多読」についての取材が目的で、1時間、酒井理事長へのインタビューをしたのち、1時間多読を体験して帰っていきました。
そもそもこの取材は、渋谷教育学園渋谷の中学1年生が企画したもの。学校で多読授業を受けていて、楽しくいつのまにか語彙も増えて本が読めるようになった実感があったので、この多読について記事を書きたかったということです。多読授業、学校にもじわじわと浸透してきているんでしょうか。

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取材は中学生2人、高校生2人の4人編成の班であたっているそうです。
とても素直に話を聞いていたのが、印象的でした。

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金曜夜講座に混じって、英語多読体験をする記者のみなさん。
二人の女子はマンガにいきなり夢中。
男子はORTの字のない本を真剣に「読んで」いました。

2月8日(土)に記事が載るそうです。読売新聞を購読されている方、ぜひご覧ください。
(粟野)

1月19日 埼玉県川口市日本語スピーチコンテスト報告

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1月19日(日)13時30分~16時30分、「第5回川口市日本語スピーチコンテスト」が、第5回川口市日本語スピーチコンテスト実行委員会主催、川口市教育委員会後援、川口市在住外国人サポートネットワーク協力で開催されました。

実行委員会のSさんが以前、「多読のためのリライト講座」に出席してくださったのが縁で、私たち日本語多読のメンバーに審査委員の依頼がありました。審査員は他に、川口市教育委員、財団法人埼玉県国際交流協会理事長、外国人大学講師、日本語教師など。以下、審査を引き受けてくださった田中さんの報告です。
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出場者は中国6名、ベトナム2名、バングラデシュ、ガーナ、韓国各1名の11名の方々で、日本での生活、日本人との交流などを通して感じたこと考えたことを語る興味深いスピーチでした。

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入賞者のスピーチタイトル、出身国は以下の通りです。

金賞『小さな挑戦、大きな経験』(イ・キョンソン 韓国出身)
銀賞『私のおばあさん』 (リ・ツェンヤン 中国出身)
銅賞『びっくり日本』 (ソン・シュウカ 中国出身)

金賞に選ばれたのは、日本語の上達を目指し来日したイ・キョンソンさん。

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飲食店でのアルバイトを通して得た様々な経験について話しました。辛い物が苦手な店長が、わざわざキムチを買ってきて、賄い食にキムチうどんを出してくれた。そのことを「ほんとうに小さなことかもしれないが、『日本人は冷たい』という印象を変えてくれた出来事だった」と語りました。堂々としたスピーチでした。

銀賞はなんと小学3年生でした。

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流暢な日本語で、中国の本当のおばあちゃんと日本のおばあちゃん2人について、事実に基づいた話から始まり、もしおばあちゃんたちが出会ったらという空想の話で終わるかわいらしい心温まるスピーチでした。

尚、川口市は外国人登録者数が約2万2千人で、県内一、全国では6番目となるそうです。
みなさんの町で、もし日本語スピーチコンテストが開かれていたら、ぜひ一度聞きに行ってみてください。

(田中)

懐かしい日本語多読の本に遭遇!

すでに、facebookで紹介していますが、先日、偶然に、私たちが10年ぐらい前に作った日本語多読用の読みものを読んだという人のブログに遭遇しました。
今では、『レベル別日本語多読ライブラリー にほんごよむよむ文庫』(アスク出版)に入っている「ジョンさんシリーズ」や「ハチの話」、「タクシー」などレベル1の作品の写真がアップされています。ブログ記事を読むと、筆者は、図書館でこれを見つけ、つい惹きつけられてぐいぐい読んでしまったそうです。そして、さらに私たちのサイトまでたどり着いて、ブログで詳しく紹介してくれています。多読は、extensive reading ではなく、すでにTadokuと語られているんですね! そして、私たちは、Tadoku sensei  、よむよむ文庫は、「famous Yomuーyomu Bunko」だって(ふふふ)。
http://mynihongoquest.wordpress.com/2013/12/16/japanese-graded-readers-led-me-to-tadoku-org/

その後、ご本人、Bimさんに連絡して、それがフィリピン・マニラの国際交流基金の図書館のものと判明しました。2005年1月、当時のメンバーと一緒に必死で手折りして、世界中の国際交流基金に送った29セット(約600冊)の一部。わー、懐かしい!
(あれから、ずーっと折り続けている・・・なんとかこの状況を脱したいと思いつつ・・・)

さて、その後、彼は、私たちに多読文庫を注文、マニラに無事到着した様子もブログにアップしています。ご覧ください。 そして、本日、さらに本を注文してくれました。
http://mynihongoquest.wordpress.com/2014/01/20/japanese-graded-readers-package-from-tadoku-org/

http://mynihongoquest.wordpress.com/2014/01/25/books-japanese-graded-readers-lv-0-and-lv-1/

何とか活動を続けてこられたのも、こういう読者のおかげ。
Bimさん、ありがとう!  We hope you will enjoy Tadoku!
(粟野)

 

 

1月18日 愛知県知多市立図書館で多読講演!

