「英語子育て、英語育児」と言われる現象については何度も疑問を呈してきました。
このごろは多読講演会というと子どもを連れた人たちも多いので、
英語子育て、英語育児について、かなり強い口調を使うことお少なくありません。
先週土曜日の各務原市の講演でも、ひとしきりわたしの危惧を述べることに
なりました。
その様子を「みぃみぃ」さんがブログで書いています。
わたしとしてはみぃみぃさんがしっかり受け止めてくれて、うれしい気持ちです・・・
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引用元は ここ です。
いつもなら、それで終わりにするのですが、「英語子育て、英語育児」の問題は
影響が大きいと思うので、全文引用させてもらいます。
多読と児童英語 #tadoku
6月16日(土)に岐阜の各務原市立中央図書館で行われた酒井先生の講演会に参加してきました。
久しぶりに会う東海地方の多読仲間たちとランチして、本の話などいろいろ楽しい時間を過ごしてきました。今回、酒井先生が講演の中で、「多読と児童英語」についてお話されたのがとても印象に残っていたのでそれについて少し。
酒井先生が、「こどもたちは、自分が親に気に入られないと生活していけないということと、ずっと親がかりでは逆にこの先を生きていけない、ということがわかっていて、常にこの二つの間で大きく揺れている」ということをおっしゃっていました。
私を育ててくれた祖母は、「親の言うことをずっと素直に聞いていたら、こどもは親までにしかならない。だからこどもは反発して、親より上を目指していくんだろう。」と言ってました。中学生になって(祖母は私が中三の冬に亡くなりました)、頻繁に口答えをしたり反発したりしていた頃に言われたことです。
親の指示に従うことによって命の危険を避ける、親の期待に応えることで自分の欲しいものを手に入れる(ご褒美なども含めて)、ということと、親の意見に逆らってでも自分の求めるものを追求する、多少の危険を伴うものでも挑戦していく、そしてそこから成長していく、ということなのでしょうか。
だからこどもに習い事をさせるのは難しいんです。親の期待に応えようと、本当は本人が望んでいないことを一生懸命やっている可能性があるから。そして、それはとっても見極めることが難しいから。こども本人ですら気づいていないことがあるから。
親ってのはこれまた面倒な仕事です。児童英語の講師をしていて時々、「自分が英語で苦労した(又はしている)から、こどもに同じ苦労をさせたくない」という理由でお子さんに英語を習わせようとする方がいらっしゃいます。
これも親心です、否定はしません。でも、こどもさんはのんびり遊ばせておいて、自分の英語力を何とかする方向に行ったほうが現実的かな~と思ったりもします。実は。小さいうちは時間もあるし、いろんな経験をするのはいいことだと思います。今はいろんな習い事があるし。どれが向いているかって、なかなかわからないですからね。
でも、あるタイミングでこどもの様子を見て、「すぱっとやめる勇気」っていうのも必要だと思います。習い事ばかりで遊ぶ時間もないとか、親が送迎に時間を取られて大変だとか、どこかに不都合が生じたら、どんどん見直していかないとそのうち大きな歪みになるような気がするんです。
「小さい頃からやっておいたほうがいい」って確かにそうかもしれませんが、そうじゃないかもしれないですから。
各務原市講演でわたしの使った言葉をそのまま書いておくと、
「親の言うとおりにする子ども、子どもの言うとおりにする親がいちばん心配」
ということでした。親と子の違いは経験の差だけのように思われます。
そのほかの点は対等、一対一、上下左右天地の区別なし!
それなのに、一方的にどちらかが「絶対的な」力を持つ関係は変です。
わたし自身、みぃみぃさんが最後に書いているように、自分と子どもの関係を
振り返ると「そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない」に尽きます。
成人した子どもたちを見て、わたしの「子育て」(わたしの言葉で言うと
「子どもとのつきあい」)が子どもにとってよいものだったかどうか、
自信はありません。
(プレッシャーをかけていないつもりで、かなりかけていたのではないか?)
かといって、子どもたちに「とうさんと20数年つきあってきて、どうだった?」
などと尋ねても、答えは返ってこないでしょう。この先も「そうかもしれないし、
そうじゃないかもしれない」という宙ぶらりんを続けるだけのようです。
おお、そういえば、みぃみぃさんは娘さんの「英語獲得」がうまく行っているのか
どうかについて、こう言っています・・・
多読指導三原則のテストしないに基づいて、まったく確認していない、今後もするつもりがない
さっぱりしたもんです。
わたしも「英語」についてだったら、同じくらいさっぱりしていると思いますが、
「子どもたちの人生は?」と考えると、うじうじと顧みるばかりです・・・
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