多読的スピーキング 道が見えてきました・・・ に質問!

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「多読的スピーキング」の最初の記事を読んでだ「katobushi」さんから
メールが来ました。

ほかにも同じ疑問を持った人がいるはずだと考えて、
メールの引用をお願いしたところ、快諾をいただいて・・・

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こんばんは!
Yさんすごいです!聞いてるだけだと簡単そうだけど、
いざ、あれだけのことを「あんなふうに」話そうと思うと。。。
ただただ、すごいなすごいな、いいないいな、ってそれだけなんですが。。。(笑)

あんなふうになるにはどうすればいいんですか?
疑問というか、質問というか。。。

(1)スピーキングするにあたっての心理的な障壁をなくす
(2)心理的な障壁がなくなった後、どうやって話せるようになっていくか?

(1)は講座やおしゃべり会で僕もなくなりつつあるように思うんですが(たぶん)、
(2)が、よく分かりません。
このまま続けていけばその内、、、という感触がないのです(汗)

YさんはGRの要約を、本文から借りてやってるんですよね??
絵本の読み聞かせや要約の話が講座でも出ていましたが、
結局僕はほとんどやっていなくて。。。
(金曜講座のみんなはやってますか!?いつも遅刻なので。。。)

今までに何度も書いていますが、もう一度強調しておきます。
ほとんどの人にとって、心理的障壁をなくすことはなによりもだいじなことですね。
学校の教室で植え付けられた「間違えてはいけない」というプレッシャーは非常に
強いものです。

katobushiさんは講座やSkypeで話しているかぎり、非常に幸運にも
学校英語のプレッシャーをあっさり抜けることができたようです。

(どうしてそんなに簡単に抜けられたのか、知りたいです!)

Yさんもあっさり抜けました。これも何度も書いていますが、
Yさんの

「ここ(講座)では間違ってもいいんだとわかって口から英語が出るようになった」

は、至言と言っていいでしょう。

おしゃべり会で、ただただ自分流に話すのも楽しいけど、
(けど、じゃなくて本当に楽しいです!)
講座ではもっと読み聞かせと要約をせっせとやった方がいいのかなとか。。。
先生に聞いてもらう時間は多分ないだろうから、誰かを捕まえて無理やり聞かせる!?(笑)
AさんとTWさんなら付き合ってくれるかなぁ。。。

えとつまり、壁がなくなったら、次はどうすれば?ということを教えてください!
(お時間のある時に!次の講座でも大丈夫です!でも忘れないでください!!!)

katobushi

さて、そこです・・・

心理的障壁は非常に高く、厚く、長いので、これまで壁を乗り越えて向こうの世界へ
歩き出した人の数はそう多くはないのです、いや、非常に数少ないのです。
そこで、わたしのtadoku研究もおもに「いかに壁を取り除くか?」に向けられてきました。 

そのために「壁がなくなった」 人は次にどうすればいいか、については、まだ
はっきりした道は見えていません。

ただ・・・

これまでに見てきた少数の人の例と、
多読多聴でどんどん先へ行った人たちの足跡と、
シャドーイングで外国語の特徴をつかんだ人たち(これもまだ少数)の例と、
なによりわたしたちが日本語を話せるようになった経過を参考に、
現時点で次にどうするかを考えると、やはり

「借りる、盗む、真似る」

だろうと見当をつけています。

たとえばSkypeで J さんという多読仲間に、多読用の本を読んで、
要約したメモを作り、それを見ながらブックトークをやってもらったことがあります。
(今は中断中ですが・・・)
すると、ブックトーク以外の世間話でも変化がありました。

それを本人に寄ると・・・

読んで書き写すだけでもちがうのかなっていう気がしている。

ただ読んでいる時よりも文自体を書いた方が頭に入る・・・ではないけれど、
「あ、he だから s がつくんだ」とわかったり、簡単な文で説明していけばいい。

・・・だそうです。
少ないとはいえ、一つ一つすべての例を挙げる時間はありませんが、
壁を越えた場合の次の一歩はおそらく「借りる、盗む、真似する」だろうと思われます。
(これが大きな類似だと見えるわけですが、
「壁を越える」 は 「劇薬シャドーイング」でカタカナ英語、極端形を壊す過程に似ています。
そして「借りる、盗む、真似する」は高速シャドーイングに移って、
少しずつ目的外国語の音の特徴を身につけることに似ています。)
そこで、みなさんに提案です!
壁を越えた人たちがSkypeで集まって、
簡単な絵本や短い段階別読み物の book talk をやってみてはどうでしょう?
それは実は水曜日の講座ですでに始めていることでもあります。
NPOの講座はわたしにとって、非常によい研究の機会になっていますが、
その「成果」(まだ一応の成果にすぎませんが)をSkypeでも試しみませんか?
なお、この道は「お勉強」にきわめて近いので、心理的障壁が残っている場合は、
「正しく」話す、書く方向に逆戻りする可能性があると思います。 そのあたりも
これからの研究課題ですね。 
いずれにせよ、賛成の人はぜひフォーラムのSkypeおしゃべり会で相談しましょう! 
katobushiさん、もし興味があれば、提案の投稿をお願いします。
いまはまだ早いかもしれないということであれば、わたしは待ちます。
ではね、どなたさまも、Happy speaking!