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愛知県知多市中央図書館は公立図書館としては日本一の多読環境を
備えています。多読図書2000冊を見やすく展示、資料や記録帳も用意してあって、
なんと多読講演会を毎年4回開いている!

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きのう集まってくださったのは45名のみなさん。
みなさん熱心に聞いてくださって、「今年もわたしの新年の抱負は
声を小さくすること、です」と言って始まったものの、たちまちいつものように
声を張り上げていました。みなさんんが熱心に聞いてくださったので、
釣られてしまったのでしょうね。(というのはいかにも a poor excuse)

講演の題は「酒井先生に聞こう!英文多読ステップアップへの道」だったので、
すでに多読を始めている人たちに、停滞している場合に(かなり多い様子)
どうして抜け出すか? という助言をしました。

停滞の原因はだいたい決まっていて、むずかしい本を読みすぎたか、
「正しい理解で」ということを気にしすぎか、絵本の絵に親しみ方が足りないか、
だと思われます。

実際、それぞれの人に聞いてみるとやはりそういう原因があると思われたので、
三つの対策が出ました。

*しばらくの間、多読をお休みしましょう!
*絵本に戻りましょう。
*(絵本に戻るのはプライドが許さない場合は)いま読んでいるレベルから、
少しずつやさしい本へ下げていきましょう。
(これは豊田高専の西澤さんが実際にあるペーパーバック読みの男性にした
助言で、その人は3年かかって絵本まで戻ったそうです!)

停滞の原因は楽しめていないことであり、楽しめていない原因は
読んでいる文字から映像を頭に思い浮かべられないからだと考えられます。
今回わたしの表現では、

ことばは白い紙の上に印刷した黒い活字ではない!

ということになります。

そして、むずかしい本をやさしく読むには映像を思い浮かべる必要があり、
映像を思い浮かべるには、絵本や、(もし絵本が手に入らなければ)
mangaや映画やドラマや実体験で、たっぷり

ことばと場面と気持ち

を一緒に吸収しましょうと提案しました。

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そこで、絵をしっかり見てもらうために、みなさんにOxford Reading Tree の
Stage 1、 1+、2 を手にとってもらって、メガネや骨やおじさんを探して
もらいました。
(メガネに気がついている人はほとんどいませんでした。これまでのわたしの
講演が力不足でした。)

それから Oh, no. や cross を探してもらって、
「やさしい絵本」がいかに栄養に富んでいるか、だからこそもう一度
じっくり絵を見る価値があると力説したのでした。

時間が足りませんでしたが、多読を続けた結果、どれほど世界が広がるか、
という話を最後にして、そのために知多市立中央図書館が手本になって、
各地の図書館が多読のセンターになりますようにと願って、終わりました。

例によって愛知県、岐阜県の多読仲間が応援に駆けつけてくれて、
講演の真ん中で質疑応答に参加してくださったり、講演後も1時間以上、
参加者の質問に答えてくださいました。みなさん、ありがとう!

1月15日 水曜多読講座の報告です!

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きょうもたくさん書きたいことがありますが・・・

(わたしの今年の抱負 「スロー・ダウン!」 は先週ほどうまく行きませんでした。
ちょっと声を張り上げ気味だったと思います。68年間の癖は簡単には消えないようです。
来週はマスクをしようかと考えています。)

読み上げの練習をしてきましょう! と厳しく言いました。
わたしが課題を厳しく言うというのはめずらしいので、みなさんびっくりしたと思います。

つまり、読み聞かせ(朗読)はする方にも聞く方にも非常によいものだけれども、
講座では読み聞かせそのものをもっと楽しいものにして、
しかも話すことへそれには多読や多聴と同じく読み聞かせの「量」を確保したいと思うのです。

