Q.どうして辞書を引かない方がいいのですか?
A.「多読三原則」の1番目は「辞書は引かない」です。どうして引かない方がいいのか、主な理由を挙げてみましょう。
わからない言葉が出てくる度に辞書を引いていると、読むのにものすごく時間がかかります。内容を楽しめないばかりか、大抵の場合は、途中で嫌になって読むのをやめることになります。
英和辞典を引いている間は、どうしても日本語で考えてしまい、折角の英語に浸かる時間を中断してしまいます。
英和辞典を引くと、英語を日本語に置き換えて理解することになります。それでは英語を英語のままイメージすることが難しくなります。
英語を英語のまま
絵がたっぷり描かれているやさしい絵本からはじめれば、辞書は必要ありません。絵の助けを借りて物語を想像しながら、その言葉が使われている「場面」や「気持ち」に何度も出会っているうちに、少しずつその言葉のイメージを、日本語を介さずに掴めるようになっていきます。例えば、“I love you.” と言われたら、大抵の人は、日本語に訳さなくても理解できるのと同じです。(さらに、たくさん出会っているうちに、それが日本語の「愛してる」とは微妙にニュアンスが違うこともわかってくるはずです……)
英語を英語のまま理解するためには、辞書は引かないでおきましょう。
多読前、薄いペーパーバックを辞書を引き引き読んだことがあります。書き込みで真っ黒にしながら。ほとんどの時間、本を読むより辞書を引くことに費やし、おまけに辞書を引いてもイメージがわかず、疲れ果てて途中で放り出してしまいました。辞書を引かずに読み飛ばしてもわかるレベルを読んでいくことも大事かな。
辞書に頼らないことで新しく出会う言葉のイメージが頭の中に出来てきます。私はそれが多読の楽しさのひとつだと思います。
いちいち引いていたら時間がかかって読むのが嫌になるから。本の中の世界が分断されてしまって興ざめだから。
辞書を引かなくてよいなんて、なんて身軽で、なんて自由なんだろう。和訳できなくても、分かる分からないには関係ないんだ。これなら遠くまで行けそうだな、もっと先が見たいな、そんな風に思える自分がいました。だんだんと日本語が頭に浮かばなくなっていました。
映画を見てて、本を読んでいて、沢山の心を揺さぶられるシーンやセリフに出会うと「この言葉はこういうシーンで使われるんだな。そしてその時その人はこういうことを感じているんだな」ということを、訳せないけど、だんだんと感じるようになってきました。こういうことは、辞書を引きながら本を読んでいてはなかなか経験できないかなと思います。辞書を引いて日本語に訳すことに気を取られていると、物語に没入はできませんものね。
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