多読三原則の2つめ: オンライン講座卒業生の報告から
昨年4月〜6月のオンライン多読講座「はじめてクラス」を受講したHさんから報告のメールをいただきました。
初夏に読み始めたシドニーシェルダンの The Naked Face を、読み終えました! 目指していたペーパーバックへの道でしたので、感激です。わからない単語は読み飛ばし、登場人物が多く途中わからなくなりながらもハラハラ、ドキドキする場面もあって、やめられなくなりました。そして、2冊目の同じシドニーシェルダンの The Sky Is Falling を読み始めました。
私もペーパーバックが楽しめました。すごくうれしいです。ちょっと時間がかかりましたが、あきらめなくてよかったと思っています。今回、あきらめずペーパーバックに再挑戦できたのも、講座のおかげです。本当にありがとうございました。
Hさんは講座の自己紹介で、「何年か前に多読に挑戦したけれど、ペーパーバックを読むところまでいかなかった」と話していました。メールの返信で、お祝いと合わせて、今回読めるようになった理由をお聞きしました。
私も本当にうれしいです。2冊目は、1冊目よりもリラックスして読むことができています。
前に多読に挑戦したときと今回とどこが違っていたか、思い当たる点ですが、多読三原則をわかっているつもりでしたが、体現できていなかったことです。ストーリーをわかろう、わかろうという気持ちがあって、やはり読みながら訳そうとしていたと思います。なので、読んでいてチンプンカンプンになると、このままストーリーを読み進めても楽しめないのではないのかという不安、わからない単語が次から次とでてくると、私にはペーパーバックはまだ早いのではないかと思い、あきらめてしまってました。
今回は、わからなくてもどんどん読み飛ばしました。The Naked Face も何ページも読み飛ばしましたが、話のあらすじはなんとなくわかって、ハラハラドキドキしながら、読み進めることができました。気にせず、どんどん読み飛ばすことですね。読み飛ばしても、ストーリーは楽しめますし、結構わかるものだと思いました。
一人でも多くの方に、英語多読を体現し、ペーパーバックを読む楽しさを知っていただきたいです。
三原則の2つめ「わからないところは飛ばす」ができるようになったことが、以前との違いだったのですね。
三原則の1つめ、「辞書は引かない」はインパクトが大きいので意識されやすいです。でも実は、2つめの「わからないところは飛ばす」も大事です。日本語の読書では無意識にできている例をお伝えすると…
ペーパーバックを読了した後、翻訳されたビジネス書 Factfulness を読んでいて、実は、そのことに気づきました。日本語では分からない言葉も気にせず読み飛ばしていますし、100%理解しようとは思わず読んでいます。「多読と同じだ」と、はっとしました。
Hさんは英語多読との出会いと経緯を次のように振り返っています。
(多読をはじめたのは)酒井先生の『快読100万語!ペーパーバックへの道』を12年ぐらい前に読んでからです。その当初、会社が新宿の紀伊国屋書店の並びのビルにあったので、昼休みに酒井先生の本で紹介されている本を買っては読んで手帳につけ、100万語を達成しました。100万語を達成したら、ペーパーバックが読めると思い込んでいたので、買って読んでみたら数ページ読んでチンプンカンプンだったので、まだまだ実力が伴っていないとあきらめてしまいました。再チャレンジしようと思ったのは、コロナがきっかけです。オンラインの多読講座があることを知って、昨年、はじめてクラスに参加しました。
私の仕事は英語をほとんど使わない仕事ですが、外資系の会社ということもあり、英語コンプレックスをずっと持っていましたが、英語多読と出会って英語との付き合い方も「楽しい」ものに変わりました。
Hさん、ご報告ありがとうございました。
「多読三原則」の2つめのコツをつかんで、ペーパーバックを読む願いを叶えられたことをうれしく思います。
(オンライン多読講座「はじめてクラス」担当 小川)