そこで、練習して来なかった場合は読み聞かせはしないこと、とお願いしました。

もう一つお願いしたのは、自分の読み聞かせの bite-size を意識しましょうということです。
たとえば Yさんは5語から6語くらいだそうです。4語ならほとんど文をリズムよく読めます。

(bite-size とは「一口大」のことと思ってください。
食べ物なら気持ちよく口の中で噛める大きさ、
文章なら、すっと抵抗なく、リズムよく、気持ちを乗せて読める一文の語数です。)

日本語と同じように、英語にちょっともリズムがあり音の仕組みがあるわけで、
それを少しずつ吸収するのに、この bite-size  という考え方はたぶん有効だろうと
今のところ考えています。

一方で、英語のリズムやメロディーや音の繋がり方や一つ一つの音を獲得するために、
聞き読みシャドーイングをしつつ、他方で朗読でその獲得した音を活かす。
それはいつか自分が話す英語の聞きやすさ(分かってもらいやすさ)にも通じるはずだと
予想しています。

これは大事なことなので、今後も報告を続けます。
というのは、何も講座に出なくても、自分の現在の bite-size を意識して、
それに合った素材で朗読(読み聞かせ)に慣れることは可能だからです。
つまり・・・

どんな素材でもよいので、とにかく朗読してください。
それでつっかえずに、リズムよく読める最大の文の長さがあなたの朗読 bit-size です。

(講座では朗読の時のリズムを意識してもらいます。「ここが言いにくかったでしょう?
ちょっと長すぎましたね」とか、「この文は長い割にリズムよく朗読できましたね。
文が実はいくつかに分かれていて、それをうまくかみ砕いたからですね」という具合に。)

最初は一文が1語か2語の短い絵本から始めて、一方で短い文の多い本を聞き読み
シャドーイングして、リズムよく読めるようになったら少しずつ一文の語数を増やして
いきましょう。

というわけで、bite-size を意識して少しずつ長い文を朗読することは
ほとんどだれでもできると思うのですが、どうでしょう?
同時並行で聞き読みシャドーイングをお忘れなく。
なお、bite-size 朗読 についてみなさんの質問、感想、意見を求めます!

ああ、長くなるとは分かっていたけれど・・・

読み聞かせではMさんが新しい工夫、Sさんが small talk ですばらしい下調べを、
そして Look and ask. では、新しいやり方が提案されて、講座はみんなで
作っています! みなさん、ありがとう!!

Sさんは前々回のMさんのsmall talk を聞いて、アメリカには(?)
おばあちゃんが孫たちのために Christmas socks を編んで贈る習慣があると
知りました。そこで、20年くらいも前にあるお年寄りからもらったサンタを
編み込んだ靴下の意味がわかって、そのことをsmall talk で話してくれました。

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ついでに(?)、インターネットで調べたクリスマスの贈り物についても
英語で話してくれました。たとえばクリスマスおむつ(赤ちゃん用!)が
あるのだそうですね。

受講生のみなさんはすばらしいのですよ、とにかく!
みなさん、機会があればぜひ一度講座を見学に来てください。
こういうことが「自分から学ぶ(獲得する)」ことなんだ! と目から鱗のはず・・・

(「自律的学習者」とよくいう文科省に見せたい!)

1月12日地域日本語支援者養成講座(岐阜県可児市)で「多読」講演をしました!

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1月12日(日)、岐阜県可児市国際交流協会主催「地域日本語支援者養成講座」で、多読についての講演とリライトワークショップを行いました。
会場は、可児市多文化共生センター フレビア。 市が建設し、NPO法人可児市国際交流協会が運営を任されているそうです。図書資料室や研修室があり、ここで、さまざまな日本語教室、母語教室、就業支援などが行われ、地域の外国人に利用されています。わずか人口10万人の新興都市ですが、人口の5-6%にあたる外国人のための施設を建ててしまうところが、すばらしい! 公設民営のモデルケースとして注目度も高いと聞いています。事務局長の各務さんによれば、新興都市だからこそできたことなのだそうですが。

