一つ一つの音は聞けてない! 続

2010年2月 9日
カテゴリ : 多読的リスニング(多聴)
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1月31日に名古屋でオフ会がありました。
たくさんの人がいつものように集まって、3時間かな、4時間かな?
名古屋オフはいまどこでもやっている「読んだ本の紹介」をはじめた集まりです。
でもそれだけじゃありません。いろいろと話すのです。

で、その時間が信じられないほど早く経っていきます。

さまざまな話題の中に、「ダグ」さんの米国滞在報告がありました。
いろいろおもしろい話があったのですが、長くなるし、わたし自身が経験したのでは
ないので、それはダグさん自身にお聞きください。

わたしはこのところ話題にしている「一つ一つの音は聞こえていない」という
テーマに引きつけます。痛切な大失敗の話です・・・

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ダグさんはアメリカでの失敗談をいろいろしてくださったのですが、その一つとして、
名前が聞き取れなかった、という話がありました。Joel という名前だったそうで、
「さかいさんも言っていますが」とわたしの失敗談をちゃんと覚えていてくれました。

で、Joel の話です・・・

わたしが東京は国立にある一橋大学の大学院生だったころ、仲間の大学院生と
市内のキリスト教会に英語を話しに通っていました。

そう、都合6年ほども!

で、はじめのころちいちゃかった「ジョー」という男の子は、6年の間にぐんぐん大きく
なっていきました。わたしたちは週に1回会うと、Hi, Joe. とかなんとか、
言っていたと思います。

で、6年経って(実はわたしは大学院に7年いました)、あるとき突然、Joe の
お父さんが Joe を呼ぶ名前が Joel と聞こえた!

わたしはびっくりして、あなたの息子の名前は J-O-E-L と書くのかと聞きました。
すると「そうだ」という答えです。わたしは「いままでずっとわたしたちは J-O-E と
呼んでいたではないか。なぜ訂正してくれなかったのですか?」とたずねました。

すると Joel のお父さんはこともなげに、「日本人は L の音が聞こえないから」と
言ったのです・・・ ダグさんもおそらくわたしと同じ体験をなさったのですね。
しかもほんの数ヶ月で体験なさったのだから、幸運でした。

その後わたしは「語の最後にある L はほとんど聞こえないです」と言うように
なりました。どのくらい聞こえないかというと、6年間、毎週1回きいて、1度だけ
聞こえるくらいのかすかさ!

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わたしはこうした大失敗を数々しています。
一つ一つ挙げていったら、きりがないので、おいおいぽろぽろ出てくるにまかせます。

今回は Joel について、もう一度おなじ失敗をしたことだけ記録しておきます。

わたしはtadoku仲間に刺激されて audible.com というサイトからたくさん
朗読をダウンロードして聞いていますが、その中に、John Grisham の
The Broker という話があります。

この主人公の名前を前半ずーっと、そうですね、何回出てきたのだろう?
おそらく百数十回くらい(6年かける30週?)までは Joe とばかり思っていて、
そのあたりではたと気がついたのです--これは Joel ではないか?

われながら slow to learn であります・・・

わたしはさっそくamazon.comに行って、Look inside! をクリックして、
確かめました。なんと Joel でした・・・

わたしだけかもしれませんが、なかなか学ばないものですな・・・

(それでも The Broker は楽しめました!)

「一つ一つの音を正確に発音しよう」と血道を上げるのは愚の骨頂です。
わたしもつい最近までやってました。
わたしはたいていの日本人の英語の先生より英語にくわしいと思っていますが、
それはわたしが恥ずかしいことを恐れずにいーっぱいしくじってきたからだと
考えております・・・

なお、この話題はかつて「こども式」ブログでも少し取りあげました。
eShowerの「ちなつ」さんのメールを紹介しています!

で、それを受けて「ぐりーん」さんがとてもよいことを語ってくれています。
そちらもどうぞ読んでください!