英語育児はいかがなものか 再説 第2回について メールをいただきました。

2009年11月 6日
カテゴリ : 多読, 多読的リスニング(多聴)
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この問題もこれからずっと議論が続くでしょうね。
「英語育児」に熱心な保護者のみなさんは

    「こどもに愛情があるからやっていることが悪いはずがない!」

とお考えでしょうから。

けれども世の中困ったもので、そう簡単には行かない・・・

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本当にどうしてこんなに世の中はよいこととわるいことがはっきりわかれて
いないのかと思います。

けれども、そうなのだからしょうがない。

「きれいはきたない、きたないはきれい」というのはシェイクスピアの「マクベス」に
出てくる三人の魔女の台詞ですが、本当に世の中 Fair is foul, and foul is fair.
なのですね・・・

愛情が、とくに自分を満足させている愛情が害になることがあるわけです。
いつも付け加えますが、深甚な(どこまで深いかわからないくらい深甚な)不安と
ともに付け加えています。

で、少し話がずれましたが、「whiskers」さんからいただいたメールです。
「英語育児はいかがなものか」という記事の「マサミ」さんのメールでは
CDを否定しているように読めると思います。

「CDかけ流し」などという人間とも思えない「育児」があるようですが、
それは否定していいと思います、きっぱり!

けれどもマサミさんはCDを聞くことそのものを否定しているわけではありません。
それはマサミさんのメールをよく読めばわかるはず・・・

一方で、読み聞かせはいいです!
そもそもこどもに信頼されているおとなが寄り添って読んでくれるとというところで
「CDかけ流し」にはない何かがあります。

    (「CDかけ流し」でも「こどもは天才」(ピカソの言葉?)だからすっかり覚えて、
     英語らしい音で繰り返すことでしょう。でもそれは全国の駅名を覚えるのと
     おなじです。(物語であれば少しちがうかな?)そのうち忘れます。
     単なる機械的な記憶です。けれども「親のあさはかな愛情」はそれさえも
     手を叩いて喜んでしまう・・・)

少々興奮してしまいました。本論に戻ります。

酒井先生、こんにちは。
先日、「読み聞かせ」についてメールしようと思っていたのですが、今日、ブログを読み(英語子育てはいかがなものか、でしたっけ・・・)

、これにも通じるなあと思っています。
私の夫は所ジョージさんが好きで、日曜朝の「目がテン!」という番組を欠かさず見ています。東京でも日曜朝に放送されているかは知りませんが・・・。
1日の朝(だと思います。ひょっとしたらその前かも)、読書週間と言うことで、読書を取り上げていました。
普通に読む場合と速読を比べると、速読では感情を伴う読みができないなどということを面白く実験を通して解説していました。
その中で、子供たちに同じ童話を黙読、読み聞かせ、音声合成装置による読み聞かせで聞かせ、クライマックスの場面を絵で描かせるという実

験をしていました。どの場面をクライマックスととらえるかは別にして、その場面をどのくらいしっかりと理解しているか(その童話では、竜が子供を背に乗せて川面を泳ぐ、という場面でした)をみていました。
結果は予想通り、読み聞かせが一番理解度が高かったのです。
そこで、子供は(9歳までとか、年齢を言っていました。あやふやですみません。)視覚よりも聴覚が先に発達するので、聞いた方がよりよく認識できる、と大学の先生が解説しておられました。そして、人の声の方が良い、と。
人の声の方が良いのはなぜかは記憶に残っていません。「当然でしょ。」と私が思っていたからだと思います。
読み聞かせって、本当にいいんだなあ、と思いました。

読み聞かせはいいです! 何度も言いますが。

一方で、それを「証明」してみせなければならない「学者」って、
どういう存在なんでしょう?

わたしにはよくわかりませぬ・・・

一方で、「英語育児」を謳う保護者のみなさんは愛情を否定されたように思って
非常にお怒りになるでしょうね。

whiskersさんが心配してくださっているように、わたしの物言いはちょっと
激しすぎますね。

次回からはもう少し穏やかに語りかけようと思っています。
(はたしてそんな器用なことがわたしにできるのか?)

whiskersさん、ありがとー!