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さて、朝10時、講座開始。
20名ほどの参加者を前に、「授業に多読をとりいれよう!」と題し、お話ししました。
「多読」について聞いたことがある方と、まったく初耳という方は五分五分。
「語彙や文法を覚えて積み重ねても、あまり効果がない。私たちの英文読解がそうだったように・・・」と言うと、みなさん、あちらこちらでうなづいてくださいました。
いつものように、「教えないほうがいい」「わからない言葉は飛ばしていい」という話になると、ちょっとびっくりした顔でこちらをじっと見つめていた方も。とにかく参加者の反応がよく、話がしやすいこと!
百聞は一見にしかず、で、私たちが昨年まで続けて来たボランティア多読クラスでの成果をなるべくたくさん動画で見ていただきました。
みなさん、興味をそそられた様子で、
「どうしてもこの単語の意味だけは辞書を引きたい、という学習者にはどう対応したらいいのか」
「読んで楽しんだら、読めたことにして次々に違う本を読むのか」
「従来の、語彙+文法の授業と多読を組み合わせることの効果は?」
質問もいくつかポンポンと出ました。

その後の、Oxford Reading Tree を使った、絵のない本から始める英語多読体験をしていただきました。わずか15分程度でしたが、「世界を読む」ということの意味、伝わったでしょうか。

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「climb」は、「登る」と答えてくださった方が、降りるシーンで、climb downとあるのを見てちょっとびっくり。では、climbの意味は・・・?こうした積み重ね、経験が言葉の習得には重要ということを感じるきっかけになったらいいなと思いました。

午後は「リライトワークショップ」

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4人ずつ5つの班に分かれて、レベル0のイソップの「アリとキリギリス」あるいは「北風と太陽」を作成。
よくしたもので、班にお一人は絵の上手な方がいらっしゃって、みんなで協力しながら、作品ができあがっていきます。
語彙表の語彙からときどきはみ出てしまう言葉遣いも混ざりましたが、絵の役割を十分理解した上でのお話作りは、出来も上々でした。
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ところで、部屋の後ろでは、この時間、フィリピンの方3名が、初めての多読に挑戦してくれました。ひらがなはなんとか読める、でも教科書しか読んだことはない、という方たちです。
最初は、ノートと鉛筆を抱え込み、一文一文写したり、ローマ字で読み方を書いたりしていましたが、「本の内容を楽しんで下さい。何も書かなくていいから」というと、鉛筆を置き、徐々に本の世界に浸るように。
聞き読みもしながら、多い人はレベル0から1まで10冊近く楽しんでいきました。2時間以上座って本を読んでいる姿は感動的でした。
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さて、ワークショップの方は次に「蜘蛛の糸」または「注文の多い料理店」の冒頭部分をリライトしてもらいました。班での共同作業にみなさん、とても熱心に取り組まれ、途中で止めづらかったのですが、4時を回ったところで終了、発表してもらいました。
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結局、朝10時からなんと4時半過ぎまでおつきあいいただきました。きっと相当お疲れになったでしょうが、あっというまの一日でもありました。

東京から遠く離れた岐阜県可児市のみなさんとこうして交流できたことは本当にありがたかったです。
これを読んで興味を持った地方の国際交流協会の方、ぜひ、こんな機会があったら呼んでください!!!
多文化のメッカ、東京都新宿区にいるくせに、実践も普及もままならない私たち・・・。ときどきくじけそうになりますが、参加者のみなさんの感想に励まされました。以下に紹介いたします。
参加者のみなさん、呼んでくださった可児市国際交流協会のみなさん、本当にありがとうございました。
(粟野)

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(アンケートより抜粋)

1.参加の動機をお聞かせください (地域日本語支援者養成講座全体への参加動機も含む)

D:フレビアの日本語教室で試行錯誤しているのでいろいろな日本語の学び方を知りたい。

E:外国人の児童生徒を学校で教えています。日常会話は上手なのに授業についていけない子どもに語彙をどう増やすかが、今の私のテーマです。読書が必要だと思い、多読のヒントになると思って参加しました。

G :実際教えて(2時間)見て、なかなかに難しいことが判ってきた。わかりやすい(理解しやすい)指導法があるならば習得したい。

I:日本語サポーターをやっているので多読はどんなものか知りたいと思いました。

2.本日の内容はいかがでしたか

A:大変わかりやすい内容でした。多読について理解できました。正しい方法でできるかどうかわかりませんが、やってみたいと思いました。

B:「多読」について初めて知って興味深く感じました。「教えない」ということにびっくりしました。しかしその分、ひとりひとりの性格や様子を把握するこ とがとても大切だと思いました。午後からのリライトのワークショップはレベルに合わせて表現や語彙を考えていくのがとても難しかったです。人によってでき あがった物が違っておもしろいと思いました。

C:多言語多読という言葉を初めて知りましたが、とても興味深く参加させていただきました。まず、自分が英語版を体験したことで、この多読のよさを実感することができました。作成する部分の大変さもありましたが・・・。

