10月5日(日)午前9時から、毎月恒例の日本語多読授業入門講座がオンラインで開催されました。今回、海外からはアメリカの大学教員、日本国内の大学教員、小学校の日本語支援の先生、塾の先生、計5名が参加しました。
まず、日本語多読に関する概論(担当:正会員・高橋)とアメリカでの実践報告(担当:準会員・熊谷由香さん)からスタートしました。
概論では、日本語多読の理論的背景やルール、読みものや支援者の役割、日本語多読研究の成果について説明を行いました。

読む時間では、NPO多言語多読が推奨する日本語多読の4つのルールを守って読むことが重要ではあるのですが、あくまでもガイドラインであること、そして何よりも学生一人一人に向き合って対話をしていくことが強調されました。対話によって、学習者がルールを少しずつでも守っていけるよう導くことが支援者の大きな役割です。
先生は多読のときに、何をしているのかというご質問をたびたびいただきます。実は学生と話して読み方のアドバイスをしたり、読書記録を読んで学習者それぞれの本の好みを把握したり、自分でも多読の本を読んでみたり(学習者のロールモデル!)と、実は忙しいんです。
続いて、熊谷さんの実践報告では、南カリフォルニア大学での多読クラスの様子が紹介されました。現在図書館には、外国語図書の棚に日本語多読用図書がずらり。熊谷さんの長年の多読支援経験からお話がありました。支援者の大きな役割は、教えるのではなく学習者の伸びを支援することであるという話が印象的でした。

休憩の後は、粟野理事長と講師への質疑応答が行われました。
参加者からは、かなを学び始めたばかりの学習者にも多読支援はできるのか、質問がありました。
以下のような読みものなら、入門レベルの学習者であっても楽しく多読ができるのでおすすめです。
:Hiragana mininbooks (国際交流基金シドニー日本文化センター作成)
以下にも入門レベルの多読支援のヒントが整理されていますので、ご覧ください。
:「のぞいてみよう!多読の世界」第6回 地域密着の多読活動①
https://note.com/nihongo_idobata/n/n3c82dc2051a2
【事後アンケート抜粋】
- 支援者としての教師の役割について、ルールにとらわれず、学習者一人ひとりに向き合いながら柔軟に考えればよいとわかったことが一番有意義でした。
- 多読のルールについての疑問が解消し、その良さを知ることができました。多読の授業についてご紹介いただき、読み聞かせ、シャドーイング、プレゼンテーションなど広がりを持たせ、学習者の創造性を引き出すような豊かな活動にまでつなげられていることに感銘を受けました。
- すでに取り入れています。まずは、教科書だと読むのが嫌いな子供達が喜んでとりくんでくれています。内容もおもしろく、自分達でも読める!という達成感からでしょうか、子供達のクロムブックのお気に入り登録し、国際教室のスタ-トは多読にして2週間がおわりました。
次回の入門講座は、11月2日(日)日本時間16:00から開催予定です。
これまで250名以上の方が入門講座にご参加くださり、実際に多読支援を始めた方も多くいらっしゃいます。
ぜひたくさんのご参加をお待ちしております。
https://tadoku.org/japanese/online-courses-for-supporters/
追伸:講座を修了された方で、その後「多読支援はじめました!」という方がいらっしゃいましたら、NPO多言語多読までご一報ください。スタッフや講師の励みになります!
(正会員 高橋亘)
