おとなの人を対象とした多読サークルを何年も主宰しているOさんから、
絵本の読み方についてとてもおもしろい話を聞きました。
Oxford Bookworms Library の挿絵って、こわーい、不気味な絵がありますよね・・・?
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Oさんは定期的に多読カフェを開いています。
すると、ブックトークを通じて皆さんの感想を言い合っているうちに、変化が見られる
とのこと。
その理由をいろいろ考えたのですが、ひとつには、「絵につっこむ」という遊びがメンバーの中で流行し始めましたことがあるかと思います。うまく説明できないのですが、「このおばさんのワンピースの柄、ありえない!」とか、「ラルフのこのワルネコの顔がたまらない」など、本筋とは無関係、だけどつっこまざるにはいられない、、、という部分をそれぞれが読んだ本の中から披露することが毎回のお約束になって、英語とはあんまり関係ないのですが、それを楽しみにしている人もいるほどです。
最初は、びっくり顔で、「えー、この本読んだけど、そんなところに気づかなかった!」という人もいましたが、「そういうのも、、楽しいですよね?」に変わり、そのうち毎回、「私の今回のツボ」を堂々と紹介してくださるようになりました。
皆さんの様子を見ていると、「絵につっこむ」という「遊び」が、「英語を学ぶ」というある意味、硬直した考えから、自分を解放する(?)手段に図らずもなったのかな?と思います。ご自身にとっての「つっこみどころ」を絵の中に探すことで、「英語」を少し脇に置くことになり、気持が自由になっているのかな?
「英語」を少し脇に置くことで気持ちが自由になる・・・ これですね。
多読のパラドックスと言ってもいいと思いますが、目標である「英語」に直接邁進する
ような読み方はどうも楽しくないばかりか、「英語」にも近づかない?!
英語が目的ではなく、読書の手段になると英語が獲得しやすい・・・
試験が目的ではなく、読書の副産物になると点数が上がりやすい・・・
どちらも多読のパラドックスでありますね。
Oさん、楽しい報告と鋭い分析を ありがとうございました!
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