808_多読のパラドックス

【旅支度】 多読の黎明期は再現できるか?

先週の火曜日(8月9日)に電通大東1号館716室にふるーい仲間が3人来ました。

一人はついにTOEIC800点を超えた「職人」さん、
一人は1年ぶりかな? 「しお」さん、
そして一人は久しぶりではないけれど、ふるーい「じゅんじゅん」さん。

そこで、あの頃はすごかった! という話になりました・・・

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劇薬シャドーイング報告が指し示す方向--第二歩

昨年11月の多読村祭りで、【新しい旅立ち・・・】を提案して以来、
一つの方向として劇薬シャドーイングをすすめる記事を書いてきました。

かなり過激なので、どうしても言葉を濁さざるをえませんでしたが・・・

2月にCくんがシャドーイング報告をしてくれて、
その後 「じゅん」さん からのメールがあり、
今月になって Yくん「XYZ」さん の報告があって、
以前からの推測がどうも当たっていそうだという気持ちが募り・・・

もう少しはっきり劇薬シャドーイングの意味を書くことにしました。

(((( なお、まだ実験の二歩目くらいの段階です。               ))))
(((( 誰も彼も劇薬シャドーイングをいますぐやるといいと言っている   ))))
(((( わけではありません。                             ))))

(((( では誰にすすめているのか、それは「続き」の最後に・・・・      ))))

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「リアナ」さんのブログから 辞書を引くことについて

掲示板に投稿してくれるリアナさんは日本語の多読についてブログで積極的に
思いや考えを述べています。

で、あまりにたくさんの記事なのでなかなか読み進めませんが、
一つ、とてもすばらしい記事を見つけたので、お知らせしておきます。

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「カナダのお母さん」からのメール 卒業おめでとう! 続報

カナダのお母さんからのメールに、追伸が届きました。

カナダのお母さんはいわば「をさなごのやうに」を地で行ける「恵まれた」状況に
います。

そのお母さんがどんな風に外国語を獲得していくか、きわめて興味のある実例です。

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リンゴとappleの話 に感想が届きました。

「Sarah」さんからいただいたものです。

今日メイルしたのは、
リンゴとappleの話、なるほどー!
と感動したことを、お伝えしたかったからです。

英語と日本語は一対一対応しない、ということを考えるときって、
いつも単語帳(に毛がはえた?)レベルで考えていて、
コノテーションのことまでは意識していませんでした。
「暮らしの中の位置」ってことで、丁寧に説明してくださって
目からうろこでした!
ありがとうございました!

で、このことについては予てより、言いたいことがあって・・・

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電通大生の多読的おしゃべり

電気通信大学でわたしの多読授業を受けながら、多読的おしゃべりにいそしんだ
3人組のことは何度か書いたような気がします。

今年も(単位も成績も関係なく)3人は火曜日3限の授業に現れて、
DVDを見たり、CDつきの本で聞き読みをしたり、聞き読みシャドーイングを
しています。

きょうはその3人に、英語でいろいろ質問をしてみました。
「いろいろ」というところがミソなのです。

これまでこの3人は50週ほど、 毎週book talk をやってきました。
最初のうちは5分がやっとで、しかも途切れ途切れ。
それがそのうち10分になり、15分になりました。平均して10分というところです。

15分続けて話せるというのはたいしたものだと思います。
けれども、読んできた本の報告と、「いろいろ」なことについて質問されて、
それに答えるのとでは、様子がだいぶ違うだろうとわたしは予想していたのです。

ところがとんでもない! 3人はほぼ淀みなく、いくらでも英語で答えたのです!

もちろんいわゆる「つたない」文という面もありますが、これまでの「普通に」
電通大の英語の授業を受けた学生ではありえない「淀みなさ」です。

そこまでなんと 10時間足らず! 

わたしは「そんなに短い時間でここまでということがあるのだろうか?」と
不思議に思いました。どうしてそういうことになったのか、これからまた
うれしい研究課題ができました。

そして、わたしは3人に脱帽しようと思いましたが、まだまだこの先がある、
この人たちにがもっと先へ伸びるように手伝うぞ、と気持ちを新たにしました。

またそのうち報告します。(YouTubeで公開、というのは3人とも断った・・・)

見ているだけでおもしろい! --掲示板投稿+tadoku的シタゴコロ

いま、村の「本と音」の掲示板に次のような投稿をしてきました。

みなさん、こんにちは!
さかい@tadoku.orgです。

錯覚って、だれでもおもしろいとおもいますよね?

  (最後の授業で言い忘れましたが、ぼくは学問というのは
   常識を覆すことだと考えています。でも、それはブログの方で・・・)

で、ぼくはtwitterで、kunisakai と saka_pen という口座を持っています。

kunisakai の方はおもに、世界に向けて、日本の様子を知らせるため、
ということにしています。

  (saka_pen は 「さかいペンギン」からです。
   おもに英語でさえずってみようという人に使ってもらっています。)

で、saka_penには BBCの速報が入るようになっていて、
これが世界の出来事を知るのにとても具合がよいのですが、
最近 Scientific American 誌のさえずりも入るようにしました。

そしたらいきなりとってもおもしろいものが!

http://www.scientificamerican.com/blog/post.cfm?id=color-changing-dots-earn-best-illus-2011-05-10

これを見てください。ほかの九つの入選作品を見るには、このページの
真ん中あたりにある See all top 10 finalists というリンクを
クリックしてください。

見るだけでいいのです。
ただ、真ん中に色の違う点があったり、一定の動きをする点がある場合は、
そこをしっかり見つめてください。

ここではそのお知らせだけにします。
学問としてのtadoku的な話はブログで付け加えます。

Enjoy optical illusions!

で、以下はわたしの言う「学問的」注釈です・・・

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【新しい旅立ち・・・】 メモ 質問と答え

ある大企業の新入社員が研修で「ロジカル・シンキング」という講座を受けたところ、
「答は一つではないし、そもそも正解はないかもしれない」と講師が言ったので、
講座が終わってから、

  「わたしは今まで常に正解のあるものを相手にしてきたので、
   こういう(用語を定義してから議論をはじめるような)言葉遊びは嫌いです。
   答のないものはいやです。」

と言ったという。

世の中には答のある質問など、ほとんどないのにねえ・・・・

【新しい旅立ちへ・・・】 「わからない感」について

たったいま終わった大阪Skypeおしゃべり会のメモから・・・

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「オシツ」さん Never Let Me Go は本の方が映画よりおもしろかった

映画のよかったところ

  「小説の雰囲気がよく出てたし、俳優さんたちもよかったし、
   舞台背景もすごく丁寧に作ってあったし、脚色の仕方がよい」

* ↑ ここまで言えるなら、本の方を「わからない」とは言えないのではないか? と
  わたしは不思議。オシツさんの「わからない感」についてのメールはのちほど紹介。

  ? 映画の方が「情報量」(なんのことかよくわかっていませんが)が多いはず。
  オシツさんが本から読み取った情報量は映画より多かったのだろうか?
  それとも、情報量以外のものが「わかる・わからない」に関係しているのか?
  それを情報の質とかなんとか表現するのか?

じぷたさんはKindleで無料ダウンロードした When Darkness Falls の複雑
きわまる筋を延々と(日本語で)話してくれた。

* それなのに「進歩していない感」があるのが、わたしは不思議。
 英語は読みやすいけれども、まだ「読めていない・わかっていない」のか?

いよいよ「わからない感」の正体はわからなくなった・・・