にほんご多読実践者の声
日本語学校やボランティア多読クラスで多読を実践した学習者の声を紹介します。
文字が怖くなくなった!
日本語の文字を見るのは怖かったので、ずっと見ないようにしてきた。でも今ではレベル4の本も読めるようになった。最初はCDを聞きながら読んだけど、今では聞かなくても読める。難しい言葉や漢字も読んでいるうちに覚えた。前はスーパーで買い物をするとき、字が読めないから、買い間違いがたくさんあったけど、今は字を読んでから買うから大丈夫。
自信がついた!
来日当初、日本語学校で初級の日本語を勉強しただけで、それから10年学校には行っていません。漢字は一人でドリルをやってもなかなか覚えられなくて、自分はバカなのかとあきらめていました。私だけじゃない。漢字がわからない外国人は、みんなそう思っていると思いますよ! チラシも看板も無視。ないものと思って生活してきました。携帯メールもできませんでした。でも、「多読」に出会って、初めて文字を読むようになりました。すごく自信がついたし、うれしい!
語彙が増えた、読むのが速くなった!
来日前、台湾では、ずっと精読的な読み方をしてきました。単語帳を作って語彙はすべて覚える努力をしました。だから、始めは、多読の「辞書を引かない」「わからないところは飛ばす」というやり方は正直、納得できませんでした。でも、読むのが遅いので、2か月経った頃、先生に言われて、多読の読み方をしてみました。すると、今までは一生懸命、言葉を覚えてもすぐ忘れていたのに、読むことも、覚えることも楽になりました。
本を読む面白さにはまりました
多読授業ということを聞いた時びっくりしました。韓国で初級の勉強を終えて日本へ来た私にとって、日本語の本を読むのは難しいことだったので最初はこの授業がいやだと思いました。ですが、先生が持って来た本は私が思っていたような難しい本ではなく、昔話の本から小説、エッセイ、漫画、絵本などまで数多くの色々な本でした。その本の中で自分のレベルに合う本を探して自分なりに読めばいい授業でした。
多読授業を受ける間にだんだん日本語の本を読むのがそれほど難しくなくなりました。最初は一冊読むのにかなり時間がかかりましたが、後では一冊を1、2時間で読み切るほど読むのが速くなりました。また知らない言葉が出てもあまり気にせず内容の流れをみて意味を推測しながら本を読むようになりました。本当に本を読む面白さにはまりました。多分この授業がなかったら今でも知らなかったはずです。
読書が大好きになって、お気に入りの作家を見つけた!
多読のおかげで、読めなかった本がどんどん読めるようになった。これが一つの窓で、日本という世界をみることができた。自分のレベルも分かってきた。先生と本について話をすることも普通の授業ではあまりないことだからうれしかった。赤瀬川原平という作家を知ったこともうれしい。
エッセイばかり読んでいたのに、いつのまにか小説もすらすら読めるように
私は4月から、この授業を受けて1年になる。4月、ピンク色(レベル別読みもの、レベル1)の易しい本から始め、エッセイ、小説などさまざまな本を読むようになった。国では本をなかなか読まなかった。しかし、日本に来て本が好きになって、今は本は私の友達と言えるほどだ。
9月までは、さくらももこのエッセイにはまって9冊も読んだ。さくらももこの絵もあるし、内容も面白くてすらすら読んだ。10月になって「ずっとエッセイばかり読んでいるより、小説にも挑戦してみよう」と思った。それで、江國香織や吉本ばなななど韓国でも有名な作家の作品を読んでみた。そうしたら半年前にはきつくて内容も理解できなかった吉本ばななの小説がすらすら読めて自分でも驚いた。最近は、本屋や BookOff に寄って「次は何を読もうかな」と迷いながら本を買うことが好きで、家にはまだ読んでいない本でいっぱいだ。韓国に帰って全部読むつもりだ。
多読を通して日本語が上手になったと実感しました
この授業を受けてもう1年間たちました。初めて「この2時間で静かに本を自由に読んでください」と聞いて、ビックリしました。なんで学費を払ったのにたった1人で本を読むの?でも、先生が言った通りにして、本当に日本語が上手になったと実感しました。昔話の本だけじゃなくて、漫画とか現代恋愛小説も読みます。いろんな語彙とか、教科書の中で勉強できない言葉を覚えました。授業の時間を使って本を読むのは初めて受けました。もし、授業で小説とか読まなかったら、自分で家にいっさい読みません。この授業のおかげで日本語の小説を読む恐さを克服しました。日本語の小説を読むのが好きになった。帰国する前に、いっぱい小説を買いました。読むことが大好きです。
多読授業は絶対必要!
「多読」授業は私が日本語を勉強し始めて以来、初めてだ。もともと私は読書が大好きだが、普段は、そんなに集中して本を読むチャンスがない。この2時間の授業を経て、日本語の本を読むスピードが上がった。それに、どんなテーマの本を読んでもかまわないという点が、とてもいいと思う。読書の好みは人それぞれで、普段本を読まない人にはマンガを読ませ、そしてだんだん、だんだん読書の習慣がつくように授業をする。本当にいい発想だと思う。
支援してくれる先生に感謝!
先生は、たくさんの本を用意してくれる。また、本のレベルや内容を知っているので、学生に合ったレベルの本を薦めてくれる。私の先生は、ひらがなの多い子ども向けの本をわざわざ漢字交じりに直してくれたりした。多読の成功には先生の存在が欠かせないと思う。
知らないうちに日本語が溜まってきた
始めは言葉をひとつひとつ読んでいる感じだったけれど、だんだん全体の流れを把握できるようになった。知らないうちに体に日本語が溜まってきているなと感じる。日本語を勉強しているのに、本を読まないなんてもったいない。多読をやらなくちゃだめです。