D:しっかりした教材があるのがよい。段階的に上級にすすめるので達成感が得られると思う。個人別にレベル対応ができる。等々良い参考になりました。(原文のまま)

E:「楽しくたくさん」多読の意義がよくわかりました。日本に長く住み会話はできるが読み書きができない人の支援に有効だということがわかりました。また、私のテーマの「語彙を増やす」ための支援にも取り入れようと思いました。ありがとうございました。

F:初めて聞くことばかりで、勉強になりました。おもしろかったです。個々にどこまでのレベルか考えるのかは難しいと思いました。今の教室にどう取り入れるか考えていきたいです。学習者が満足でき、教える方にとっても成長や変化が見られるのは嬉しいことだなあと思いました。

G:確かに16年間英語を学んできたが、英文本を読むことは現在ない。理解も難しい。英文で多読の効果をこれから実施してみたい。

H:楽しくリライトできました。多読(聞く、話す、書く)で自然に体に記憶できることに驚きです。

I:先生の話し方や内容がわかりやすかった。限られた語彙や表現を使って簡単に書きかえる作業は、難しかった。文章を読む時、わからない言葉をいちいち辞書を引かなくても飛ばせばいいということを知りました。

J:今、日本語教師の養成学校に通学しています。文法+語彙の教え方を学んでいますが、問題点があることがとても理解できました。教えないことが学習に役だつ考え方は、学習者の立場に立ったすばらしい考え方だと思いました。リライトは、とても難しく頭を使い疲れましたが、とても楽しかったです。

K:勉強になりました。多読について基本的なことを知り、少し経験できてよかったです。

L:多読と文法や会話中心の日本語教育とをうまく組み合わせながら、学習者のニーズに合わせた勉強ができるような環境ができたらと思いました。多読は、わかるという喜びが、さらなる学習意欲や生活と結びついた日本語の習得につながっていくと感じました。「教えない」ということの難しさを感じつつ、大切さもとてもよくわかりました。

M:とてもわかりやすく興味深い内容でした。ワークショップは難しく、考えるのが大変でしたが、とても良い経験になりました。

N:語句の意味をひとつひとつ説明することに時間を費やしていました。わからない言葉を飛ばしても、多読することで、体に言葉が染み込むことがとても重要ですね。

Q:多読という勉強方法は知っていたが、具体的な教室活動がイメージできなかったので今回理解できてよかったです。実際に英語の多読をしてみた時に絵だけで何を伝えたいのか考えることがとても大切だと実感することができました。自分の中では、今回読んだ3つのレベルのうち、レベル2が読みやすかったです。(絵と文章1文)

R:とても参考になった。良い方法だと思った。クラスの中で、一部分的にでも取り入れることができるのではないか。日本人が、日本語を学んできたような幼児期―幼児―子どもー小学生・・・プロセスを踏んでいけば外国人も自然に日本語を覚えていくことができるのだろうが、それには時間がかかりすぎる。クラスの中で、この方法を取り入れるのが具体的の様に思える。

S:まず、楽しかったです。少ない語彙で、限られた文法で文章を作るのは大変難しかったです。外国人の方が、熱心に本を読んでいたので、読むことができる喜びは、大きいと思います。

3.今後の自分にどのように役立てたいと思いますか?

B:難しい表現を易しい表現にすることが役だつと思いました。英語の多読体験もおもしろかったので、自分でも取り入れてみたいと思いました。既存の教え方だけではなく、いろいろな方法があるんだと知って、これからも幅広くアンテナを張っていようと思いました。

H:レベルの区別を自分がしっかりとおぼえないといけないかな。学習が楽しんで本を作ることができると感じました。一人一人を見ることが大切で見守ることが、大切かなあ。

J:語彙+文法にとらわれず、多読等含め様々なアプロ―チで学習者に何が適切なのかを自分なりに考えたいと思います。

K:本市の日本語講座等に活用できるか検討したいと思います。

L:図書館との連携方法等を考えながら、多読を取り入れた日本語教育について考えていきたいと思いました。

M:機会があれば多読を取り入れてみたいと思いました。その反面実施するには、私自身の勉強も必要だと思いました。

Q:現在、中学生に英語を教えているが、教科書や参考書では理解できていないときがあります。今回の多読の勉強法を知って、授業に少し取り入れてみたいです。また、自分が英語を学ぶとき、日本語を教えるときにも役立つと思います。

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