多読支援のワクワク

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ずいぶん長い間新しい記事を書いていませんでした。材料がいっぱい貯まって
いますが・・・

・・・そういうわけで(?)、日本語教育でも多読は知られるようになってきました。
ベルリンの学会でもそうでした。灘高校でも「多読」を口にする先生方がいるらしい。

でも多読を単に「精読」なるものの延長と捉えている先生方がほとんどのようで、
多読の「多読らしさ」は知らないのに「多読」という言葉を使う人が増えたということ
でもあります。

多読もtadokuも多読支援も、本当はワクワク、感動、驚きがなくちゃいけないと
思います。 で、きょうは日本語学習を支援する先生方が多読の話を聞いて
どれほどワクワクしたか、それを見ていただこうと思います・・・

     (いつものように引用部分だけ読んでくださっても結構です。)

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英語多読を楽しみつつ日本語教育をなさっているある先生が、ある日本語学校の
先生方の研修会で多読について話されました。そしてその報告を寄せてください
ました。

勉強会はうまくいったようです。

「今まで受けた勉強会の中で一番おもしろかった!」と終わった瞬間に
私のところまで走ってきて、興奮気味に言ってくださった方がいて、
まずはほっとしたのですけど、他にもいい感想をたくさんもらうことができ
ました。出席していた方たちが、その後も口々に「とても良かった!」と言っ
てくださっていて、

大成功だったと言って良さそうです。

中でも一番うれしかった感想は
「久しぶりで新鮮な気持ちを味わった。
わくわくするようなことって、まだこの仕事の中にあるんだと思った。」
という感想でした。私自身がそうだったので、これはよくわかります。
多読って、そういうものですよね。

「多読って、そういうものですよね」-- これは多読支援をなさっている別のある
先生の言ったことと同じです。その先生は「だってともだちじゃんって感じ?」と
答えた生徒のことを報告してくれた人で、わたしが「こういう例をもっと知らせて
ほしい」とお願いしたら、「でも、多読ってそういうことばっかりじゃありません?」と
軽くいなされたのでした。

英語多読をやってみたいという方もまた現われました。

日本語教師のみなさんにはいつもご自身でなにか外国語の多読を体験してください
とお願いしています。ご自分が多読支援する生徒の気持ちがわかりますよ、という
わけです。

教師ではない校長と副校長まで出席。これはびっくり。校長先生には、
「この学校で、こういう授業をやってほしかったんですよ、私は!」と喜ばれま
した。
「どうして勉強会に???」と思ったら、自分でも若い頃、
英語のやさしい本をたくさん読むということを実践していらしたそうです。

おー、それは幸運でしたね!

海外で教えている方はまだまだ知らない方が大勢いて、
その方たち「よむよむ」を知ったらすご~く喜びますよね、きっと。
「これだけの質のものが、これだけそろっているなんて、すごい!」と
私が初めて「よむよむ」を見た時の気持ちを、
たくさんの方がこれからも持たれるんだと思います。
今回は英語多読と日本語多読両方の話がいっしょにあったんですね。
参加された方たち、興奮したんじゃないでしょうか。

このメールの方のお話のように聞いた人が「興奮した」かどうかはわかりませんが、
ブログの記事「ベルリン日記 そのご」に写真をよく見ていただくと聞いていた
ほとんどの人が席を立って、熱心に英語の多読用図書と、日本語多読研究会の
「よむよむ文庫」を熱心に見ているのがわかります。

いちばん右のドイツ人男性は特に熱心で、その次の日も日本語多読の話を聞き
たいとわたしに話しかけてくれました。